虚無僧の世界 〜普化宗尺八地無し延べ管≠フ響き〜





2003/10/11 3days live コア石響


静かに鳴る梵鐘

暗転の中からゆらゆら
と起こる竹の響き


竹調 


臥龍軒伝 鈴慕










醍醐眞空 鈴慕

調

鈴慕

一高音







   





    一節切(ひとよぎり)独奏

    一節切のための 嘘鈴(きょれい)

    即興曲 石響(しゃっきょう)





  



       





「虚霊」は天上の音、
「虚空」は空中の音、
「鈴慕」に至って  
はじめて人間の音で
あります。    
行けども行けども地上の
旅を行く人間の哀音、
その何れより来たって、
何れに行くやを知らず、
萩のうら風物さびしく
地上を送られ行く人間が
天上の音楽を聞いて、
これに合せんとする
あこがれがすなわち
「鈴慕」の音色ではないか。











無限の空間のうちに、渺たるうつせみの
一身を歩ませて、限り無き時間の波路を、
今日も、昨日も、明日も、明後日も、
歩み歩みて、曾無一膳のわが身にかかる
大能の情の露に咽ぶ者でなければ
「鈴慕」の曲の味わいはわかるまい。
















   





        心は高く霊界を慕えども、
        足は地上を離るること
        能わざるそのあこがれ、
        耳に虚空の妙音の天上
        にのぼり行くを聞けども、
        身は片雲の風にさそわれ
        て漂泊に終る人生の悲哀。




   






        けだし、最初の人は、霊感うちに
        湧いてこの曲を作り、第二の人は、
        曲そのものを学んでその霊感に
        触れ、第三の人は、曲そのものの
        ようになりて胡蘆を描く。

           大菩薩峠 鈴慕の巻より






   



   

      虚霊 宇宙の霊性を具現すると伝えられる



                 
     ミクロがマクロを呑み込んでしまうという、抽象
    が最後に具象になる、通常の音楽では感じ難い
    経験をさせて貰った。  星川京児氏談

   邦楽ジャーナル 2003・11月号 CD Reviewより
  

虚無僧の世界へ

Fuke-shu Shakuhachi “Jinashinobekan”

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