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2000年10月19日(木)10月20日(金)札幌道頓堀劇場 by マスターさん

 前日の18日には札幌は初雪が降り相当冷えていたようです。当日も機内のアナウンスによると零下の気温を記録していた模様。私が新千歳空港に着いたときはさすがに摂氏8度前後にあがっていましたが、やはり北海道は季節の歩みがはやいですね。空港から札幌市内まではバスを利用したのですが、沿道の木々もところどころ色づいて紅葉もすこし始まっておりました。こちらの見頃はこれからでしょう。このバスは劇場のあるすすきの地区に直接停車しますので乗り込みに余裕のある方にはおすすめです。

 平日の開場は12時30分ですので市内観光を少し楽しみます。ホテルに早めにチェックインだけさせてもらい近くの時計台などをみてきました。

1. 宝生恋さん
 ブルーに近い紫色のドレスで登場。広い道劇のステージを東京のときよりも大きなステップで元気よくダンスします。今回の遠征で最も調子のよかったのはもしかしたら楽日の3回目かもしれませんね。この方は本当に正直な方なので気持ちがステージによく現れます。この回は客席の雰囲気が非常によく拍手手拍子が自然にわいてくる本当によい環境でした。その拍手手拍子を一身に受けて続くは両手にポンポンを持ったチアリーダー風のダンス。

 ベットは変則的で衣装を完全にまとったままポーズを決めていきます。続くのりのよい曲で衣装を取りながら本舞台に戻っていきます。本舞台で大きくブリッジを決めながら、左右からたくさんのリボンをかけられ気持ちよさそうに立ち上がります。このときは光の芸術のように見えます。

2. ミミさん
 恋さんのオープンが終わると、白い布製の髪飾りと同色のシンプルなドレスに身を包んだミミさんが暗転していたステージの中心から浮かびあがります。道劇のステージの展開は大変スピーディーです。いつもながらかわいらしいメルヘンチックなステージです。曲もなんだか子供のころを思い出すようなやさしく楽しげなイメージです。思わず場内の手拍子も変則的な曲のリズムに合わせてついていきます。まるでみんなかわいい我が子の学芸会を観にきた父兄のような気分(ミミちゃんのステージは立派なプロのダンスですが)になってしまいます。

 続くは先週上野で拝見したバイキンマンダンス。黒い衣装にたれミミの被り物をつけています。何かいたずらをしようとして撃退をされている様を表現しているのでしょう。責めたり守ったり表情豊かに演じ分けます。

 ベットは黄色いロングの薄めの衣装をきて盆の先端でインド舞踊風の揺らぎを含むダンスをされます。このとき空間をなでまわすのですがこの動作になんだか私は色気を感じます。

3. HIKARUさん
 はじめの二人では道劇のステージの広さを感じましたが、このかたのときはまったく広さを感じません。やはり、どこのステージでもステージ栄えします。今回HIKARUさんは板つきでなく袖からの登場です。黄緑色のゴージャスな衣装で登場です。いつもながら衣装がはちきれそうです。シルバーのハイヒールで白い道劇のステージにいつもと変わらぬ笑顔でステップを刻んでいきます。続いては銀のラメの入ったツンブラの元気なダンスです。このダンスも大変元気なものです。元気さあまってステップを刻んだステージにけり返されることも度々です。白くきれいなお肌とボリュームのあるスタイルは天与のものでしょう。

 続くベットでは黒いキャミソールでおおきく後ろにそり手をつかずにブリッジの体制になるポーズで入ります。白いお肌に黒い下着淫靡です。

4. 藤繭ゑさん 創作ストリップ『女体解剖室』
 繭ゑさんがおそらくこの作品はほとんど構想を練ったのでしょう。このような出し物を出す劇場は道劇をおいてほかにないでしょう。映画とミュージックパントマイムそしてエロス(脱ぎの)融合です。この劇のなかで繭ゑさんはマッドサイエンティストです。ステージ右側の螺旋階段の頂上から登場。ステージで何かしらパントマイムをしたあと今度はステージ左手のカーテンから再登場です。この間ステージ正面にタイトルとホラータッチのショートムービーが流れます。脳の標本がホルマリンのなかに浮かぶ人格転換装置で次々に自らを実験台に実験をしていきます。あるときは殺人鬼にまたあるときは・・・。

 ベットパートは人格転換装置で羞恥心を失ってしまった繭ゑさんは人格転換装置のまえで白衣とワイシャツの胸をはだけ、黒いブラにつつまれた豊かな白い胸を披露します。ここから本格的なオナニーベットになります。若さゆえか北海道の女性の特権なのかこの肉体は本当にすばらしいです。また、美しい瞳と茶目っ気のある表情北海道だけでしかいまのところ拝見できないのが残念です。

5. 四谷桃子さん
 四谷流花電車家元のステージです。具体的な芸の数々を紹介してしまうのはまずいかと思いますので、私流花電車の楽しみ方を。その週に初めて拝見するときはまず出し物の構成を把握し、拍手のつぼを抑える。2回目からは笑い声、驚嘆の声を出すタイミングをつかむ。3回目以降は口上を諳んじる。しまいにゃ目をつぶっていてもリアクションのタイミングをはずしません。それほど、何度見ても楽しい最高の花電車です。それではひとつだけ場内の雰囲気を感じさせる桃子さんの台詞をひとつだけご紹介します。

 リンゴ切り中の桃子さん盆の先端に進み出て、3列目に座っていた若い女性二人組をみながらかぶりつきのお客さんにかけた言葉、

「ちょっとお客さんこの位置がいいんだよね。後ろのおねーちゃんたちうちに帰ったら練習するからよー。ちょっとごめんよ。」

6. SFホラー童話DEストリップ『眠り姫』 (道劇チーム 王女 大空蘭子さん、       侍女 泉希さん、魔女 岬ゆうらさん、姫 夢野ひなたさん、姫の付き人       遥月ももさん)

 道劇社長の清水ひとみさんがプロデュースされた作品です。ももさんの前ふりに続いてお姫様の誕生記念舞踏会が始まります。みなさんロングドレスをきてまるでウイーンかどこかのようです。その華やかな舞踏会のさなか魔女により魔法をかけられてしまいます。この魔法により姫は15歳の誕生日に永遠のねむりにつくことになってしまうのでした。繭ゑさんのステージ同様大変こったタイトルのムービーが挿入されていました。お話の進展とともにその場面の主人公がダンスやベットを披露していきます。

 魔女役の岬ゆうらさんはシリアスな表情がよく似合う方でまさに適任です。この魔女が侍女を裸にし爬虫類で陵辱していく場面があるのですが、この辺はなんだかレズとSMの要素も盛り込まれていて大変濃厚なエロスが表現されています。また、ゆうらさんの真っ赤な下着の椅子を使ったベットは大変色気を感じました。黒い衣装、赤い下着、白い肌王道です。

 遥月ももさんはこのステージの進行に欠かせない存在。かなり、シリアスなないようなだけにこのキャラクターは救いです。しかし、ダンスはとてもうまくて魔女の靴をはいて踊り狂うシーンは大変テンポよく踊っています。迫力十分です。

 15歳になった姫は森の中で遊んでいると、魔女ののろいがききはじめます。シルバーのティアラを頭に載せ純白のドレスをきているひなたさんに魔女の声がかかります。この魔女のいけないささやきにかわいらしく実に素直に導かれていきます。姫は自身の女性の快楽に目覚めてをおぼれてしまうのです。そうこうしているうちに魔女のはなった蛇に犯されてしまいます。

 永遠の眠りについた姫を王女は大変悲しみます。ばら色のドレスをきた王女大空蘭子さんが悲哀を表現していきます。嘆き悲しみながらこのドレスを脱ぐと白いドレスになり、大変美しいポーズベットを展開されます。これぞポーズベットの教科書といった感じの決まり様です。上空に差し上げられた足はまっすぐで、技の展開も優雅で無理がありません。悲しみのダンスというのはストリップで見るのは初めてかもしれません。

 このあと道劇のみなさんのオープンを兼ねたフィナーレがあります。ステージから降りてきてくれて、みなさん握手やハイタッチしてくれます。かなり重厚なステージなだけに見ているこちらもここで緊張が解けます。

 また、楽日には「サッポロナイスポ」さんが、HIKARUさんのポラのときに新聞を無料で配布してくれました。このなかに『眠り姫』についての記事や藤繭ゑさんの連載記事が掲載されていました。

(このレポートは、マスターさんから投稿していただきました。)

 

repotai@freeml.com