ツーリング日記
 
 
 
 
 
 
南生駒〜奈良市街編
 
道は再び、1車線の狭い急勾配の道になります。民家をぬって、登り坂を走ります。途中コンクリート鋪装に変わりますが、住宅地に入るのかなぁと一瞬思います。しかし、民家は減っていきます。緩やかな下り坂に変わり、突然広い道に合流します。2車線の綺麗に整備された道路です。左手には、大瀬中学校が見えます。信号を越えてから、国道308号の案内板が数カ所置いてありました。指示にしたがい、左折。工事中でしたが、綺麗な2車線の道路です。登り坂。しかし、だんだん山の中へ突入しているのが分かります。
 

地図5 解説:大瀬中前の広い道路へ合流する交差点には信号がないので、とくに大阪方面へ向かう場合、見落としやすいので注意。(写真5参照)
 
 

写真5 解説:大瀬中前の道路から、分岐3さ路を大阪方面を向いて撮影(入口にバイクを止めてます)。大瀬中前の道路と見比べたら、「これホントに国道?」と思ってしまいます。
 
緩やかな登り坂を走ります。途中で再びコンクリート鋪装のすごい急勾配に変わります。暗峠に比べればそんなに距離はありません。しばらくすると今度は下り坂。下り切ったところで3さ路に出ます。暗越奈良街道は、道なりに進むのが正解。ここを右折すれば、「子供の森」という公園に行きます。まぁ、間違えて「子供の森」の道に入ってしまっても、すぐ間違いに気が付くので、ご心配なく。ちなみに「子供の森」にはトイレもありますので、行きたい人は行っておくことをおすすめします。この先当分の間、トイレはありません。
 

地図6
 
 

写真6 解説:「子供の森」と分岐する3さ路を、大阪方面を向いて撮影。不法投棄されたと思われる自動車、バイクのゴミが、美感を損ねます。左奥に「子供の森」の看板。
 
先ほどの3さ路を通過し、しばらく緩やかな登り坂。不法投棄のゴミが道路わきに散乱しています。そして、また登山道風の道に変わってきました。距離は短いけど、すごい急勾配。「これ、ホントに奈良市へ向かってるのか?」と、疑ってしまいますが、これが暗越奈良街道、国道308号に間違いありません。すぐに緩やかな下り坂に変わります。民家が見えてきますが相変わらず1車線です。自動車だったら、これまでの道のりのストレスは、かなりのもんだろうなぁ。
さらに進むと森を抜け、民家が立ち並ぶ道へ。右手に古い立派なお屋敷がある交差点にたどり着きます。その建物の入口には「奈良市指定文化財 追分本陣村井家住宅」と書いてありました。おそらく歴史的に重要な人物が住んでいたのでしょう。交差点のところに、案内地図があるので、その辺一帯が一応観光名所なのかと思います。
さて、その交差点を直進してしばらく進むと、両脇をフェンスに囲まれた道に変わります。なんだか、よく山中を走る高速道路の脇にある側道のような、これまたさみしい道です。しばらく進むと左手に、「大和田配水池 奈良市水道局」という施設が。そして2つに分岐します。左に進むのが正しい暗越奈良街道ですが、道なりにまっすぐは、どちらかというと右の道なので、間違えやすいです。ちなみに私は間違えました(笑)。間違えても、次の分岐で左に行けば、再び合流できます。でも、さらに直進すると、住宅街に突入してしまいます。
 

地図7
 
暗越奈良街道のほうを行くと、第二阪奈道路の上を超える橋を渡り、細い森の中の道を通ります。たぶん、道を間違えたかと思ってしまうほどの細く昼間でも暗い道なので、驚かれるかも知れません。ちなみに、大和田配水池の分岐を右の道に進み次を左に進むと、下り坂を下ったところで第二阪奈道路の下をくぐるトンネルに入り、そこから一気に急勾配の登り坂を登り、暗越奈良街道へ合流します。どちらを通っても、面白いです。
 
さあ、あともう一息で、砂茶屋交差点です。先ほどのポイントからすぐ、緩やかな下り坂で、両脇には民家が並んでいます。景色が広く見渡せるようになってきます。農道風の道を通りしばらくまっすぐ進むと、2車線の広い道路と交差します。そこが砂茶屋交差点です。交差するのは県道7号です。
 

写真7 解説:砂茶屋交差点を西向きに撮影。
 
おつかれさまでした!!これでとりあえず、きついアップダウンの道は終わりです。
 
さて、その先もまだ、国道308号は続きます。奈良市街中心部へ向かっているので、風景は徐々に住宅街っぽくなっていきます。砂茶屋で一旦2車線道路になるんですが、しばらく進むと1〜1.5車線の細い道路になります。とにかくひたすら道なりにまっすぐです。迷うことはないと思いますが、「国道308号」を表す標識や看板などは全く見当たらなかったので、ホントにこれが国道308号なのか不安になりますが、自分を信じてひたすらまっすぐです。途中同じくらい細い道路との交差点の信号が、国道308号のほうが常時赤の点滅。国道のくせに・・・。さらに進みます。この道路は、どうやらバス道のようで、バス停がけっこう短い間隔であります。ところどころ、バス+バイクが並んでギリギリの道幅もありますので、十分に注意しましょう。「畑」バス停を越えると、道幅も広くなり、しばらくは楽です。宝来交差点に「国道308号」標識があるので、安心します。駅前周辺の道路の雰囲気になってきます。しばらく進むと、近鉄橿原線尼が辻駅です。尼が辻駅を通過し、1.5〜2車線道路をしばらく進むと、一方通行の標識で直進できない複雑な交差点に当たります(地図8参照)。奈良生駒線(県道1号。阪奈道路、第二阪奈道路へつながります)と合流する交差点です。
 

地図8 解説:西向き側には「尼辻方面」の案内板があるので、そこの細い方の道に進みます。
 
あとは2車線の道路を一直線。国道24号の交差点で、国道308号は終わります(その先は県道1号に変わります)。

ここまで走ってきて、この「国道」とは思えない国道の苛酷さと、歴史的情緒を十分に堪能できました。まぁ、歴史的情緒を味わう余裕ができるのは、バイクならではの走破性の高さのおかげです。自動車だと、対向車とのすれ違いに苦労し、かなり辛いんじゃないかと思います。暗峠は、東大阪市側のほうがかなり急勾配のため、4ストの場合は奈良県側からのほうが楽です。2ストの場合はエンジンブレーキが4ストに比べて弱いので、東大阪市側からのほうが楽です。
大阪−奈良間を結ぶ無料道路のなかでも距離的には短いルートなのですが、あまりスピードが出せないし狭い道なので、早く通過する目的での使用はおすすめできません。でも、もしこの辺りをツーリングする時は、ルートの中の1つに加えてみるのも面白いかと思います。のんびりと、この道路の国道らしからぬ姿、怪しさを、楽しんで下さい。
 
所要時間 片道40分(往復1時間20分)
ただしこれは、ハイペースぎみで計測しましたので、もっと時間がかかるかもしれません。

 
 
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