決  別



  固い鎧に閉じこもっていた
  強さと 畏怖と 期待と
  私はいつの間にか 固い鎧をいつも身にまとっていた
  そうすれば 誰にも私の弱さを見せずに済んだから

  そうしているうちに私は それが自分だと思い込んでいた
  それが自分に正直だと思っていた

  でも・・・それは本当の私じゃない
  本当の私はいつも怯えていた 本当の自分を知られるのが怖かった
  昨日までの自分が全て否定されてしまうようで...

  あなたと出会った頃 私は固い鎧で身を固めていた
  あなただって きっと他の人達と同じだと思ったから

  でも あなたは・・・真っ直ぐに私の心の中に入ってきた
  鎧など意味を持たなかった
  あなたは最初から私の本当の姿を見ていた

  あなただけは違っていた
  私がどんなに固い鎧を身にまとっても あなたの前では何も隠せない
  きっとそれは あなたを愛してしまったから?
  それとも そんなあなただから愛してしまったの?
  分からない・・・でも、愛してしまったの

  もう私に鎧は必要無い 隠す事は何の意味も無くなったから
  私 鎧を脱ぎ捨てる
  自分の想いに素直に生きよう
  私に鎧があるとすれば それはあなたへの想いだけだから...


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【あとがき】

さあやさんに贈った詩です。即興で書いたものなので完成度は?ですが、自分では気に入っています。
この詩はFF6のセリスのロックへの想いを書いたものです。
小説は構成とか展開、リズムなどを結構考えるのでスラスラ書けないのですが、こういった詩なら結構書けそうです。
これから息抜きの意味でもこういうスタイルで詩を書いていこうかなと思っています。