腹ごしらえが終わったので、あまり移動しないおじいちゃんに声を掛けて上流に行かせてもらおうかとも考えたが、もう少し人工プールの様子を見るために釣り堀前に入った。 流れが幾筋かある中で一番太いところにフライを流すと、ボコッ!とフライをくわえた。油断していたので合わせが遅れたがロッドに重さが伝わってきた。が、上がってこない。#3のソフトなロッドが大きく曲がっている。ようやく2m位まで引き寄せてランディングネットを出すと逃げていく。何度かやりとりして浅いところまで引き寄せると、ようやく静かになってネットに収まってくれた。 久しぶりにデカイ(私にとっては)。体長25cmのアマゴだ。アマゴは初めてである。幅広だが尾ビレが丸かった。 この尾ビレでランディングに苦労したのだから、ヒレピンだったらどうなんだろう?。一瞬想像してしまった。釣れたらの話だから心配することはないか(笑)。
思いも寄らぬ釣果で気をよくし、釣り上がっていくとおじいちゃんが下りてきた。「どうですか?」と声を掛けると「こんなのばかりだよ」と親指と人差し指を少し広げて見せた。フライにもちょくちょく出てきたチビサイズがエサにも出ているようだ。
帰りの事を考えて車を釣り堀まで移動し、川に入るとフライマン2人が川を眺めている。上流では作業服や普段着姿のテンカラ師がいたが、これは「仕事帰りにちょっと一振り」と見えてすぐに帰っていった。作業服のテンカラ師は本流でロッドを振った後、釣り堀を順に釣りながら車に戻っていった。おい、それは反則だろ!、というか、のどかなところだ。 6時ごろだがライズは出ていない。待つ釣りよりも攻める釣りをモットーとしているので、並んでいる人工プールを順に攻めるが全く反応無し。 薄暗くなってきた頃、ようやく目の前で小さいライズが出た。ちょうど1ロッドの距離だ。こんな近くでライズするとは、なめられてるな。「ようし、そっちがその気ならこっちも負けてないぞ」と、そのライズの上流からフライを流すとバシャッと出たけど早くて間に合わず。負けじと続けて流すと数回目でみごとにヒット。「どうだ、思い知ったか」、何をやっているんだ、こんなチビを相手に喜んでいる場合ではない(汗)。 その後もチビが出るばかりだし、他のフライマンも釣れている様子がないので納竿とした。 ここは集落から外れると小さい魚さえ気配が無くなるので少し寂しかった。でも今日は初めてアマゴに会えたので良しとしよう。次はもっと上流を調べてみたい。
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