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2001年2月8日(木)川崎ロック by Fu-maさん

1. 桜沢まみ
2. 高城さやか
3. 浅桐えりな
4. 雨宮琴
5. 望月ねね
6. 雅麗華

以前、観劇歴の長い奈々さんの応援さんに、「奈々さんぐらい踊れる踊り子さんって他にどんな方がいます?」と尋ねた時、真っ先に返ってきた名前が「雅麗華」さんでした。その後も名門ロック座のエースとしてのそのステージの評判を耳にする度に、是非とも一度観てみたい思っておりました。そんな中、ちょうどソロステージでトリを務められていると聞き、お初となる川崎ロックへと行って参りました。
川崎ロックは初めての者にはこれまた分かりにくいところにあります。川崎駅東口を出て、正面右手となる新川通りを進み、静岡中央銀行を越えてすぐの、細いけれどいかにもそれらしい(笑)「政の湯通り(ロマン&グルメロード) 」を突き進んでいくと看板が見えてきます。従業員さんが客引きしている姿が遠目にも見えます。中に入ると右手に小さなロビーがあり、撮影会の優秀作品が飾られておりました。通路左手には香盤表、正面には赤い壁のトイレ、そして右手の重厚な黒い扉を開くと劇場空間が広がります。広さはちょうど船橋若松劇場と同じぐらいでしょうか。照明のレベルは栗橋、いやそれ以上かもしれないほどです。特等席はどうやら正面後ろの一列のようで、周りはがらがらなのにここはきっちり埋まっていました。平日の昼間ということもあるのでしょうが、客入りはまばらで残念です。川崎ロックはポラの方もきっちりラストオープンの時間を取っており、非常に気持ちの良い進行でした。少なくともこの日に関する限りでは、理想の劇場のように思えました。
さて、雅麗華さんは期待通りの素晴らしさでしたが、何より驚いたのが雨宮琴さんのステージでした。これほどの度肝の抜かれっぷりは、初めての観劇で奈々さんに出会った時以来かもしれません。う〜ん、「ストリップ」は奥が深い!

桜沢まみさん
七色のバックライトの光の中からの登場です。黒いマントにオレンジ主体のミニドレス、そして黒いブーツに身につけた装飾品。あるキャラクターのコスプレが、子悪魔風にキュートに決まっています。ブリブリな感じが強いですが、表情が豊かで愛らしく、つい見ている方も笑みがこぼれてしまいます。元気一杯、天真爛漫なキャラクターに場内も沸きます。曲調が変わると、銀ラメのドレス姿となり、ベットパートもその衣装でこなされます。ベットはポーズです。全体的にキュートなコミカルタッチなステージでした。コスプレはポラ、オープンでも生きています。

高城さやかさん
スモークが焚かれる中で、足元からライトが照らされ登場するという印象的なオープニングです。白、赤、青の三色のフリルを何重にもしたようなロングドレス姿です。振りは比較的おとなしめです。一回引っ込むと星条旗のデザインの三角ビキニ姿で現れます。手には大きな星条旗を持ち、これを自在に操ります。ショートカットの茶髪で、目鼻立ちもはっきりしており、確かに欧米風の雰囲気をもたれた方です。

浅桐えりなさん
白いセパレートのドレスでいて、スカート部分には深くスリットが入っています。上着はチャイナドレス風のデザインで、きっちり肩と二の腕のでた魅力的なものです。ステップはなかなか巧みで、足運びはきっちりこなされています。ベットパートは白いレースのパンティにエメラルドのグリーンのガウンで登場します。パールのネックレスが何重にも胸元にかかっており、豪華な感じがします。脚がものすごく長く細くて驚かされます。ベットパートはおとなしめのポーズです。

雨宮琴さん
3つのピンクのスポットライト、同じ数のバックの回転ライトが舞台を照らし出したと思うと、琴さんは舞台袖から、バレリーナのように大きな半円を描きながら飛び出してきました。印象的な登場シーンです。上半身はおなか上あたりからのセパレートの白いノースリーブ、縁は柔らかそうな羽毛で覆われています。手首、足首にも同じように羽毛の装飾品を召されています。スカートは薄い水色です。上品でおとなしめな色合いです。ベルト部分は宝石でデコレートされています。足には銀のバレーシューズ。髪はスカートに付くぐらいの長髪で、美しい栗色のストレートです。小気味良いステップを刻み、愛らしい妖精のような雰囲気を醸し出しています。
二曲目は休日の午後というような出で立ちで登場です。薄手の青いロングドレスを纏われ、パラソルを肩に乗せています。深窓の令嬢然とされた容姿にしばし舞台に目が釘付けとなります。ドレスの裾をつかみながら、ターンを繰り返し、スリットから、ちらりちらりとその抜けるように白い肌を露出させ、楽しませてくれます。曲調がちょっと寂しめに変わり、ピンク、レッドライトが本舞台を照らします。持ち込んだ背もたれ付きの椅子に後ろ向きに腰掛け、自然な感じでベットパートへと移行していきます。椅子を介してのポーズを一通り見せたところで、ゆっくりと花道を抜け盆へと至ろうとします。花道を抜けるその瞬間、見事なバック転を決め、盆に登場です。
ポーズベットの構成も凝っていて、青と黒の羽ショールを身に付け美しく長い脚を強調した感じに仕上がっています。青、ピンク、黄色、それぞれの照明により美しい肢体が何重にも輝き、観る者を楽しませてくれます。本舞台に戻り、椅子の上でポーズを決めるラストです。
そしてポラに引き続いてのオープンショウが圧巻です。オープン曲が流れ始め、舞台袖からぱっと飛び出したと思うと、とても大きく、美しい弧を描いた前転、側転が決まります。着地点正面で私が一人あまりに驚いて目を白黒させて見つめていると、「えへへ、驚いた?」というような、いたずらっぽい笑顔を見せられていました。しかしそんなのは序の口で、花道で連続バック転を決めながら盆に進み出てくるなど、想像をはるかに絶するアクロバティックなショウの連続でした。それでいてきっちりオープンも決められるところには感心します。そして「ハーイ、ラスト!」と右手を掲げ澄んだ声を上げたと思うと、花道で軽く助走をつけ、派手な前転を決め、着地もきっちり正面を向かれます。全開の笑顔で「ありがとうございました!」と挨拶すると、ぱっと照明が落とされ、美しい余韻を残しつつステージが終了します。
ものすごい迫力の、極めて印象深いステージでした。是非とも、もう一度観たい踊り子さんです。いや、それにしても本当に凄かったです。

望月ねねさん
ぴったりとしたセパレートのミニドレスで登場です。タンクトップが弾けんばかりの胸元を覆いきれず、非常にセクシーです。ブラックのハイヒールで刻まれるステップも悩殺的です。腰まわり、膝の使い方がしっかり考えられています。それから黒い薄手の衣装となりますが、やはりスタイルの良さが目を惹きます。顔つきもきりっとしています。ベットパートはポーズです。オーソドックスな構成ながら、恵まれた肢体を存分に堪能させてくれました。

雅麗華さん
本日のお目当てさんです。やはり凄い人気のようで、劇場前にもファンからの花スタンドが飾られていました。この日は総じて観客数は少な目でしたが、麗華さんの出番前になると、準備を整えた応援さんが続々と場内に詰め掛けてきました。否応無しに気持ちは高ぶってきます。
アナウンスの後、完全な暗転がなされ、ぱっと照明が舞台を照らすと、そこに紫色の着物を纏った、思ったより小柄な女性がそこに現れます。麗華さんの登場です。一曲目は日舞です。豪華な金のかんざし、その奥の銀のリボン、そして紅色の帯。優雅な身のこなしに扇子さばき。思わず息を呑みます。なかなかお目にかかれないであろう、完成された日舞です。何といっても目線の使い方、目元の力が抜群です。扇子は白地に中央にオレンジのラインの入った物でこの小道具を完璧に使いこなしています。
曲調が変わった二曲目が非常に独特なステージに仕上がっています。着物、そしてかつらを外し次の衣装へと変えるのですが、その一部始終を衆人環視のステージ上で行なうのです。紫の着物の下には赤い薄手の着物が潜んでいることが分かります。そこからホワイトのパンツスタイルへと変わるのですが、黒いチェアに腰掛け、ゆっくりと観客席を見回しつつ着替えます。胸元の露になった、ピタッとした下着の上にタンクトップの白のブラウスを纏い、足元は厚底の白いブーツで決めます。締めに香水を体に振り掛け立ち上がり、準備万端整ったところで二曲目が終ります。
三曲目は一転して、空間を切り裂くような力強いダンスが繰り広げられます。ブレイクダンスです。きりっと締まった表情で、脚は力を込めてステージに叩き付け、上半身は手を思いっきり前に繰り出します。非常に激しく踊られるのに、全く体の軸はぶれません。「雄々しい」という言葉がこれほど似合うステージはないでしょう。噂に聞いてた「日舞洋舞、縦横無尽のステージ」という言葉はまさに適切だと感じつつ、舞台に見入っていました。ダンスラストは、本舞台でウインク一発決められます。カッコイイ!
ベットパートも非常に見ごたえのあるポーズベットでまとめられています。女性らしさが強く出ていて、先ほどの男性調のステージとのコントラストが心地よいです。そしてこれまた独特なのが、ベットパートから引き続いてオープンショウへと移行していったところです。この構成は初めて観ましたが、気持ちがいいですね。この日の二回目のフィナーレには、なんとセーラー服姿で登場されて、場内を興奮の渦に巻き込んでいました。茶目っ気もある方なんですね。
さすが押しも押されもせぬ大スター、ロック座の秘蔵っ子ここにありという素晴らしいステージでした。

(このレポートは、Fu-maさんのご好意により、掲示板から転載させていただきました。)

 

repotai@freeml.com