救世主 なまはげ」    テーマ★ 禿げる上司 キョドる上司


「なまはげ」にはまっている。
「なまはげ」のホームページに何度も通って、すみずみまで読んでみた。
・・・・・・ いい。なまはげ。奥が深い。
なまはげが山からやって来ると、一家の長が接待をする。
なまはげは、礼儀正しく接待を受け、
「子供はいい子か?」と聞く。
「はい、いい子です」と答えると、
「どれどれ」
と、帳簿に目を通し、
「資料によると、ここの子は、ゲームばっかりして全然勉強しないらしいなっ! こらーっ!!」
と叱り、一家の長である父親が、
「まあまあまあ」と、機嫌をとる。
  なまはげは、やたらめったら脅かすだけでなく、
子供の無事と成長を確認し、
「嫁は、親を粗末に扱っていねえが〜?!」
と、介護問題にも目を光らせ、その他いろいろと、その家の平安を守っているのだった。
そして、帰り際、おもむろに家の主人に向かって、
「子供のしつけはしっかりするのだぞ」
と、殺し文句をつぶやいて去っていくのだ。

か・・・かっちょいい!!

家庭教育力が落ちている昨今こそ、この「なまはげ」の巡回が必要なのではないだろうか?
いや、絶対に必要だ!

「なまはげ」に、思わず激励のメールを送ってしまった。
「21世紀も、いえいえ、21世紀だからこそ、たのんますっ!」と。

ハゲはハゲでも「ハゲ上司」とは格が違う。
そうだ。これからは、上司には、なまはげになってもらおう。

「なまげものは、いねえが〜!」
「備品ちょっぱる盗人は、いねえが〜!」
って。

ついでに学級崩壊したクラスにも、なまはげを配置してみよう。

「50分や、そこいらを、じっとすわってられねえがぎゃ、いねえが〜?!」
「大人を家来か何かと勘違いしているばがものは、いねえが〜?!」

さらに、その子らの親にも、なまはげは直撃する。

「自由とほったらかしの、区別がでぎねえ馬鹿親はいねえが〜?!」
「子供のしつけどころか、自分のしつけもでぎでねえヤツはいねえが〜?!」

また、渋谷、池袋あたりにも、なまはげは出張せねばなるまい。

「自分ひとりで育ったつもりになってるがきゃ〜いねえが〜?!」
「俺より怖いメイクしてる女はいねえが〜?!」

・・・なんて。

うん。やっぱり、なまはげは必要だ。
親が親をやめちゃっている現代、なまはげ、もしくはドリフの父・いかりや長介の
「こら〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
こそが、世直しに一役買うに違いないのだ。

そうだ。なまはげに総理大臣をやってもらっては・・・?

う〜〜〜〜〜む。
夢がふくらむなあ、なまはげ。

しばらくは、私の頭の中の60パーセント位を、なまはげが占めそうだ。

                                                      (おわり)