知床に流氷を見に行く

−ウトロ編−

 例年より早い流氷の訪れがニュースで報じられるようになり、いよいよ私のベストシーズンに突入である。インターネットで流氷の位置を確認すると、まだ沖合にあるが明朝にかけて動きがありそうとのこと。午後11時 網走は流氷砕氷船オーロラ号に向けて出発!!。

 クルマはカメラマンA氏のデリカである。帯広を出ると強風に加えてブラックアイスバーンが断続的に続く非常に走りづらい路面になった。A氏は4WD→2WDを忙しく入れ替えている。それでも足寄を経て陸別を越えるまでは乾燥路も多く時間短縮できたが、運転を代わった津別以北は予想に反してブラックアイスバーンが続いていた。デリカのスタッドレスはかなりすり減っているらしく、4WDとはいえども予想以上に滑る。コイツで冬道を走るのは初めてなのでキンチョーの運転が続いた。

 しかし予定よりずっと早く網走に着いた。A氏は朝日を撮りたいというので網走水族館前の駐車場で仮眠をとりつつ日の出を待つ。A氏はあっと言う間に爆睡モードに突入、デリケートな私(笑)はほとんど眠れないまま、めまぐるしく変わる空を眺めていた。

 雲の動きは早く、星が瞬いていると思ったらいつの間にか吹雪になっていたりした。朝日は望めそうになかったので午前7時、オーロラ号の発着港に向かう。港で海を見ても氷のかけらもない。
「こんなはずでは・・・」しかしA氏がフロントで確認すると、「氷はなし。洋上クルーズになります。」とのこと。オーロラ号下船後、カニ食い放題に挑むというプランをあきらめて、先日接岸したというウトロに向かうことにした。
釧網線北浜駅

流氷に1番近い駅
駅舎の中の「駅馬車」は
国鉄の備品が一杯の喫茶店。
夜はフランス料理が
食べられるらしい。

帯広→網走水族館前→北浜駅→濤沸湖で白鳥撮影→止別(流氷なし)→ウトロ・オシンコシンの滝

半分凍ったオシンコシンの滝
知床センター手前の夕日のポイントよりウトロ港を臨む

ウトロ・オシンコシンの滝→ウトロ・夕日のビューポイント→岩尾別→知床センター
 夏に訪れたときチェーンが掛かっていた岩尾別川河口に出る道が開いていたので、入ってみた。何年か前「流氷の妖精」クリオネが網走で大発生して皆で網ですくっている映像を目にしたことがある。そこで一匹くらいいないかなと思って探してみるが見あたらない。河口は去年の台風で様子が変わったのか大きな岩がごろごろしていて、とても以前カヌーを出艇させた場所とは思えなかった。


 知床センターで休憩後、ウトロで朝飯兼昼飯。再び網走に向けて走り出すが二人とも睡魔に襲われて斜里の手前で大休止、結局目が覚めたら夕暮れで撮影も出来ず帰途につく。
 来月はいよいよ羅臼に行きたい。トドが、アザラシが、オオワシが、私を待っている(かも知れない)。

1999.1.21
update 1999.1.24


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