高木裕司。
オス。 トリ類 トリ科 トリ目 トリ属、学名トリ。

全長178cm、乾燥重量93.6kg。
両脚の間に13センチ砲1門装備。
3.5秒間に1億6千万発の連射が可能。

顔が変。
頭はもっと変。
アルコールやギャンブルを近づけると激しく燃焼する。

20世紀もいよいよクライマックスを迎えてきた7月15日、大阪府枚方市に生まれる。 関西系日本人と信州系日本人のハーフ。 総重量0.7キロの未熟児で、生まれたとたん死にかける。 しかも目がなんだかヒネていた。

高木の幼児時代はなぜか妙な習性を保有していた。 何かと物をスキマに挿入するという習性だった。 オスの本能としては見上げた根性だったが、3歳の頃に鉄製の栓抜きをコンセントのソケットに挿入して感電。 死にかける。

4歳の夏、母親と弟の三人で風呂に入っていた。 母親は「もう上がろう」と言ったが、高木は強硬に反対。 母親がしかたなく弟を先に出して別室で体を拭いている時に、高木はゴンという鈍い音と共に単独で風呂オケ内でうつ伏せに転倒。 お湯は極浅にも関わらず、パニック状態に陥りバタバタと腕を振り回すだけで事態は泥沼化。 わずか水深15センチの風呂場で溺れ、死にかける。

5歳になり、ほんの少し経験値を積む。 「補助輪つき自転車操縦」のスキルを獲得し、調子に乗って側溝ぎりぎりの所を走ってスリルを味わう。 もちろん周囲の期待を裏切ることなく、自分の身長の2倍はある深さの溝へブザマに転落。 冬で水が無かったために直接コンクリに叩きつけられ、頭部より大出血。 死にかける。

7歳になった時、家族全員でキャンプに出かける。 川にけっこう大きな滝のあるキャンプ場だった。 恐い物知らずと言うより、恐い目にあわなくては危険を感じることのできない高木は、着いたとたんに装備を投げ捨て、滝ツボに向かって突進。 入水直後、派手な水しぶきと共に滝ツボに巻き込まれて自沈。 死にかける。

9歳、自転車が大好きな少年であり、自転車でできる機動の限界を追求していた。 ある日、道ばたに落ちている石を発見し、それをジャンプ台にして空を飛ぶことを画策。 全速力で突進する。 石に接触直後、前輪がロック。 自転車から放り出された高木は右側頭部からアスファルトに直撃し、頭蓋骨陥没骨折。 路面いっぱいをに染め、マジで死にかける。

12歳の冬。 友達の家に行こうと道に出た瞬間、黒いセダンにひき逃げされ、死にかける。

14歳になり、サバイバルゲームに目覚める。 MP5というエアガンを購入し、友人と連れだって山に出かけていく。 ひところ楽しんだ帰り道、急な坂道で自転車がどのくらいのスピードが出るかという誘惑にかられ、賢明なる友人達の制止を振り切って全力走行に移る。 推定70キロに達したところでペダルから足が滑り、あろう事か激しく回転している前輪に右足を挿入し、直後、前輪がロック。 6時間前に買ったばかりのMP5を素材単位に分解しつつ、時速70キロで路面を転げ回り全身を強打。 死にかける。

20歳になる。 14歳の事件以来それらしいことが起きなかったので、自分もついにオトナだなと自覚するに至る。 そんなある日、バイクで幹線道路を走行中、信号が赤になったため停車。 ふとバックミラーを見るとトラックが近づいてくる。 しばらく見ていたが止まる気配はなく、どんどん近づいてくる。 こりゃヤバいと赤信号の中、全力加速。 おそらく居眠り運転だったろうと考えられるそのトラックは、バイクの横をかすめて寸前を通過。 死にかける。 しかもその現場でパトカーに遭遇、全身を使ったゼスチャーによる抗議も聞き入れられず、信号無視・スピード違反で数万円の罰金。 ショックで死にかける。

そして10年が経過して現在に至り、今まさに金欠で死にかけている。