幸せな日々
ここはニブルヘイム。
もう、あのメテオから世界を守る戦いから1年半。
クラウドとティファはニブルヘイムに戻ってきていた。
やっぱり、二人の故郷はここだし、色んな想いもたくさん詰まっているからここにまた戻ってくるようにしたのだ。
ティファはもう一度、『セブンスヘヴン』をまた開いたのだ。
「もう一度、はじめてみたらどうだ?」
クラウドがティファに言った言葉だ。
突然だった。
まさか、クラウドからコンな事言われるとは思ってもいなかったし、少し驚いてしまった。
でも、やっぱり嬉しかった。
クラウドからそんな事を言ってくれるなんて、ティファは少しくすぐったそうに笑って、至極嬉しそうな顔で、
「うん!!」
と、返事をした。
そう言うわけで、今はもう一度店を開いているのだ。
店は大繁盛だった。
綺麗なマスター、食べたらかならず微笑みがこぼれるように美味しい料理。
そう言う文句で、旅人達は1度は訪れるような店になっていた。
クラウドは・・・・というと・・・・。
自分の家に住む事になった。
最初のうちは、ティファと暮らしてみようか...。
なんて、思ってたがやはりそれは止めた。
自分の心では、彼女を愛していると言う気持はわかるものの彼女を本当に自分が守れるかは分からない。
彼女を危険にするのなら、自分の感情など押し殺したほうがマシだ。
オレは・・・、エアリスを守れなかったのだから・・・。
彼女を守ると約束したのに・・・・。
それなのに、俺がティファの事を守れるわけないだろう?!
そう言う思いが自分の心を掠めていく。
しかし、その反面ティファが自分の近くにいると抱きしめたい自分がいる。
気付かないうちに手が動いてる・・・なんてことが今まであったのだ。
(ああ!もう、どうすればいいんだ!?)
クラウドは、ゴロンとベットに寝転んだ。
もう、考えてると頭が痛くなってくる!!
なんだか、イライラしてきた。
少し、眠ろうか・・・そう考えて少し休むことにした。
「・・・ド!」
「・・・き・・よ!」
(なんだ・・・?)
「・・・ウド!!・・・きて!」
(・・・・なんなんだ?!・・・)
「クラウド!!起きてよ!!!」
「へっ!?な、なんだ?!」
クラウドはティファにたたき起こされたのだ。
「んもう!さっきからズーっと起こしてたのに!全然起きないんだもん!」
「・・・!?ティ・・・ティファァ――っ!?」
クラウドは、驚きのあまりベットから落ちてしまった。
ティファはそんなクラウドを腕を組みながら見て言う。
「ちょっと!ほら、クラウド立って!」
「ああ。す、すまない・・・ティファ。」
ティファに腕を支えてもらいながら言う。
「あ・・・今何時?」
クラウドが窓を見ながら、少し焦りながら言った。
「ふぅ、もう!・・・、十時半!!ったく!起こしに来たのに全然起きないんだ
もの!」
ズイっと顔を近づけながら言う。
思いっきり目が不機嫌だ。
怒ってるんだ・・・。クラウドは、なんだか冷や汗が流れ落ちる。
「あ・・・はははは。お、怒ってる?」
ティファはその美しい黒髪を、サラリと払う。
そして、ギっと睨み付けながら
「あぁら!分かってるじゃないのぉ!だって、クラウドせっかく私ご飯作ったって言うのに全然起きないんだもん!もう、冷えちゃったよ。」
クラウドはそんなティファの言葉を聞いて、申し訳なさそうにぺこりと頭を下げ
る。「ごめんな、ティファ・・・」
ティファはそんなクラウドの言葉を聞いて、くすっと笑う。
「ふふふ。ウソよ。ごめん、ごめん!少しからかっただけ。
でも、クラウド本当にご飯作って待ってたんだからね。さっ、お腹も空いてるで
しょう?温めなおしてくるから、顔でも洗って待ってね。」
ティファは、可愛らしく笑いクラウドにタオルを渡して出ていった。
一人残されたクラウドは、ポリポリと頭をかきながら首をかしげた。
「・・・?飯・・・作ってくれてたのか?」
クラウドの顔は、ゆでだこのように真っ赤になってしまった。
クラウドは、ティファの言う通りちゃんと顔を洗い、身支度を整えてティファを待っていた。
ティファは、自分の家から持ってきた料理をクラウドの家の机に並べる。
さすが、ティファの作った料理だ。どれも、美味しそうで一流シェフが作ったものよりも上手く出来ている。
クラウドは改めて彼女の料理の上手さに感心させられてしまった。
今日の料理のメニューは、ビーフシチューにテーブルパン、コンソメスープに唐揚げとサラダ。どれも綺麗に盛り付けしてある。
ティファは全部並べ終わると、両手をパンっと叩いてニッコリ笑う。
「さっ!!どうぞ召し上がれ!!」
「ああ、じゃあありがたく頂くよ。」
クラウドは、テーブルパンを適当な大きさにちぎるとそれをビーフシチューにツケながら食べた。
味はどんなイイレストランよりも美味しい料理だ。
味付けはクラウドの好きな味にしてある。
クラウドは美味しい、これも美味しいと言いながらドンドン食べていく。
ティファはそんなクラウドを愛しそうに見詰めながら、自分も料理を頬張る。
二人で料理を食べながら過ごす時間。ティファはこれが一番好きな時間だった。
ティファがニコニコしながらクラウドを見詰めていると、クラウドはそれに気付き無邪気な子供のようににこっと笑う。
「どうした?ティファ?」
「ううん!何でもないよ♪」
そんな幸せな空気が二人の周りを包んでいた。
「あーっ!美味しかったよ。もう、やっぱりティファの料理は最高だよ。」
「ふふ。良かったな。そんな風にいってくれると作る甲斐があるな!」
ティファは食べたお皿を片付けながら言う。
今日はこれでクラウドとの1日は終わりか。
ティファは心の中で残念そうに呟く。
お皿を全部まとめ終わると、それをもってティファはクラウドのほうを向いて言う。
「じゃあ、バイバイ!クラウド。また明日ね。」
ティファが少し寂しそうな微笑を浮かべながら言ったのを見て、クラウドはなんだかティファと離れたくない・・・と思う。
「ティファ、セブンスヘヴンで飲まないか?」
つい、言葉が口から出ていた。
ティファはえっと小さく声を漏らして頬を薔薇色に染めた。
そして、至極嬉しそうな顔で、笑う。
「うん!分かった。じゃあ、私これ片付けてくるからクラウドお店で待ってて!」
ティファは、お皿を抱えてクラウドの家を軽い足で出ていく。
そんなティファをクラウドは見詰めながら、たまらなく愛しい気持が溢れてきた。
ティファを愛してる。抱きしめたい。彼女の笑顔を一人占めにしたい・・・そんな気持ちが頭を掠めていく。
伝えてはいけないのだろうか・・・?いや、オレじゃあ彼女を幸せに出来ないのだ・・・。
そんな気持ちが交差する。
たまらなく、彼女を愛している自分がいるのに・・・!
一方では伝えられない自分もいる。
そんなもどかしい気持ちを胸に、クラウドはセブンスヘヴンに向かっていた・・・。
「ごめんなさい!クラウド!!待ったかなぁ??」
ティファが走りながら店に入ってきた。
小さな鈴がリンリンと、店内に鳴り響く。
「いや。待ってないよ。それより、外寒かっただろう?」
「うん。でも平気だよ!」
ティファがクラウドにウィンクして見せる。
そんな可愛らしいティファをクラウドは見詰めながら、そっとティファの肩に手を置く。
「ティファ・・・、聞いてくれるか?」
「え?え・・・ええ。どうかしたの?クラウド」
ティファは明らかに戸惑った様子で真っ直ぐにクラウドを見る。
クラウドは、真剣な瞳でティファの方を真っ直ぐに見詰める。
そして、1度目を逸らしてからもう一度見詰めてからティファを優しく抱きしめる。
ティファは驚いて、顔を真っ赤にする。
「なっ・・・?!ク・・・っクラウドぉっ?!!」
あまりにも驚いて声が裏返っているのを感じる。
そんなティファの様子を無視してクラウドはさらに、腕に力を入れる。
そして、優しくティファの耳元で囁く。
「ティファ・・・。オレ・・・。幼い頃から君の事・・・・」
自分の気持ちを伝えようとしたとき不意に頭に幼い頃のティファが蘇る。
自分の母親を追って、ニブル山へ向かった彼女。
逃げていく友達。つり橋からま落ちるティファ・・・。
守れなかった、幼い少年・・・。クラウド・・・。弱い・・・自分。
その瞬間バっとティファの体を離す。
ティファの瞳が不安の色を宿す。
「ク・・・、クラウド・・・?」
少し寂しそうな目でクラウドをティファは見詰める。
クラウドは、グイっと瞳に浮いた小さな涙を拭う。
もし・・・、また自分が彼女を救えなかったら・・・?
また危険な目に遭った時にあの幼い時のようにしてしまったら・・・?
もう、心が潰れてしまうくらいに彼女が愛しい。
なのに・・・!
「ご・・・、ごめんな。ティファ・・・、今の言葉忘れてくれないか?」
「・・・クラウド・・・?どうかしたの・・・?私・・・」
「ごめん!オレ眠くなっちゃった。もう、家に戻るな。じゃあ、お休みティファ。」
ティファの言葉をさえぎって、クラウドは店を出ていく。
ティファはそんなクラウドの後姿を見詰めながら、どうしようもない不安な気持ちに包まれていた。
何を・・・言いたかったの・・・?私に何を伝えたかったの・・・?
ねぇ、クラウド・・・話してよ・・・。隠さないで・・・。
ティファは、両手で顔を覆って少し泣いた。
誰にも聞こえないような小さな、小さな声で・・・。
ゴンッ!!ゴンッ!
クラウドの部屋に鈍い音が響く。
クラウドが壁を叩いているのだ。静かな夜に、そのニブイ音は町中にも響きそうだ。
「く・・・っ!!もう一度、彼女を抱きしめたい・・・っ!!
彼女を守りたい・・・っ!!どうしてオレは、彼女を守ることが出来ないんだ・
・・?どうして、泣かせる事しか出来ないんだよっ・・・・・!!」
そう言ったクラウドの瞳には、うっすらと光るものがあった・・・。
その日の夜、ティファはクラウドが去った後に少しだけ泣いて家に戻った。
クラウドのために用意したお酒もそのままにして。
フラフラと家に帰ったティファは、すぐに自分のベットに向かって、倒れこむようにしてベットに転がった。
ティファはそのままゆっくり目を閉じてさっきのクラウドを思い出していた。辛そうな表情、自分に何を伝えたかったのか。
何故、あの時抱きしめたのか・・・。
少しビックリはしたが、クラウドが自分の事を抱きしめてくれている事は嬉しかった。
心の中では、いつも期待してたことなのかもしれない。
あの時、クラウドは伝えてくれると思った。自分が一番待ち望んでいる一言を。
なのに、彼は・・・。
ティファは、そんな事を思いながら眠りについていた。
いつのまにかティファの枕は濡れていた。それにも、気付かずに・・・。
翌日、ティファは朝早くに目が覚めた。
案の定、ティファの目は少し腫れていた。
なんだか、昨日少し泣いたおかげで随分と気分は楽だ。
本当にどうして自分が泣いたのかさえわからない。
ただ、クラウドのあんな表情を見るのはどうしてもイヤだった。
不意に見せる、彼のツラそうな顔はティファの心にも大きく影響する。
やっぱり、愛するもののあのような表情は見たくないし、その理由が自分である
気がする。いや、自分のせいだろう。
ティファは昨日からそう感じていた。
そう考えると、また涙が浮かんでくる。
私はクラウドの重荷でしかないのかなぁ?
私の存在は邪魔・・・なのかなぁ?
そう思って、泣きそうになる。
けれど、ブンブンと頭を振って、そんな思いを消す。
「ふぅ、やめやめ!・・・よし!ホットケーキでも作って食べようかな!」
ティファは、ぐいっと涙を手で拭うとキッチンへ向かった。
そして、階段を降りる時にチラッと窓を見てニッコリと微笑む。
そして、心の中で優しく囁く。
(おはよう、クラウド。今日、とっても天気がイイよ。早く起きて・・・)
そして、ティファは今日の朝食はクラウドの分も作って行こう!と決めた。
ティファは、ホットケーキを作り終わるとそれを可愛らしい皿にのせた。
あま〜い、はちみつといい具合にとろけているバター。
そして、ミルクをコップに注いで出来あがり。
簡単な料理だけどイイよね。
ティファは、まいっかっと言ってテーブルに並べる。
今日は、久し振りにクラウドとティファの家で朝食をとることにした。
昨日あんな事があったから、普通はこんな事しないだろうなぁ・・・と思って苦笑した。
そして、準備は出来たからクラウドを呼びにいく。
カーテンは閉まっているし、まだ起きていない様子だ。
ティファは腰に手を当てて、ふぅとため息を吐く。
「クラウドったら、寝ボスけなんだからぁ!」
そう言ったティファの顔は、ウンザリしたような顔じゃなくとても、優しい顔だった。
クラウドの家の前まで来て、合い鍵でドアを開ける。
部屋の中からは、やはり男の人独特の匂いがある。
とりあえず、クラウドが今寝てる部屋に向かう。
コンコン、小さめのノック。
部屋からは、返事は無い。
もう少し大きめのノックをする。
それでも、反応は無い。
一分ほど、ドアの前に立って考えて部屋に入ることにした。
なるべく、音を立てないようにドアを開ける。
クラウドは、置くのベットに寝転がって、気持ち良さそうに寝ている。
ティファは、足音も小さくしてクラウドの側に歩み寄る。
「ふふふ。気持ち良さそうに寝ちゃって。」
そうやって、ティファはマジマジとクラウドを見詰める。
そして、少し視線を下げて呟く。
「昨日・・・何言おうとしたの・・・?」
最後のほうは、小さくて聞き取り難い。
「やめやめ!今はクラウド起こさなきゃね!」
ティファは、軽く自分の頬を両手でパンっと叩く。
そして、短く「よしっ」と気合を入れてから言う。
「クラウドっ!!さぁ、起きて!!朝ご飯、私の家に用意してあるから!」
そう言って、クラウドの体を優しく揺らす。
「・・・んんっ・・・。」
クラウドが、ティファに背を向けて、背中を丸める。
「ねえってばぁ!もう、朝だよ!起きて!!」
もぞもぞと音を立てて、布団中にもぐりこむ。
その布団をティファがバサっと取る。
「さぁ!起きて、クラウド!!外はいい天気だよ!!」
そう言って、カーテンを開ける。
サァっと、優しい光が窓から忍び込む。
心までも温かくなりそうな光だ。
やっと、クラウドが目を覚ます。
「んっ!・・・もう朝か・・・。」
「そっ!もう朝よ。早く、起きてきてね。朝ご飯、一緒にウチで食べよ!」
クラウドは、そんなティファの言葉に一瞬微笑む。
が、次の瞬間思いも寄らない事をティファにいった。
「・・・、迷惑だ。」
ティファの微笑が、一瞬にして凍りつく。
「・・・・えっ・・・・?」
「迷惑だっていってるんだ!!」
クラウドの怒声が、静かな部屋に響く・・・。
「いつも・・・っ!いつもっ!俺の事を気にして・・・!そういうの、迷惑なんだっ!
どうせ、オレが一人だから哀れだって思ってるんだろっ?!同情なんだろう?!
そんな気持ちで、俺に近づかないでくれよっ!!ほっといてくれよ!!」
クラウドは、言い終わってぎゅっと瞼を閉じる。
ティファはそれを聞いて、幾筋もの涙を流していた。
ただひたすら、泣いていた。
手にぎゅっと力を入れて、握り締める。
そして、花のような笑顔をクラウドに向ける。
「うん!そうだよねっ!私、クラウドの事同情とか、哀れみとかそんな気持ちでいつも一緒にいたわけじゃない。
でも、クラウドはそれが迷惑だったんだよね。
・・・・ごめんね。気付かなくって・・・。バカだね、私。本当に・・・ごめんね・・・っ・・・・。ごめんね・・・・っ!」
後のほうの言葉は、涙で震える唇で言ったから、正確に聞き取れない。
そして、ティファは勢いよくクラウドから背を向けると、凛とした声でしっかりと言った。
「・・・さようなら・・・・クラウド・・・。」
そう言い終わるか早いか、ティファはクラウドの部屋から駆け出していった。クラウドは一人、呆然としていた。
ああするしかなかったんだ・・・。彼女を危険な目に遭わせてしまうかもしれな
い自分の側から離れさせるのには・・・。
一晩中考えて出た結果だ。覚悟は・・・していた。
しかし、やはり言えなかった・・・。
『キライ』という言葉。そう言えば良かったんだ。彼女が迷惑とか、そんな中途半端な言葉で言われれば、余計に傷つくと言うのに・・・。
それでも、それでも言えなかった・・・・。キライだなんて・・・。
ウソでも言えなかったんだよ・・・。ティファ・・・・。
まだ焼き付いて、離れない彼女の悲しそうな、どうしようもないような笑顔が・・・、余計にクラウドの気持ちを苦しめる。
何度も、何度もティファの言葉が蘇る。
『・・・さようなら・・・・クラウド・・・。』
ぎゅっと目を閉じる。涙があふれてきそうだ。
苦しそうに、自然と声が出る。
「ティファ・・・っ!!こんなにもっ、・・・愛してるのに・・・っ!」
悲しい、声にならないような叫びは陽の光に弾ける。
ティファは走っていた。何処までも続く道を・・・。
何処をどう走ったかなんて覚えてない。
ただ、気がついた時はベットに横になっていた。
美味しそうな料理の匂いが鼻をくすぐりに来る。
その匂いで、ティファは目が覚めた。
「んん・・・っ・・・。ここって・・・?」
ティファがあたりを見回していると、懐かしい声がティファの耳に届いた。
「あれぇ〜?ティファ、もう目ぇ覚めちゃったの〜?」
突然の懐かしい人物に、ティファは思わず目を疑った。
「ユ・・・ユフィ!?」
「やっほ〜♪」
しかし、ユフィはポケーッとしてひらひらと手を振っている。
「あれ?ねっ、どうしてユフィがいるの?!まさか、ここウータイ・・・」
ティファが、ユフィの目を戸惑いの混じった色で見詰める。
「やだなぁ!ンなわけないじゃん!そうだとしたら、ティファスゴイ持久力の持ち主だよぉ!」
ケラケラと笑うユフィはなんにも昔と変わっていなかった。
相変わらずの、短いショートヘアー。とりあえず、気持ちだけは忍者の格好をして、短いパンツ。
しかし、少しだけ大人っぽくなったようだった。
そんなユフィを見て、ティファはなんだか嬉しくなった。
「うふふ。そうね。ねっ、じゃあここは一体・・・」
「ここは、ロケット村よ。」
ティファの言葉を誰かがさえぎる。
ロケット村・・・と聞いてティファは思わずくるっと後ろを向く。
「いらっしゃい、ティファちゃん。」
そこにいたのは、優しく暖かい雰囲気を漂わせた、シドの妻シエラだった。
「シエラさん!!」
「こんにちは、ティファちゃん。」
「あの、じゃあここってシドの・・・?」
「ええ。ティファちゃん、村の前で倒れてるんですもの。今日、ユフィちゃんが遊びに来るって言ってたから、迎えに行ったのよ。
村の前までね。そしたら、ビックリ!ティファちゃん、倒れてるんだもの。ちょうど、ユフィちゃんも来たから、二人でウチまで運んだのよ。」
それを聞いて、ティファは耳まで真っ赤にする。
「や・・・、やだ・・・。私ったら・・・、ごめんなさい!」
そんなティファを見て、シエラは優しく声をかける。
「いいのよ。でもティファちゃん、何かあったの?」
そのシエラの言葉に、ティファはビクっと体を震わせる。
そんなティファを、ユフィは見逃さなかった。
「え・・・ええ・・・。」
なんとも、歯切れの悪い返事をする。
シエラは、「ふぅ」と一度息を吐いてからパンっと両手を叩く。
「まぁ、いいわ。とりあえず・・・そうね、ご飯を食べましょ。さっき、スパゲティ作ったの。味は、ティファちゃんに負けちゃうだろうけど☆」
その言葉に、ティファは可愛らしく頬を朱に染める。
そして、小さく「そんな事ないですぅ・・・」と言った。
それを、シエラもユフィも全く聞いておらず、スパゲティはミートソースかクリームソース、トマトソースのどれがイイか話し合っていた。
なんだか、2年前の戦いを思い出してティファは静かにくすっと笑った。
結局、スパゲティのソースは全部を食べることにした。
お皿に、ソースを取ってそれにもう1つの皿にのってる麺をつけて食べる。
いろいろ悩んだ結果、ティファの意見でこう決まったのだ。
「おぉっ!うめーじゃねぇか!!シエラ!!おめぇ、腕あがったな?!」
シドが、口いっぱいに頬張りながらいう。
それを聞いて、シエラはほんのりと頬を染めて優しく微笑む。
「おっ!そう言えばさぁ、シドっていつからシエラの事好きなの?!」
「ぶはっ!!!!!!」
「やっ、もうちょっとぉ!!シド何吹き出してんのよぉ!!きったないな!
ほら、これで拭いて・・・・。よいっしょっと、はいこれ。」
ユフィの突然の質問に、つい吹き出してしまったシドの世話をしながらユフィは続ける。
「だって、前凄かったじゃない!!あはは、もうずっと気になっててサァ!
って、ティファ進んでないねぇ。これ美味しいよ。ミートソースのヤツ。」
ユフィがティファの皿を見ながら言う。確かに、進んでないようだ。
「う・・ん。ちょっと、食欲無くってね。・・・でも、ホントこれ美味しいわ。
シエラさん、お料理上手ですよ!!」
ティファは、もぐもぐとスパゲティを食べる。しかし、やはり何処か思い詰めたような雰囲気だ。
しかし、そんなティファを見てシドだけはホット胸をなでおろしていた。先ほどの内容について、もう触れられないからだ。
その後も、食卓には笑いが絶えなかった。
しかし、ティファの笑顔は今までのように輝いてなく、何処かくらい雰囲気だった。
一人残されたクラウドは、ずっと部屋にいた。
何もせずに、ただボーっとしていた。
キズツケテシマッタ。てぃふぁヲ・・・。
そんな想いが、心の中を埋め尽くす。
ティファを、一番守ってあげたかったのに・・・。
愛してるから、あんな行動しか取れなかった。
傷つけて、泣かせて・・・オレは最悪な男だな・・・。
クラウドの瞳には涙が浮いた。
守る・・・。約束しただろう・・・?ヒーローになるって決めただろう?!
なのに、どうしてオレは・・・。傷つけてばっかりだ。最低だな・・・。
そう思いながら、窓のほうへと向かう。
ティファが開けてくれた窓だ。もう、すっかり夜か・・・。
ティファの部屋には明かりが無い。もう、寝たのか・・・?
そう思ってはっとする。
カーテンが開いているのに、中には誰もいない。
おかしい!
一瞬、クラウドの脳裏にあのティファの言葉が蘇る。
『・・・さようなら・・・クラウド・・・』
イヤな感じがした。もう、何も考えずに走る。
ただ、不安と言う名の恐怖に絶えながら・・・。
バタンッッ!!荒々しく、ティファの家のドアを開ける。
いない。キッチンにも、部屋にも。
何処にも!!
ティファの部屋の前で、うずくまる。
「・・・ティファ・・・。くっ・・・・!」
溢れるてくる。ティファへの想いが、寂しさが、涙が・・・。
「ふっ・・・はははっ!!バカだよな、オレ・・・。自分で望んでた事なのに、こんなにも辛いなんて・・・。
オレが傷つけたんだぜ?悲しませたんだゾ?なのに、なんでこんなにも溢れて来るんだよぉ・・・・・っ!!」
「く・・・・っ!ティファ・・・!!!」
クラウドは、ただひたすらに泣いた。
苦しくって、悔しくって・・・。やるせなくって・・・。
そして、泣くだけ泣いてフラフラと給水塔へ向かった。
幼い頃、ティファと二人で見た景色。
今は・・・・一人。
しかし、あの頃の夜空とは何一つ変わっていなかった。
「綺麗だよなぁ・・・。相変わらず・・・。」
満天の星。まるで、空から降ってきそうな・・・。
「懐かしいなぁ〜・・・。あの頃は、今のオレと全然違った。ライフストリーム
でティファが救ってくれるまでは・・・。」
ティファ、考えるだけで愛しい気持ちが溢れる。
彼女を守ると誓ったこの場所で、こんな事を考えるとは・・・。
不意に、優しい声がクラウドの耳に届く。
『久し振りね。クラウド!!』
「えっ・・・?」
クラウドは、あたりを見渡す。
何も無い・・・。
「空耳・・・か?」
そして、また星を見上げる。すると、また優しい声が降ってくる。
『ちょっと、ちゃんと見なさいよっ!!いるでしょ?!こっこに!!』
いきなり、優しい声とは言えない声が届いた。
この声は・・・
「エアリス・・・?!」
クラウドの前が、輝く。
そして、ぱぁーっと美しい女性の姿が浮き上がる。
『あったり―♪』
エアリスがの姿が、朧ろ気(おぼろげ)ながらも見えてくる。
昔と、変わらずにピンクのリボンで茶色の柔らかい髪を結んでいる。
そして、翡翠色の瞳は輝いていた。
なんだか、懐かしさと喜びが溢れてきた。
「エアリス・・・!」
クラウドの声もさっきとは違って、喜びと嬉しさに満ちている。
『見てられなくって・・・、降りてきちゃった!特別にね。っていっても、これ実体じゃないから触れられないわよ。
私は、上にいるからね。そこからここに呼びかけてるの。』
それを聞いてクラウドは、つんつんとエアリスをつつく。
しかし、実体じゃないのだから触れられない。
「おおーっ!」と小さな声を上げて感激している。
『あのねーっ!時間が少ないの!よく聞いてね!・・・、あのね。クラウド私、
全然あなたの事怒ってないよ。守るって約束したのに、守ってくれなかったって怒ってないよ。
あれは、仕方なかったでしょ?それよりも私は、あなたが私のことで悩んでるって思う事の方が辛いの。
ね・・・?私は確かに、クラウドに守って欲しかった。でも、守ってもらったよ。心をね。傷つかないように。
だから、今は私スゴク幸せ!!みんなに、色んな物を貰ったから。全然寂しくも無いの。
だから、私のことで引きずらないで。あなたが見詰め続けた人は、最初も最後も私の大切な親友一人でしょ?
傷つけたら、上から雷落としてやるんだから!!分かった・・・?ね?幸せにしてあげて。
ティファは、ロケット村にいるよ。迎えに行ってあげて。ね・・・?っと!それじゃあ、行くね!!
私のこと忘れないで!お願い・・・!ティファを幸せにしてあげてね!!それじゃあ・・・いつか逢える日を・・・!』
「エアリス・・・!待って・・・待て・・・っ!待ってくれ!!」
エアリスは、クラウドの言葉を聞き終わらないうちに姿が消えてしまった。
後に残ったのは、さっきと変わらない美しい・・・星々達・・・・。
美しい、花畑に戻ったエアリスは真珠のような涙を流していた。
『幸せに・・・してあげてね・・・。誰よりも大切な、私の友達・・・。』
そして、翼に包まれて消えていった。
ティファは、ロケット村のシドの家にとめてもらうことになった。
もちろん、ユフィと同室で。
しかし、珍しくユフィは起きていた。
先ほどからの、ティファの様子が気にかかっていたのだ。
明るく振舞っている様子が・・・。
本当の笑顔じゃないようで・・・。
「ねえ、何があったの?!ティファ!!ねえってば!!」
先ほどから、二人はベットの上で向かい合っていた。
そして、黙り込んでいるティファの肩を強く揺さぶる。
「黙ってちゃ・・・黙ってちゃわかんないじゃんかよぉ!!」
ユフィも少し悲しそうだ。
そんなユフィを見て、ティファは少し泣いた。
肩を震わせて、息が止まりそうなくらいにしゃくりあげて。
ただ、泣き続けて・・・。
ユフィはそんなティファを見て、たまらなく切なくなった。
苦しくなった。こんなティファを見るのが辛くって、元気付けたくって強くぎゅっと抱きしめた。
ティファが落ち着くまで。
そして、ティファは話し出した。昨日のこと。
セブンスヘヴンでのこと、今日の朝のことを・・・。
そして、泣き疲れてティファは眠ってしまった。
ユフィは眠ってなかった。
目をぎらぎらと怒りで光らせて・・・。
目が覚めたときには、もう隣にユフィはいなかった。
シエラやシドも、いつ出て行ったかは知らなかったという。
ただ、ありがとうという手紙がシド夫妻に。
待っててね。という手紙がティファに残してあった。
一方ユフィは、朝一番にシド夫妻の家を出た。
向かう先は・・・、ニブルヘイム。
早足でユフィはニブルヘイムに向かった。
そのおかげで、早く着くことが出来た。
そして、迷わずにクラウドの家へ向かった。
何度か旅をしている時に立ち寄っていたので、場所は覚えていた。
すぐにクラウドの部屋に向かった。
そして、ノックもせずに部屋に入る。
入ってからすぐに、ベットに向かい布団を剥ぎ取る。
そのまま、大声で叫ぶ。
「起きろっっ!クラウドッッッッ!!!!!」
「うわぁっ!!なっ!なんだよ!!」
あまりのでかい声に、さすがのクラウドも眠りから覚まされた。
起きて最初に目にしたのは、怒りに肩を怒らせて目をぎらぎらと燃やしているユフィだった。
クラウドは、驚くよりも早く少し怖さがあった。
「ユ・・・ユフィ・・・?」
ベットに上体だけ起こしたクラウドは、ボーゼンとユフィを見ていた。
そんなクラウドに、ユフィは一度ギっと睨み付けてから、思いっきり右手を振り上げて思いっきり振り下ろした。
パシンっ!!!
静寂の中に響く、静かな音。
クラウドは、左頬を手で押さえる。
少し、赤くなっている。
「な・・・何するんだ?!」
クラウドもユフィを睨み付ける。
「ティファを・・・、どうして傷つけた?!どうして泣かせた?!」
「どうして・・・、あんなにボロボロにしたんだ・・・?なんで、あんなに傷つけたのよぉ!!!ど・・してっっ!!」
言っている内に涙が溢れてきた。涙で顔が歪む。
それでも、クラウドからは目を離さない。
クラウドは、押さえている手を取った。
そして、目を伏せる。
「・・・・・。」
黙りこんだクラウドに、ユフィはもう一発平手打ちをする。
「黙るなよっ!なんか言ってよ!!お願いだからぁ・・・・。なんか言ってよぉ・・・!!どうして・・・、傷つけたのよ・・・!!」
クラウドは、それでも黙っていた。
何かに、耐えるように・・・。
「ティファ・・・、ボロボロだったよ・・・。もう・・・、苦しそうだったよ・・・。あたし、クラウド許さない!!
絶対に!!ティファをもう・・・クラウドのトコに返さないから!!」
その言葉を聞いて、クラウドの体がピクンと震える。
そして、ユフィを睨み付けるように見詰めてから口を開く。
「・・・・。イヤだ。それだけは・・・、いやだっ!!」
「あたしだって、いやだよ!クラウドのトコにティファ帰したら・・・また傷つけるじゃん!!
そんなのイヤだよ!あたし・・・、見たくないよ!もうティファの泣き顔は・・・・。」
そんな、ユフィを見てクラウドはぎゅっと目を閉じる。
そして、目をゆっくりと開いてから言う。
「オレだって・・・、俺だってあんなこと言いたくなかったよ!!けど、仕方なかったんだ!
俺だって悩んださっ!オレは約束したから!ティファを守ると・・・。
でも、今の俺にはティファを守るような力も無い。エアリスだって守れなかった!!
そんなオレに・・・、彼女を守れるのかって思ったんだ!
だから、彼女をもっと愛する前に・・・彼女を傷つけない前にあんなことを言った・・・。
それで彼女が俺のことを忘れると思ったから・・・。だから・・・。あんなことを言った!
俺だっていやだったよ・・・。彼女に迷惑だなんて言うのは・・・。でも、仕方なかったんだ。仕方なかったんだよぉ・・・・!!」
ユフィは、クラウドの事を今度は軽く、優しいまなざしで平手打ちをした。
「ユフィ・・・」
ユフィは、優しく大人の女性の顔で笑う。
「クラウド、バカだよ。ティファは、確かに昔守ってって言ったかもしれない。
けれど、ティファはそんなに弱くも無いしクラウドに強さを求めてる訳じゃないでしょう?
ティファが求めているのは、自分を守ってくれる強い人間じゃなくって、何も飾ってないただ1つの言葉なんじゃないの?
カッコつけなくったていいのよ。クラウドがクラウドならさ!!」
そして、いつものユフィに戻って明るく無邪気な少女のように笑った。
クラウドはそれを見て、なんだか自然に頬が緩んだ。
そして、ありったけの友情を込めて、優しく笑う。
「ありがとう・・・ユフィ・・・」
と、今までにないような優しい声で・・・。
「気にしないで!んで、ティファはロケット村にいるよ!迎えにいきな。もう2度と泣かすなよ!
今度泣かせたら、本当に・・・今度こそ帰さないよ」
そう言って、バシンとクラウドの肩を叩いた。
「ああ!あたりまえだ!!もう2度と傷つけないよ!!」
そう言って、クラウドは走り出した。
「ティファちゃん、私今日買い物に言ってくるんだけど・・・どうする?留守番してもらってイイ?」
シエラが、口紅を塗りながら言う。
「あ、はい!気にしないで下さい!!」
「ごめんなさいね。今日はシドもいないし・・・。本当にゴメンナサイ。」
「いいですよ、私が勝手にここにいるだけですし。気にしないで言って来て下さいね♪」
「ありがとうね。夕方頃には帰って来ると思うから。」
そう言って、口紅を塗り終わって置くとティファに鍵を渡して、「ごめんなさいね。」と言って、部屋を出ていった。
「ふぅ・・・」
ティファは一人残って、シド家をうろついていた。
クラウドのことを頭の隅で考えながら。
考えるだけで、涙が溢れてきた。
「・・・クラウド・・・・。」
その瞬間、バタンと荒々しく扉が開いた。
ティファは突然のことで振り返った。
そして、そのまま抱きしめられた。
優しい、温かい何かに・・・。
耳元で囁かれる。
「ごめん。遅くなった!ごめんな、ティファ・・・・!!」
そして、もっと強く抱きしめられる。
そしてやっと、自分を抱きしめているのがクラウドだと分かる。
「ク・・・クラウド・・・・?!」
気付いて頬が薔薇色に染まる。
「ホント、ごめん・・・。オレ・・・、ホントゴメン!!」
クラウドの声が震えているのが分かる。
「オレ・・・、怖かった。ティファを守るって約束しておきながら、守れなかったらどうしようかって・・・。
オレは、エアリスを守れなかったから。君と幼い頃に約束したヒーローになるって約束、守れなかったらどうしようかって・・・。」
そして、少し力を弱める。
「だから・・・、傷つける前に・・・。危険な目に合わせる前に、君をオレから遠ざけた。だから・・・・、あの言葉を言ったんだ・・・。」
「ホントに・・・・、ごめ・・・」
その言葉を、ティファがさえぎる。
「もぉいいっ!!クラウド・・・、もうイイよ・・・。分かったから・・・分かったからイイ。もういいよ・・・。」
そして、ティファから抱きしめる。
「いいの!私は・・・、あなたが好きだから・・・。強くなくったってイイの。
クラウドは、クラウドだけでイイの。強さなんていらない!弱くったってイイの・・・・。
あなたは、弱くったて強くなくったて・・・私のヒーローよ!私だけのヒーロー。だからね・・・・、いいの・・・。」
最後のほうは、涙で聞こえない。でも、彼女の気持ちで伝わってくる。
何を言いたいか分かる。
「愛してる・・・。君を・・・。愛してるんだ。」
ティファの顔が、涙で歪む。
「君じゃなきゃだめだから・・。こんな、こんなオレでもイイか・・・?」
クラウドの声も、涙で震えている。
それを必死でこらえていると言うのが分かる。
ティファは、もうしゃくりあげて喋るのも辛そうだったが、それでも伝えたくって、クラウドの耳元で囁く。
「・・・クラウドじゃなきゃっ・・・。やっ・・・・!!」
そういって、ぽろぽろと涙を流した。
子供のように・・・・。
クラウドは、抱きしめている腕に力を込める。
「結婚・・・してください・・・・!!」
そう言って、ティファの顔を見る。
ティファは、涙で歪んでいる顔で必死に笑う。
「・・・はいっ・・・・!」
至極幸せそうな顔で・・・・。
そして、クラウドはティファに深く口付けた。
夕方、シエラは買い物から帰って来た。
そして、机の上の一枚のメモを見つける。
メモに書いてるのは、ティファの字で
『シエラさん、シドありがとう・・・。帰りますね。』と・・・。
クラウドとティファは手を繋いで、眠っていた。
クラウドは、エアリスとユフィのことを話した。
それを聞いてティファは微笑む。
「エアリス、見ててくれてるかなぁ・・・?」
「ああ。きっとな・・・。」
「ユフィは・・・・。私のこと理解してくれてたんだね。今度泣かされた時は、ウータイに行こうかなぁ〜・・・。」
クラウドはティファをきゅっと抱きしめて、囁く。
「そんなことさせないよ。もう、泣かさない・・・。オレは、君だけのヒーロー
だからな・・・。」
そして、深く口付けた。
外には、幼い頃と同じ満天に輝く星。
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【あとがき】
『幸せな日々』でした!!
う〜ん、どうでした?
自分では、前作よりは気に入ってます。
ユフィが、ちょ―のダイヤみたくなってしまいました★(苦笑)
ははは。影響が大きいなぁ〜・・・。
ぜひ、感想が聞けたら嬉しいです。
それでは!さあやでした!!