その3


次にホチキス止めした本文の背表紙の所に
市販の木工用ボンドを塗ります。
ボンドはホームセンターで売っている普通のボンドです。
木工用ボンドを使用するのは乾くと無色透明になるのと、
水で薄める事が出来るという利点があるからです。

また、本が厚い場合には
背表紙の部分だけではなく、表裏の紙に少しかかる程度まで付けた方が無難です。
上の画像で言えば
本の右側に見える足にかからない程度(数ミリ)でボンドを塗る感じです。
ただ塗り過ぎますと、固定の為押さえた時に
表裏の紙にボンドが延びてきますので
これは実際に試してみて適量を把握して下さい。


表紙と本文を合体させると
こんな感じになります。

表紙の紙で、背表紙部分を確保しておかないと
綺麗にボンドが付着しないばかりか
斜めに付いてしまったり、剥がれやすくなってしまいます。


補足
最近は表紙とボンドの部分を確実に接着させる為
背表紙近くの上下を5分位洗濯ばさみで挟んでいます。
こうする事で、接着部分がずれてしまうと言う事を
かなりの確率で防ぐ事が出来ます。

挟む時間の目安は、
ボンドが固まり出す位でいいので10〜15分位挟めばいいかと思います。


大抵のコピー同人誌はこれで終了となりますが
表紙と本文を合体させた時のずれ紙折りをした時のずれ
そして
ホチキス止めした時のずれが必ず発生しています。

また、背表紙分を考慮してない表紙などは
その分
中身がはみ出してしまいます。

時間が無い時は、仕方が無いのですが
せっかくここまで仕上げたのですから
もう少し綺麗にしてブースに並べてあげたいと思いませんか?
...そう、最後の裁断作業を行って仕上げます。


裁断の幅は特に決まりはありませんが
「ずれている分だけ」落とせば充分です。

ただし、少ないと上手く裁断出来ませんし
取りすぎだと本文やマンガの部分がどんどん削られていきます。
この辺は一冊ずつ見ながら適量を判断して下さい。

まず、背表紙部分を基準として上下をそれぞれ裁断します。
この時、ボンドが綺麗に付いていれば背表紙との直角が出ますので問題ないのですが
出てない場合は定規を当てるなりして調整しながら行って下さい。
(綺麗に紙を折ってたりすれば何も問題ないんですけど、現実的には不可能です)


そして最後に上下どちらかを基準にして
残り一面を裁断します。
裁断方向は、ボンドで固くなっている方から切ると
綺麗に裁断できます。
反対方向で裁断すると最後が汚くなる時があるので...。

この時、直角が出てないと
本を立てた時に平行四辺形の様な本になってしまいます。
とことん拘るなら、直角定規を使って裁断する線を引くという手もあります。

それも個性と言えなくも無いですが
もし気になるレベルでしたら
酷い部分を再度裁断して下さい。

裁断しない
背表紙を基本にして裁断するという事さえ覚えておけば充分です。

余談ですが、以前の私は3面裁断はそれ程重要視してませんでした。
でも、コピー機にて「枠消し機能」がデフォルトになってから
その白い部分を本から切り落としたくて行ったのが始まりです。


これで作業は終了です。

ここまですると、印刷所へ出す方が楽なのがお判り頂けるかと思います。
でも、ここまで想いを込めて作業するからこそ
自分が作った本にとっても愛着が沸いてくるんですけどね。

もちろん、この方法が作業の
最高の形ではありません
もっと工夫する余地が残ってるかと思いますので
それは、各個人で色々と試して見て自分なりの手法を追求して下さい。

また、袋とじコピーもこの作業の応用で制作可能ですよ。
その時は、袋折りの部分を基準にして、まず背表紙の部分を裁断します。
その際、袋折りの部分よりも
表紙の紙が出る位裁断して下さい。

上記の事を少し補足してみます。
上手く説明出来ないのですが、本文と表紙をくっ付けてからでは3面裁断が出来ないからです。
(はみ出したからと言って袋折りの部分を裁断して整える訳にはいきませんからね)
その為、本文を表紙の紙よりも内側にする必要があるのでので
背表紙側の部分を少し多めに裁断します。

その後、表紙と本文を合体させて
そして表紙が(袋とじ部分よりも)はみ出している所を、
定規を使ってカッターで丁寧に落として下さい。
そして最後に上下を裁断して完成です。

また、表紙をカバーにして印刷所へ頼むという手もあります。
(プリンターがダメな時代は、費用的にも見た目的にもそれが最善の策でした)
その際は「遊び紙」の部分を厚手の紙にして下さい。

では...貴方にとっての素敵な同人誌が出来上がる事を願ってます。

はまあんくらぶ代表如月辰巳

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2010年7月30日:公開開始
2010年7月30日:細かい説明をあちこちに追加


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