机の上のランプ JA1AEA 鈴木肇 私の小さい飾り書棚の端に、奇妙な形の電気スタンドが置いてある。 小さいシェードの中に20ワットの電球が付いているところまでは、当たり前のスタンドなのだが、笠の下が何か変なのだ。 客は『変ったスタンドですね』ならまだしも、『ぶっ飛びそうで何だかヤバイ感じ』『これ、ゲリラの特殊爆弾じゃないの』とか、無責任な事を言う。 それは細長い形をしたガラス電球なのだが、そのガラス、やけに透明度が良い。 ガラスの中には灰色をした電極とおぼしき金属が二つ、ちょうど釣鐘が並んだように、てっぺんからぶら下がっていて、釣鐘の下には釣鐘と触れないような狭い間隔で、同じ灰色をした金属が、ガラスの底から伸びた太い針金で下から支えられている。 電球の底には金属製の袴が取り付けられていて、その袴は全体がすっぽり入る様にできた円筒状の金具に収まっている。このソケットとおぼしき金具は、厚手の丸い瀬戸物の上にくっ付けられているのだが、何でもこの瀬戸物は専門家の間で『すてあたいと』とか呼ばれているもので、中の灰色の金属は『たんたる』とか言う金属らしい。 |
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これとは別に、同じ様な瀬戸物で出来た二本の丸棒が、厚手のウォールナット板の上に取り付けられていて、さっきの丸い厚手の瀬戸物はこの上にネジ止めされている。 そしてそのそのやたらと透明度の良いガラス電球の表面には、鮮やかな紅色の文字が盛り上がるように印刷されていて、 こう読める。 Eimac 2-150Dジャーン! これが先年私が秋田に行ったときに、大友さん(JA7ZF)が3次会の最後まで食い下がってせしめようとしたが遂に果たせなかった、電気スタンドなのだ。 大友さんにゃ悪いが、これは2001年のデイトン・ハムベンションの帰りに、立ち寄ったフェニックスで、某無線機修理商会の社長のオフィスに飾ってあったものを偶然見つけ、私が言わば強引にかっぱらってきた、珍にして品なるしろもの。 そうそうやたらにゃ渡せないよ、なんである。 話ばっかりじゃどんなものかサッパリ分らない、と言うのは何もガマの油の口上だけじゃない。・・・という訳で、ADXA記念誌に今回は写真付きで紹介する次第。 その内・・・とオバケは出た事ないらしいが・・・オークションにでも出そうかな。
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記念誌に特別寄稿された上記JA1AEA鈴木肇氏によるEimac管球スタンドが俄然ADXAでは話題となりました。 早速JA7GYP古田さんが製作にトライされました。 |
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続いて JA7UJ 石田さんの力作を紹介します。 |
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ひまな世の中になってしまいました。こんな時はゲラゲラ笑って時を過ごすしかない様に思っております。 尚 蝶々夫人の初公演は1904年スカラ座でやったそうで 99年前 洋ものになじみのない時代で不成功に終わったと。(から傘は煙草の空き箱を利用して作ったもの) また 奥に置いてある 淡谷のり子の「別れのブルース」は1937年の初録音SP版で 66年前 上海 大連の大陸で売れ出し、国内でも徐々に売れ 結局大ヒットになり 次に出した「雨のブルース」もヒット、「ブルースの女王」の名を頂 いた、と、ジャケットの説明にありました。 JA7UJ |
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イミテーション パートU JA7UJ 石田 雅士 |
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やゝ完成に近付いたある日 「無線やっている人って可笑しなものに興味持つのね変な電気スタンド」.....むむ....こゝ迄言われたら少し位反撃しても バチは当たらないだろう て訳で「そんな変な男に興味を持って嫁に来た お前もかなり変だってことだよ」 若い頃と違って 仲直りする機会がない事をXYLは知っている。 鼻歌を歌いながら 流しへ立った。
作ったからにや名前が必要だろう(上の写真を見て下さい.GYPプロのデジカメ撮影) 「蝶々夫人」てのはどうだ 決まりだろう。 胸がふくらんだST管が蝶々さんで デカイ ノッポがピンカートン MT管は その間に出来た子供ってことだ。
処でイミテーションでも かんじんな事は このスタンドを灯して 効果があるか である 効果とは気分がフワーとして よき時代に 心がひたれるかと言うこと。 いつもの様にコーヒーを沸かし スタンドの前で飲んでみた。 あまり.... 何か物足りない 目、口と来た 次は耳だ 音が必要なんだ。
早速蝶々さんの歌う「或晴れた日に」を探しに市立図書館に出かけてみた 見当たらない .... 蝶々さんがピンカートンと結婚式をあげたのが 高台にある海の見える家 であるから..... |
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こうなりゃ 何も苦労することはない 学校唱歌から演歌 迄 スタンダードは山程ある 何を選ぶかである.....これしか無いだろう??
「窓をあければ港が見える メリケン波止場の灯が見える 夜風 汐風 恋風 のせて 今日の出船はどこへ行く むせぶ心よよ はかない恋よ 踊るブルースの せつなさよ」
淡谷のり子の奔放 この上ない歌声に 藤浦洸の詩が 乗って流れて行く くそまじめな コロンビヤオーケストラの演奏が ぴったりと付いて行く のり子の青森ナマリが まだ とれてない歌が 絶妙に 合うのである。 蝶々さんと ピンカートンが ブルースを踊ったかは 知らないが 1937年の録音のSPのスクラッチノイズが二人の床をこする靴の音に聞こえるのである
「腕に錨の いれずみ彫って やくざに強いマドロスの
と 二番に入った処で XYLは コーヒーをさっさと飲んで ジャスコに 行くと 出て行ってしまった
「お国言葉は違っていても 恋には弱い すゝり泣き ......
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久々の第三弾 JA7HMZ 井川さんの力作紹介です。 |
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JA7UJ,JA7GYP各OMの作品に触発され作って見ました。 |
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メッキ後 |
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メッキ前 | |
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久々の第 四弾 JH7FMJ 飛田さんの力作紹介です。 |
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相馬市のJH7FMJ 飛田さんより電気スタンド製作のメールと画像を頂きました。素晴らしい力作です。 【送信管の明かりは わくわく色】 JH7FMJ 飛田 勝美 送信管の明かりで本当に電気スタンドになるのか半信半疑で 第3弾 JA7HMZ 井川さんの ”次回はガラス管のヒーターを灯らせたいですね。” のヒントを頂きガラス管の物色から始め 3−500では図体が小さいし悩んでいたら何とローカルのJA7FUJ(青田)さんのパワーの出ない??下駄箱の存在を知り中から むりやり 4−1000 一本を頂きました。 本人は おかげで 160mの 応答率が下がったと言っていますが...... 本当の事は解りません!
むりやり入手したガラス管は 意外と大きいんですよ! 写真の 3−500と比較して見て下さい。 |
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電気スタンド作成前に色々とヒーター電圧と明るさ等の試行錯誤を行い 最終的には熱問題もあり 明るさ2段階切り替えで冷却FAN (ソケットの裏にPC用静音タイプ) をくっつけて 静かな音で冷却が出来ています。 意外と綺麗に明かりを通すんです Hi....
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暗闇での点灯 |
全体像 |
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現在は VL−1000の上に乗せ 送信はトランジスタで 明かりは 4−1000灯り と変な取り合わせで使っています。 次回はクラシックな球を物色し デザインを考えてみます |
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使 用 状 態
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今度はJA4ZA 尾島さんの作品を紹介します 。 二つとも素晴らしい出来映えですね。 |
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「このランプを作る事になったのはJA7UJ 石田さんの作られた[蝶々婦人]のランプが面白 かったので手持ちの部品でつくり初めました。」 |
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ヒ−タ−をつけるためには傍熱管では余り光からないので直熱管でソケットの手持ちが有る物を探したら4−400が出てきたのです。
ヒ−タの電源として5Vの15Aなのでトランスでは格好が悪いので探して居たところ友達が中古のコンピュ−タの電源で、5V 20Aを探してくれましたが点灯しても火が点かない、ラッシユカ−レントで電圧が低下していることに気づき0.5オ−ム5W位の抵抗を直列に入れプレヒ−トしたあと2秒くらいのデレ−で短絡したらきれいに点灯してくれましたので電源部の中に組み込んで使っています。台の部分は古い電気スタンドをばらして作りました。 ライトコントロ−ルを転用して上の60Wの電灯をつけています。 |
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(左)4B85 (右)4−400 4B85の方は10KWのVHF送信機の中和コンデンサ−をばらした物を台として使いました。これはヒ−タ−は点きません。上の60Wの電球のみです。 |
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以上ですが、もっと大きい球で作ろうかとも思ったのですが送風機を付けなくては熱くなりすぎるし音も出るのでやめました。この位が一番良いのではないかと思っています。 (TNX JA4ZA 尾島OM) |