子だくさん 「全体とまれ!」
四男、学校で忘れ物が多く、連絡帳で担任に注意される。
四男、休み時間友達4人とふざけていて、
後ろのドアを倒し、ガラスを割る。
友人とともに教頭先生の指導を受ける。
連絡帳には、
「お母様、お子様をしっかり指導してください!」
というようなことがネチネチと書いてある。
は〜〜〜〜〜〜〜〜。
三男のクラスもそうだが、
クラスをうまく回せていない先生ほど、
何かにつけて親に言いつけてきて、
それで「問題処理完了」としている気がする。
もちろん、親だって何かあったら連絡してほしいし、
ちゃんと指導もするけれど、
ちょっとのことで逐一親に文句を言ってくると、
その場の管理者の先生がもっと上手に回せや、
と思うこともある。
三男の喧嘩のことだって、
結局、子供の喧嘩がヒートアップしたことなのに、
相手の親が「これはいじめだ」と、認識し、
先生に激しく抗議すると、
その感情を鎮めることが第一目的になってしまっていたではないか。
担任は若い先生だが、
子供の親に事実を電話で説明するとき、
電話口で自分がキレられるのを恐れてか、
両者に向かって、
「どちらかというと悪いのは相手の方です、
相手の怪我はたいしたことないです」
というような説明をしたため、
どちらの親も「悪いのはあっちの方か」と思ってしまった。
で、私も謝るときに
「子供同士の喧嘩とはいえ、すみませんでした」
という感じで言ってしまったし、
相手は、
「そっちが悪いのに、お互い様とは、どういうことか!」
と、余計にカンカンに怒ってしまった。
担任が、お互いの親に、
「お互いに悪かったんですよ」
とか、
「どちらかと言うと、お宅の子の方が悪いんですよ」
といった言い方をしていれば、
親もお互い「すみません」「いいえ、こちらこそ」となって、
もっといい方向に向かったはずなのだ。
要するに、担任と親が、
余計に喧嘩をこじらせているのだった。
本人同士は、意外にもケロッとしているらしい。
子供より、私も含めた大人たちが、今、
「なってない」のかもしれない。
三男四男のことで頭がいっぱいになっているところへ、
受験生の次男の問題も露見してきた。
理科と社会、実力テストの類は、みんな10点台。
恐ろしいことに、今までの定期テストも、受験勉強でも、
理科と社会は、一切手をつけていないというのだ。
時々、形ばかりの勉強をしたところで、
覚える気がないので、
何もかも覚えていない。
理科社会で何も覚えなければ、
点なんて取れるはずはないのだ。
結果、私が汗水たらして働いた全額を塾に払い、
英語と数学は上がってきたが、
依然、理科と社会は「知〜らんぺ」で、
偏差値および、志望校への合格率も、
「知〜らんぺ」なものなのだった。
今になって「合格可能性20%」って!
しかも、
「その学校以外行く気ない」
と豪語するのだから、始末が悪い。
おい〜〜〜。
ということは、私立かよ〜〜〜。
下にまだ3人いるのに〜?
勉強嫌いの兄貴が私立大学に行く気なのに〜?
貯金切り崩している状態なのに〜?!
長男は、大学受験どころか、
定期試験ごとに赤点だらけ。
進級できるかどうかも危ない状態。
でも、まったく勉強しない。
も〜〜〜〜〜う。
「予備校に行けば何とかなる」
とか、どの口が言う〜〜〜!
予備校に行っても、勉強するのは自分なんだぞ!
今月の支払いもいっぱいいっぱいの我が家に、
これ以上教育費は無理だっていう空気を、
もう17歳なんだから、読み取れよ〜〜〜!
ああ、かわいい末っ子長女よ、
しっかり者で、チィママのお前だけが私の味方、
と思いきや、
4歳にして、すでにブランド趣味の傾向が!
下着から小物にいたるまで、
ディズニーのマリーちゃんにこだわる女!
普通の商品の倍の値段はするそれら。
確かに可愛いけどさぁ……
服からソックスからポーチからポシェットから、
何から何まで、メジャーな商品しか使いたくない、
という徹底した姿勢、末恐ろしいわ!
もう、本当に、お母さんは、
毎日、フリーズしっぱなしだよ!
ちょっと一回、
ぜんた〜〜〜い、とまれ! ざっざっ!
だよ。
お母さんは……
お母さんはねえ……
確かに、最近、自分のことでいっぱいいっぱいで、
子供たちひとりひとりについて
みっちり付いて見てあげられていないけれど、
常に、お前たちに温かい声を掛けて、
わかりやすく問題点を注意して、
三度三度ご飯を用意して、大量の洗濯をして、
休日返上で肉体労働をして、
一生懸命に生きているつもりだよ。
気が弱くて、イジケ虫で、超主観的だけど、
悩みながら、反省しながら、自分を奮い起こしながらも、
逃げないで一日一日、生きているつもりだよ。
大金は稼げないし、
立派なこともできないけれど、
この地べたを這いずる粘り強い生きざまを見てくれよ!
打たれても打たれても、
相手から目をそらさずに、一歩も引かずに、
血だらけになって闘う、
内藤大介のような闘い方を見ろ!
ポイント制では勝てないかもしれないけれど、
生き方は決して負けてないだろ!
今は、まだ子供だから、
間違ってもいい、遠回りしても、
転んでも、怪我してもいいから、
みんな、お日さまに向かってまっつぐに伸びるんだぞ!
道は、いろいろあるだろうが、
行く先だけは、間違えるな!
明るい方へ行け!
真っ暗なトンネルの中で、
いつまでもそこを抜けられなくても、
それでも、明るい光の差す方向を嗅ぎつけろ!
もう、赤ちゃんじゃないんだから、
いちいち傍にみっちり付いていないけれど、
お母ちゃんは、お前たちのちょっと前を、
血まみれで走っているから、
全力でついてこい!
いいか、いくぞ!
前へ〜〜〜、進め!!!
どりゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
(了)
(子だくさん)2009.12.1.あかじそ作