「 シンプルに自分を生きる 」 |
学生時代からジャニーズが好きで、 ただただ年甲斐もなくニヤニヤして見てきたが、 最近は、社会人として、彼らを尊敬している。 彼らの仕事は、「カッコイイこと」である。 あの子たちは、小中学生の頃から、 「仕事」として「カッコイイ」をやっているのだ。 プロ意識がすごい。 四十を過ぎても、お腹がダブダブに太ったりしないのは、 やはり、プロのアイドルゆえだと思う。 高い意識と、尋常じゃない努力と我慢。 自分の「カッコよさ」が、 たくさんの人の心に光を与えることをよく知っていて、 おごることなく一生懸命仕事する姿に、泣けてくる。 彼らだけでなく、アイドルは、みなそうなのかもしれないが、 普通の人なら当たり前にできる普通の暮らしが許されないし、 なんでもないことにも、神経を使わなければならない。 たくさんの犠牲をはらって、生きているのだ。 一生を掛けて、 自分に課された社会的な役割を果たす、ということ。 ただ、ひたすら、 社会の中の、小さな小さな歯車として、 文句も言わずに、一生懸命に働く姿。 医者も、弁護士も、政治家も、 八百屋さんも、大工さんも、新聞配達員も、専業主婦も、 みな、同じ大きさの、小さな小さな歯車だ。 偉い歯車も、要らない歯車も無い。 自分の持ち場で、 持てる力を精一杯出し尽くして、 一生懸命、 世の中の歯車を、 回す。回す。 未完成な人間だから、 みんなみんな未熟だから、 こんなことも思う。 「ぼくは、こんなところにいる人間じゃない」 「みんな私をわかってくれない」 「なんでこんなことをしなきゃいけないんだ」 「めんどくさい」 「もうやめたい」 「逃げ出したい」 「つらい」 「しんどい」 でも、考えて考えて、 考え過ぎて疲れきっちゃったら、 もう、いろいろ考えるのは、やめて、 ただ、シンプルに生きることだけをやろう。 生まれたら、生きるだけ。 生きたら、生きるだけ生きて、最後は、死ぬだけ。 ただ、それだけ。 余計な雑念をすべてそぎ落として、 ただ、ただ、シンプルに。 自分の場所で、ただ、生きよう。 (了) |
(話の駄菓子屋)2014.9.9.あかじそ作 |