ちぃ-みぃ 


                  

☆理子の茶飲み友達「のんちゃん」の愛猫“ちい”“みい”との出会いと別れ。。。☆       

左“みい” 右“ちい”
1999年の1月21日に、4ヶ月の兄弟猫をもらいました。

地域の新聞「差し上げますコーナー」で探したのですが、里親になるための資格検査のような質問を受け、
一瞬戸惑ってしましました。猫は飼ったことはあるの?家の周りは車の通り激しいの?くらいまでは良かったのですが、
転勤したら?子供が生まれたら?仕事はするのか?するとしたらどういう時間帯で?」
もし途中で飼えなくなったらどうするのか?などなど電話・・・。

その方の家に伺った時、電話した時と同じことを3回も質問され考え込んでしまいました。
その方は、ボランティアで捨て猫を保護しているそうで、今まで何組も譲ったりして、
中にはいろんな方がいたんでしょうね。一旦譲った猫を、また引き取った事もあるそうで。。。
その時は「なんでこんなことを聞くの?」と思ったけど、やはり一生大切に育ててくれる人を探しているんですから、
慎重になりますよね。かわいいから飼いたいと思っていた私も、本当に最後まで面倒見られるのか、
お断りした方がいいのかしらとも思い悩みました。

家に来てからも2〜3日は慎重になり、ちょっとピリピリしたりしてましたが、
毎晩の運動会、私に甘えてくる仕草、寝顔を見ていると、一生大切にするぞと誓うのでありました。


名前は“ちい”と“みい”男の仔です。


この仔達とこんなにも早く別れる時がくるなんて。。。

『伝染病腹膜炎(FIP)』を発症し“みい”が4月1日に、“ちい”が4月5日になくなってしまいました。
3月に入ってから“みい”が元気がなくなり、ワクチン接種もあり動物病院へ行きその事を伝えると、
風邪が流行っているからねぇと注射を打ち、ワクチンは“ちい”のみ。
“みい”は注射が効いたのか翌日から元気になりひと安心するものの、今度は“ちい”の様子が変。
翌週“みい”のワクチンと共に“ちい”にも風邪の注射・・・。

ところがいまいち元気にならず、それでも食欲はあったのでさほど心配していなかったんですが、
どうもお腹が膨らんでいるような気がして、病院に行くと『FIPでしょう』と言う事でした。
病院へ行く前に本で調べていったのですが、FIPは治療方法がなく発病したものは死に至るという文字が、
頭の中でぐるぐるしちゃって、Dr.の言葉も耳にはいらなくて・・・。泣くことしか出来なくて・・・。

伝染病だったので、戴いたHさんに連絡するとその方も里親探しをしてるけどこんな事は初めてと驚いて、
是非都内の名医の所にもう一度診てもらいませんか、という事で3日後受信。
前のが誤診であったらなぁと淡い期待も虚しく『間違い無い、延命治療か安楽死しかない』
そして、FIPは人間にはない病気なので治療方法が研究されてなくて、キャリアのまま一生過ごす猫もいれば、
発病してしまう猫もいるけど、今のところウイルスの突然変異としかわからず、説しかない状態とも言ってました。

そんな病気にかかってしまうなんて、この仔達の運命なんだなとしか思いようがなく、
夫とも相談し近くの病院で同じ薬を打ってもらうという結論を出しました。

しかし、その間も日に日に症状は悪化し、わずか10日しか持ちませんでした。
この世に生を受けてから6ヶ月、我が家に来てまだ2ヶ月ちょっと、元気だったのは1ヶ月位しかありませんでした。
まだまだ遊びたい盛りだったろうに、家が変わってストレスになったんだろうかと考えると辛く胸がつぶれる思いです。

今回の事は本当に残念な事になってしまったけれど、生き物を育てること、死への直面、と色々勉強になりました。
里親になる時も相手の質問でたじたじになってしまいましたが、私達の勉強不足もいけなかったのかもしれません。
Hさんによくよく聞いてみると、今まで保護した猫達も何の検査もせず家に入れてたとの事。
Hさんの家には10匹の猫がいるのに検査もせず、今までなにもなかったのが不思議なくらい。
都内の動物病院のDr.に『可哀想、可哀想って思って拾ってなんの検査もしないで家に入れて、
家の猫に移っていたらもっと可哀想だろ!』と言われてHさんもすごく反省してるようでした。
私も私達のような悲しみを二度と作らない為にも、次からはちゃんと検査を必ずお願いします、と言わせてもらいましたが・・・。

今頃、“ちい”と“みい”は兄弟仲良く持たせた玩具で天国で遊んでいることでしょう。




ぴろ宙