さわと温泉を掘る 右は在りし日のさわと温泉 |
さわと温泉(旧熊谷温泉)とは さわと温泉は、40数年前糠平のダムができる前に存在した熊谷温泉の跡地に造られた、実に開放的で気持ちの良い露天風呂だった。 ダム誕生後は渇水期のみ出現していた熊谷温泉の湧出口に、地元有志によって更衣室・浴槽などの施設が造られて復活、3人の名の最初の一字を採って「さわと温泉」と命名された。その後何度か湖底に沈むなどして形態を変えていったが、昨年ついに「電源開発」の私有地である事、国立公園内の無許可の建造物である事を理由に撤去されてしまった。(T.T) 撤去後も復活の話は聞いたのだが、現在施設という形では存在しない。また湖畔にクルマが侵入しないように醜いばかりの土盛りまで施されていた。然別峡の露天風呂群も同様の理由と美観を損ねるとのことでほぼ同時期に撤去されているが、お役所の事勿れ主義が見え見えである。利用する側にも問題があったのかも知れないが、撤去して景観が良くなったとは思えないし、何よりさわと温泉を愛した人たちの心の美観を損ねてはいないだろうか?。┗(-_-;)┛ 我々は、浴槽などの敷設はせず泉源付近を掘って楽しむことにした。掘りやすそうな源泉の近くにスコップを入れたが、もともと湯船が造られていたのはもっと下のほうだったようだ。当時は木枠の浴槽のほかに人ひとり入れるほどの釜が置いてあり、一寸法師気分を味わえたものである。 その顛末は友人サイトひがし大雪旅人倶楽部の旅人調査隊で(=^・^=)!! ヒグマうろちょろ ダム側から三叉林道に入ると間もなく営林署の車とすれ違い、ヒグマ情報を得た。曰く、3kmほど先に大きな熊が歩いていた。山側は崖なので登れず、まだその辺にいるかも知れない。クルマ慣れしていて寄って来るので刺激しないように、とのことだった。神妙な顔して聞いてはいたが、実はわくわくしていた。今度こそ野生のヒグマに逢えるかも知れない・・・ o(^o^)o さわと温泉跡は入り口から5kmほどのところにある。例の熊がやってきてもおかしくない距離だ。しかも温泉の周りには動物の糞がたくさん落ちていた。大部分は鹿のものだが、コロコロしていないものもある。クマ?かなと思ったが消化物は同じだし、小さい。多分エゾシカの軟便かな?ただしヒグマの足跡らしいものもあった。クルマまでは崖を登らなければならないし、開けた場所だから逃げようもない。さすがにここではご対面したくない感じである。 A氏、目撃譚を熱く語る!! この話には後日譚がある。4日後、某カメラ店店長A氏がお客さんと糠平に撮影に来た時のこと。朝7時ころ、ダムのそばでテーブルを出して朝食をとっていたとき、至近距離で大きなヒグマを目撃したのだ。。真っ黒な大きなクマだったらしい。人馴れしているし恐らく件のヤツだろう。A氏もお客のご夫妻も騒がなかったのでクマは悠然と2度も3人の前を10mもない距離で横切っていったそうである。 私は、羨ましくって次の日曜、東大雪博物館主催の花ウォッチングに参加するついでに訪ねてみることにした。日曜だけあって早朝から釣り客が入り込んでいて予想以上にクルマの往来も多いので遭遇は無理だと思われた。諦めきれずにダムの傍で随分待ったけれど・・結局クマさんに逢うことはなかった。(ダムそばの駐車帯にはエゾシカの頭が、林道には何体もの部分死体があったのが気になった。) もちろん私とて至近距離での遭遇など望んではいない。面白半分に熊の領域に踏み込むのは最も危険で愚かなことだ。私は出来るなら互いに干渉し合わない距離をとって野生のヒグマをこの目で見てみたいと思っているのである。過分な接近は互いにとってマイナスだし、一番不幸なのは駆除されてしまうクマの側だ。幸い、糠平の人たちは熊慣れしているせいか、撃つという話は全然ないそうである。知床では熊との共存を目指している。不幸な遭遇をしないため、また不幸な熊にしてしまわないために、知っておくべきことも多い。以下のURLでは知床のヒグマ問題について述べられている。参考にされたい。 ヒグマ 知床半島のヒグマと安全対策 さわと(熊谷)温泉/その後を追うへ |
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泉源:こんなとこ掘るの〜? | |
40分でバテバテじゃ〜 | |
アンモつるはし使っちまいました。ごめん!! | |
これが温泉かぁ? | |
一週間後・誰かが中央の石を動かしている。 | 1999.6.21 Update 1999.6.29 |
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