「子孫増やせとヤツ(DNA)が言う」の巻 


子供の頃の親の暴力、いじめ、いじめられ、トラウマ、青春の挫折、心療内科通い、
家族のトラブル、・・・・・。
いろんな事、いっぱいあったけど、今にして思えば、ぜーんぶ、教科書通りの
「普通の人生」だ。
全然、もう、ぜーんぜん、一般的な一庶民だ。
 
「あたいってばさー、何の為に! 嗚呼、ぬわんのために生きているんだろうかああああああ!」

などと、どろどろしていた20代。暗かったー。真っ暗なトンネルだったー。
 んが。
 30すぎて、なんでも生物学的に考える事にした。
 そしたら、どってことない。「種の保存」の本能だった。

原始人から、ずっとつながってる自分の血。未来人へとつなげてく自分の血。

生まれて、生きて、死んでいく、ひとつの鎖なのだ。

「なーに感傷的になっちゃってんのよ。あたしの20代」
と、言ってやりたい。
 そして、「悔しかったら、足跡いーっぱい残しとけばぁ」
と、無責任に提案してやりたい。

 今のところ、4人産んだ。
 これから、もっと産むだろう。

でも、もし、自分が子を産めない体質だったら・・・・・。
もし、配偶者が子を作れない体だったら・・・・・・。

それを考えると切なくなってしまう。
自分が出した答えを、一から考え直さなければならない。

自分一代で、人類に貢献するには、どうしたらいいだろうか、と、考えるかもしれない。
「自分の血」ではなく、「自分たち、人類の血」を保存しようと。

ううむ、わからない。わからないけど、我は産む。
青白き頬のままで。