カンボジアの思い出

2003年の2月中頃、私はカンボジアのシェムリアップにあるアンコールワットにいました。
それまで海外に行く気が無かった私が、唯一ずっと見たいと思っていた所がアンコールワットだったのです。
その時は「地雷を踏んだらサヨウナラ」は見てませんでしたが、
「民主カンボジア」の影が消える前にその地に降り立ちたいと思っていた事は確かでした。
旅行期間:2003年2月18〜2003年2月23日(タイ経由で入国)

タイのバンコクからカンボジア領内に入った時の写真です。戦いの跡が残ってます。

こんな飛行機でカンボジアへ入国しました。しかしレシプロ機はいいねぇ。あ、こう見えても国際空港なんですよ(笑)

正面からの姿です。日本的な基準で言えば
廃墟の部類に入るかもしれません。風化して危険な場所も多々あります。


絵はがきの様なアンコールワットの姿です。それは静寂な空間の中にひっそりと佇んでいます。

戦争博物館...とは名ばかりの鉄クズ置き場にある残骸です。確かその辺に放置されていたものを集めたんだとか...。


小屋のような所に無造作に置いてあります。触ろうと思えば簡単に触れます。



2月なのに、南国の日差しは容赦なく照り付けます。監視員もいませんし鉄クズですから触り放題です。


野外に置いてある残骸の数々です。主を失い、役目を終えた道具は、ただ朽ち果てていくだけです。


地雷で破壊された車両です。中には死んだ兵士と思われる人骨の破片が当たり前のように転がっていました。
この国で人骨を見るのは割と簡単な事なのです。

そう言えば、アンコールワット近くにあるアンコールトムへ行った帰りの事ですが、
バスの窓からジャングルを眺めていましたら青白い光が遠くに見えました。
回りを見ても人影も建物も一切無い所でしたし、当然ながら反射して光る物など無い様な場所です。

最初は人工的な光かとも思いましたがが、そこで光る理由が全く無い様な場所でしたし、
悲しく、しかし優しい光だったので
あれはたぶん人魂だったのかなぁ...と思っています。
怖くなんかありませんよ。そこは安全とは言え、死がすぐ隣りにあるような場所ですから...。

あれから6年が過ぎようとしてます。
私が訪れた街は、観光で開発が急ピッチに進んだという話でした。

当時の面影は徐々に無くなっているのかもしれませんが、
街を包む生と死が渾然一体となった空気だけはずっと変わる事が無いでしょう。

当時は成人の労働者が一日に稼ぐ賃金よりも、
子供が物乞いで観光客に一ドル貰う方が稼ぎが良かったりしました。
全くバカげてましたが、それが現実です。

カンボジアの事を知りたいのであれば「
地雷を踏んだらサヨウナラ」よりも「キリング・フィールド」という映画をお薦めします。


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