「 大人だって卒業しよう 」 |
今年、子供たち5人のうち3人が卒業した。 4月には、長男がハタチになる。 同じところで、同じことを、同じように、 いつまでもぐるぐると停滞している自分から、 そろそろ卒業しなければならない。 卒業すべき課程は以下の通り。 @「誰かに何とかしてもらいたい」という依存心 A「優等生でなければならない」という強迫観念 B女性らしさを顧みない、心身ともにおっさん状態 C面倒なことから目をそらし、保留事項が山積み D夫をサンドバッグ扱いする行為 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 @について 依存心が強いから、いつもイライラするのだ。 何でこれをやっておいてくれないんだ、とか、 どうして私ばかりが大変なんだ、とかは、 人を頼りにしているから起こる感情なんだ。 人をあてにするな! 私は、王様でも神様でもない。 日々の生活を営む、一個の生物にすぎない。 誰かに何かをしてもらおうとするな! 誰も何もしてくれないんじゃない。 みんな私を支えてくれている。 それ以上を望むから、 悲しくなるのだ。淋しくなるのだ。 自ら先立って、施しの気持ちで生きてゆこう。 ディズニーリゾートのキャストの精神で、 人の喜びを自分の喜びとしよう。 Aについて 人から責められても、必要以上にへこまないこと! 仕事でクレームくらっても、失敗した点だけを反省し、 自分の存在意義を疑うほど突き詰めるのは、やめろ。 人からよく思われたいのは仕方ないけれど、 つまりは、「ちやほやされたい」という欲望の裏返しだとしたら、 「優等生ぶること」は、非常に恥ずべき行為じゃないか。 今まで自分がやってきた小さな積み重ねを正当に評価し、 自信を持って胸張って生きて行け! Bについて 思い出せ、自分の性別! 中身がいくら充実していても、ビジュアル面が痛ければ、 それは、あまりにいただけないことではないか? オシャレ至上主義になれというのではない。 すっぴんでも、何を着てても、キラキラ輝いている、 そんな年頃では、もうないのだぞ! もう、これは、身だしなみの一環でもあり、 生き生きと生きていくためのアイテムでもある。 さあ! それなりにおめかしして、 綺麗な女になろうという努力を楽しめ! ビジュアルに、ときめけ! Cについて 部屋の状態は、心の状態だ。 この未整理の、ごちゃごちゃの部屋は、 私の心そのものではないか。 忙しさにかまけて、 頭の中の押し入れに保留事項をぶち込みまくり、 ふすまは、もはや、破裂寸前にパンパンに膨らんでいる。 時間がかかってもいい。 一個一個、片づけていこう。 第一に、物を減らそう。 同時に複数の物事を処理できる能力など無いのだから、 物理的に物の数を減らそう。 ガランとした部屋で暮らせば、身軽に動けるだろうし、 ガランとした心で生きれば、気軽に生きられるだろう。 最低限の物と、最低限の事だけを持って、 シンプルで、整理された毎日を過ごそう。 Dについて 子供たちにいつも言われる。 お父さんを責め過ぎだ、と。 確かに突っ込みたくなる気持ちもわかるが、 そこまで言わなくてもいいんじゃないの、と。 ずっとずっと、 責められるようなことをする夫が悪いのだと思っていたし、 こんな使えない男を指導してやる親切な人間は、私しかいないだろう、 むしろ育ててもらってありがとう、と感謝されたいものだ、 と思っていた。 しかし、はたで見ていて不快感を与えるほどの攻撃は、 やはり言い過ぎなのだろう。 ここは、素直に改めよう。 これからは、夫をサンドバッグには、しない。 相手にも心がある。人権もあるのだから、 問題点を話し合うようにしよう。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 以上、人間45年生、女45年生としての課程を卒業し、 次のステージに進もう! 家事育児に追われるオカーチャンだって、 前掛け掛けたおばちゃんだって、 死ぬまで進化し、成長していくのだ!!! 見てろよ! 夢は、いい女大学院、博士号だよ!!! (了) |
(しその草いきれ)2012.3.27.あかじそ作 |