「背徳な戯れ」「背徳の恋華」を執筆して色々と思った事

 2008年冬コミにて、私は機動戦士ガンダムZZの18禁小説「背徳な戯れ」を執筆、発行しました。またそれより前の夏コミでは「背徳の恋華」を執筆、発行しました。これらの作品を執筆する経緯や執筆経過は、それぞれの同人誌の紹介覧に記載しているので割愛しますが、ここではそれらを執筆した事で色々と思った事を書き記そうと思います。

 私がハマーンの同人誌を作る理由は、本当に簡単でして「
自分が楽しみたいレベルのハマーン作品が無いから」に尽きます。数年前までは、割と有名どころのサークル様が描いてましたし、コミケでハマーンを描いてる(書いてる)方は他にもいるのですが、やはり(というか当然?)私が思うハマーン象とは少し違ってたりする訳です。

 もちろん、それはそれで充分面白いですし、私が
創作活動をしない只の受け手という立場でしたら、今頃は充分満足して同人界から足を洗っていたかもしれません。...別なキャラに夢中になってるかもしれませんけどね(笑)でも、幸か不幸か、私はそれなりのレベルでしかないですけど絵が描けましたし、ある程度の時間をかければ、読める程度の小説も何とかかけます。つまり、自分が思った事を形に出来てしまった訳です。ええ、個人のオナニー作品を生みだしているのでは?という言葉も当たりですから否定はしません。むしろ、誰も描いて(書いて)くれないモノを生み出して、それをそれなりに評価して下さる第三者がいてくれる事に、とても感謝してる次第です。(大多数の方に評価して貰おうなんて思ってません。私は私自身の身の丈を充分知ってますから...)

 私が6年程前に出した作品「
HAITOKUNA権力の美学」は、Zガンダムで、エウーゴが交渉でアクシズに赴いた時、もしシャアが帰らずに残ったならどうなったか?という事を考えて話を作ってみました。あの頃はまだハマーンは強くて凛々しくて格好いい女性という見方が大半でしたし、北爪さんの萌え媚びハマーンが出る数年も前の話なので、彼女を純粋で可愛く描いても(本当に彼女を理解している人以外は)全く相手にされない感じでした。

 実際はそれを書いた事で一つの区切りが付いた訳なのですが、本の出来(注:製本の事ですね)が不満だったので、当時やりたかった事全てを作品にぶち込んだ「
ハマーン様Book!」を作りました。世間のガンダム系同人誌に比べて邪道な内容ですのでそれ程売れた訳ではありませんが(人の手に渡った数はたぶん40部位なんじゃないかなぁ...と思います)、ある程度の方の手に渡ったというだけで、私はとっても嬉しかったりします。だって、自分の為に作ったような本を、他の方が読んで下さるんですもの...。

 とりあえず、それで私の
「描き手」としての同人活動はネット上を除けば引退した筈でした。そんな私がなぜ再び同人活動に戻ってきたかというと、やはり自分が見たい、読みたいハマーンというものを創作して下さる方が誰もいなかったという事に尽きます。などと書いてますが、実はこの復活には伏線があった事を思い出しましたよ。

 確かあれは2006年の冬コミか2007年の夏コミだったと思うんですが、面白い同人誌は無いかと興味があるジャンルを見て回ってましたら、10年振りに「
伝説巨神イデオン」関係の飲み会で会っていた方と再開しました。そんで、その次のコミケで...あれは確かイデオンサークルだったと思うのですが「ハマーン様Book!」を委託させてもらったんです。それで再び「描き手(書き手)」として作品を創ってみたくなって、その次のコミケで運良くサークルが当選して、そんな流れで出来上がったのが「背徳の恋華」だった訳です。(私は「伝説巨神イデオン」に関しては一晩中でも語り明かしたい程好きだったりします)

 「
背徳の恋華」は直線にネット上で「ラムの乙女記念日」(注:うる星やつらの健全なお話です)を執筆し終えた直後でしたので、話の組立自体はそれ程苦にならなかったですね。むしろ絵の描き方を忘れていましたので、ハマーンをなかなか描く事が出来ずに苦労しました。この話は「HAITOKUNA権力の美学」以上にSM描写を徹底的に突き詰めて書いてみようと思った作品です。表紙もとっても気に入っていたのですが、2008夏コミでは6〜7冊しか売れなかったと思います。というか、数年振りに復帰したサークルで、しかも表紙がハマーンと言うよりはもろに「ロード・キャメロット嬢」でしたし、しかもコピー本の小説とあっては余程知名度が無い限り辛いモノがあります。そんな中で数冊でも売れたというのは本当に嬉しかったですね。

 そんな勢いがある内に「
背徳な戯れ」を執筆する事が出来たのは、本当に運が良かったとしか思えません。これがもし2009年夏コミだったら...たぶん創作意欲が萎えていて、場繋ぎに別な作品を発表していた可能性が高いです。でも、私はもっとこういう作品(エロの有る無しは関係なく)がそれなりに出てくる事を期待していたんですけどね。もし単に私が知らないだけかもしれませんおで、そんなサイトや同人誌がありましたら、是非教えていただければ嬉しい限りです。(ある程度有名どころは知ってるのですけどね...)

 で、この次の話は...と言いますと、これもずっと温めていた「
ZZ最終回でハマーンは死ななかった」という話を書きます。この話、構想自体は1997年に考えていて、「1997愛のアルバム〜やっぱり愛がなくちゃね!」でハマーンの回想として少し描いていたりします。あの当時も、少し小説として書いてみたのですが、どうもキャラ達が上手く動いてくれなかったので、そのままお蔵入りにした記憶がありますね。でも3作小説を書いた事ですし、もう大丈夫ですよ。シャアにとっても、ハマーンにとっても幸せな結末を書き切る自信が今ならあります。(当時は無かったから挫折しました)ここまで来るのに12年かかりましたが、流行なんて関係ない次元で活動していますから、別に長かったという事はありません。むしろ今回こそ書き切る事が出来そうな事に喜んでいる自分がいたりします。内容はやっぱり18禁ハードSM小説の形になると思います。もし健全な展開でこの話を期待して下さる方がいるようでしたら、本当にご免なさいです。でも、もしそういうお気持ちが心の中に芽生えているようでしたらば、私ではなく、貴方ご自身が素敵な作品を生みだして下さる事を、私は節に願ってます。私はそんな方の出現をとっても楽しみにしてます。

 あ、それからこんな文章を書いてるからといって、普段も
こんな感じの変態なのか!?と思われるとがっかりしますので、どうかお許し下さいね(笑)こういうのは裏の顔として完全に切り替えて活動するから面白い訳でして、普段はただの普通人(を装っている?)です。それに自分が変だと判っていれば、普通の人間のふりをするのはさほど難しくは無かったりしますよ。(鋼の錬金術師でそういう事を言ったキャラがいましたがその通りだと思いました)本業を持って安定した生活基盤を確保した上で、アマチュアで楽しく活動するからこそ、それなりの作品が世に出せるという私みたいなヤツもいますから...。

 でも、私の生き方って他の人からは理解し辛いらしくて、結構誤解を受ける事が多々あります。今の私は有名になりたいとかいう気は更々無くて、最初にも少し書いてますが自分が楽しめる作品を描きたい(書きたい)、自分が好きな同人作家さんを応援したい、もし私の作品を見て下さって、何か創作意欲が沸く人がいて、道が判らなくて苦労している人がいたら全力で応援してあげたい...そんな気持ちだけなんです。それにはもちろん「下心」や「利害」なんてものは一切無いのですが、それを理解して頂くのがとっても難しいんですよね。(特に女性の方には...仕方無い事ですが...)そんな訳で今は判って貰えない人に説明するのはやめてます(笑) 私は人なんて信じられない存在だという性悪説論者ですが、でもアマチュアの活動である同人だけは損得抜きの性善説で行動したいと思ってたりします。同人活動をしている仲間に、私が心を開いている(許している?)のはそんな理由からなんですね。

 あ、でも厳密に言えば「
利害」はあるのかもしれませんね。その方が素敵な作品を生みだして下されば、私はその作品を見て楽しめますから...(笑)でも、ホントそれだけなんですよ。ホント...。

 最後は少し脱線してしまいましたが、これからも私の活動を期待して下さる方がもしいましたら、どうかよろしくお願いします。時間はかかるかもしれませんが、決して期待を裏切りはしませんので...。

 

2009年1月10日 (そう言えば今日はハマーンの誕生日なんですよね...祝ってる人は俺位なのかなぁ)



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