出発と同時にビールをがぶ飲みし、なぜか、S字フックを 自慢げに見せびらかし、ふらふらふらふら車内を歩きまくる。 S字フックで、荷物を網棚にぶら下げて、はしゃいでは、 <ばばじそ>に叱られる。 車両と車両のつなぎ目が、居心地がいいらしく、披露宴で読む スピーチの原稿を、赤ペンで書き直しては、へらへら笑っている。 お辞儀する場所も、間違えないように、赤ペンで、お辞儀の絵を書きこむ。 通路の出っ張りに、S字フックで、ビールのプルタブを引っ掛けて、御満悦だ。