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The Only Living Boy in
TOKYO. |
■everything but the
girl『BEFORE TODAY』 エモーショナルなんだけど、どこか醒めていて。リアル・ライフって言うのかな。少し強引な言い方をすれば、悲喜こもごも。うまく言えないけど、僕の東京での1人住まいを象徴しているような感じ(自意識過剰?)。Juergen Tellerが撮影したジャケット写真からも、ebtgの音楽が持つ体温が伝わってくる。 |
■Port of Notes『Complain
too
much』 冷たいのに、熱い。飛び上がったら、落ちる。すごく遠いんだけど、とっても近い。 そういうことを考えているのが好き。そういうことを考えるのが好きな人が好き。 |
■Ann Sally『He Loves
you』 B面収録の「All I want」。大学生の頃、とても好きだった女の子がいて、結局2回告白したのに、2回とも「やっぱり友達としてしか考えられない」と"友情の握手"をしながら断られた。「勝手に好きにならないでよ」とも言われた。片想いってホント自分勝手。でも、あのひたむきさを忘れてはいけない気がする。 ちなみに、"友情の握手"とともに僕を断った女の子とは今でもたまに連絡を取っていて(会ってはくれないんだけどね)、この「調息盤」もどうやら読んでくれているみたい。 |
■Teddy &
Nanci『Together』 そんなひどい振られ方をしたら、ディランのように"How does it feel?"なんつって復讐心メラメラさせたいところなのに、まるっきり"いい人"な僕。当時のことを思い出していたら、ちょっぴり感傷的。こんな気分のときには、愛の溢れる「love will keep us together」。僕がハイファイで購入した盤には、僕の感傷を無視するかのようにお気楽に書かれたテディ・タナカ氏の「アロハー」のサインが入ってる。 |
■Yukiharu
Takematsu『BUNACORED(BR-T2)』 さて、今の場所で暮らすようになって、毎日目に入ってくるのは無機質で固い"直線"ばかり。そのせいか最近は有機的な曲線にとても心惹かれる。青森で育ったブナを薄くテープにしてコイル状に巻くことで作られている一連のBUNACOシリーズ。まるでレコードに刻まれた溝のように薄く重ねられたブナを通して、やわらかい光が優しく部屋に流れ出す。 |
■J.P.トゥーサン『テレビジョン』 「僕はもうテレビを見るのを止めた」で始まるトゥーサンの傑作。日常のささやかな出来事や何気ない風景に最大限の愛情を込めてフォーカスしていくその姿勢が調息盤的。そう言えば、引越しをしてからの約3ヶ月間、僕もテレビを見ていない。だって、僕の部屋にはテレビがないから。「テレビを見るほど暇」じゃないしね(なんちて)。 「そもそも、僕は何もしてなかった。何もしていないとは、うっかり何かをする、あるいは強制されて何かをするということがなく、習慣や怠惰にも流されないという意味である。何もしないとは、考え、本を読み、音楽を聴き、愛を交わし、散歩し、プールに行き、キノコを採るといった、大切なことしかしないという意味なのだ。何もしないことは、人がいささか安易に想像するのとは反対に、法律と規律、幅広い理解力と精神の集中を必要とする。」 |
■cam『summer in
paris』 夏至も過ぎ、そろそろ梅雨も残りわずか。テレビがないと、天気予報を見れないというのが致命的。そんなわけで、最近はユロ氏のようにいつでもどこでも傘を持ち歩いてる僕。用意周到。 あぁ、太陽の眩しい夏が待ち遠しい! |
To 大舘健一
「ひたむき」で「まるっきり"いい人"」との自身評をつぶやくオオダチくん。それって、確かに善し悪しかもね。でもね、まったく「ひたむき」じゃなくて、どうみても「まるっきり"いい人"」じゃないより、ずっといいよ。ちょっと想像が付かない丸の内から徒歩20分のコンクリート・タウンでの生活ぶり。毎日が仕事、仕事の28歳なのでしょうね。どうぞいつも口許に「アロハ」を忘れないで。 (大江田) |
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