★その四:ふやす

いつも花いっぱいの庭はとても素敵ですが、すべての苗を購入していてはお金がかかります。
節約ガーデニング道では、「お金をかけずに、手間かける!」ということで、自分でできる、植物のふやし方をいくつか紹介していきます。

苗をふやす
苗をふやすには、いくつかの方法があります。 
・さし木、さし芽でふやす
苗をふやすための代表的な方法です。
植物の一部を切りとって、土または水にさしておくと発根して苗になるというものです。
この方法は、その植物にとって最も生育に適した気温の頃に行うことが多いです。
さし芽をするために切り取った茎や葉の切り口から汁が出ている場合は、そっと洗い流し、水揚げの悪い植物は1時間ほど水につけておきます。
葉の面積が大きいものは、葉からの水分蒸散を最小限にするために2分の1〜3分の2ほどを切り落としておきます。
土は、保水力があって清潔なものを使います。
あと、すべての植物に使えるというわけではありませんが、ふぁーじは活着率をあげるために、発根促進剤(植物ホルモン剤)を使っています。切り口にこの粉末をつけてから、粉末が落ちないように土にさしてやるだけの簡単作業です。
植物を土にさした後は、強い日差しや雨があたらず、風の吹きつけないところで管理します。 特に、風が吹きつけるとさした部分が常に動いてしまうので、非常に活着が悪くなります。
さし芽でふやせる花の中で、初心者でもまず失敗しないのがポーチュラカです。
これは、ツメキリソウとも呼ばれるくらいで、茎の先端を5〜10cmくらい摘んで、適当に土にさしておくと発根し、苗になります。多肉植物(葉に水分を貯めているので、非常に乾燥に強い)のため、真夏の直射日光のあたるところでも、かんたんにできます。苗が出まわる頃、各色1株づつ買ってさし芽でふやすと、盛夏にはあふれんばかりの花が咲くことでしょう。
・根伏せ、ランナーでふやす
植物から、長いつる(ランナーといいます)が伸びて、その先に小苗をつけるものはもっと簡単にふやすことができます。
ランナーが伸びて先に葉が見え出したら、別に土の入ったポリポットか鉢を準備しましょう。
ランナーの先をそっと土の上に置き、U字型に曲げたビニタイかクリップで、ランナーをまたぐように固定します。土に触れさせることで発根を早めることができます。
この方法では、ワイルドストロベリー、アジュガなどを簡単にふやすことができます。
また、その応用として根伏せという方法があり、さし芽では活着の悪い植物をふやすこともできます。
さし芽では発根までに時間がかかり、それまでに水切れで枯死しやすい植物の場合、親株から切ってしまわず、茎の一部を土に誘引し固定します。この時、一部を完全に土に埋めてしまってもいいでしょう。
しばらくすると、その場所から発根してきます。完全に根付いたら、親株とつながっていた茎を切るとOKです。
この方法では、ほふく性のバーベナやプミラなどが、簡単にふやすことが出来ます。
・取り木
取り木は、幹の太い観葉植物などでよく用いられる方法です。 幹の途中の樹皮をはがし、水ゴケとビニールで覆っておくと発根し、その下部から切って1つの株にするという方法です。樹皮をはがすのに知識がいるので、比較的難易度の高い方法でもあります。

タネをふやす
タネマキ派の人は、タネも自家採取すると、さらに安くガーデニングを楽しむことができます。
しかし、最近の園芸植物は、F1といって、形質(色・形や耐病性などの性質)のいい親株同士を交配させて、そのタネを用いているものが増えてきています。では、そのF1から取れたタネも同じようにいい形質を持つかというと、遺伝の法則によりそうとは限らないのです。
タネのもつ形質は、見た目では判別できないので、F1品種の自家採取タネの場合、とりあえず蒔いて育ててみるしかありません。
1)タネを採取する
次々と花を咲かせるためには、タネをつけないように花がらを摘んでいきますが、タネを採取するには、タネが完熟するまで置いておくことが必要です。
未熟な実のまま採取すると、中のタネも未熟で発芽しません。また反対に、完熟した後も長く置いておくと、その後の降雨などでカビたりします。
完熟して、実が乾燥した状態のものを採取します。雨上がりの採取で湿っているような時は、カビのもとになるので避けます。
2)タネを選別する
実ごと採取したタネは、タネ以外の実の殻や葉・ガク・茎などを取り除きます。また、未熟なタネや変色・変形しているようなタネも取り除きます。
3)タネを保存する
選別したタネは、小さなビニール袋か紙袋にいれ、品種名・採取日などを書いておきます。
そして、タネの入った袋をいくつかまとめて、さらに大きな袋か缶などに入れ、来シーズンまで冷蔵庫の野菜室で保存します。このとき、乾燥剤を一緒に入れておいてもよいでしょう。

球根をふやす
球根で咲く花は、花後うまく管理すると、来年用の球根を採取することができます。
しかし、数年植えっぱなしで咲いてくれる球根以外は、来年も同じような大きさの花を咲かせる球根を採取することは、コツがいるようです。
1)球根を太らせる
来年、開花させるための養分を新しい球根に蓄えさせるため、花後、できるだけ速やかに花がらを摘み、タネをつけさせないようにします。
花がらを摘む場所は花の基部のすぐ下です。光合成する緑色の部分が少しでも多く残っていたほうがよいので、茎は残してハサミで切り取ります。
そして、できるだけ日当たりのよい場所に置き肥料を与えます。
2)球根を採取する
しばらくして葉が黄変し、倒れてくるようになったら堀りあげます。
土を落として、2〜3日陰干しにし、枯れた葉や親球、新しい子球が外れるようになったら、そっと取り外します。外れなければ無理に外さず、さらに陰干しします。
カビたり、ムシに食われているものは捨て、またあまりに小さいものは、来年葉だけで開花しない可能性が高いので、これも捨てたほうがいいでしょう。
※小さい球根は、何年か肥培して、少しずつ大きくしていくこともできますが、あまりに手間がかかりすぎるので、ふぁーじは、やったことがありません。
3)球根を保存する
秋植えの球根は、球根の入っていたようなメッシュの袋(タマネギの袋や、水きりネットでよい)に球根を入れ、直射日光が当たらず高温にならない、風通しのよいところで保存します。(軒下などで、吊るしておくのもいいでしょう。)
春植えの球根は、冬に凍らせるとダメになるので、凍らないように室内の暖房のないところで保存します。植えっぱなしの球根も、水をきって鉢ごと凍らない場所で保存しましょう。
※さらに念入りにするなら、採取した球根を球根消毒液で消毒しておくと、カビたり、来年病気になったりしにくいのでよいでしょう。

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