ウイニングイレブン2010
ウイイレの抱える難題と進化の可能性

ウイイレ2010攻略GEMANI

ウイニングイレブンシリーズは初心者から上級者まで楽しめるように、サッカーをあまり知らなくても楽しめるようになっています。
初心者から上級者までというその考え方は素晴らしいといえます。
しかしリアルサッカーを追求するために難易度を上げてプレーをする人が現実的に多いと言えます。


ところでその最もリアルと思われる最高難易度に関しての話なのですが、ここには厄介な話が多いのです。

近年ウイイレはドリブルのごり押しを弱体化するという話で2009である程度は弱体化しましたが、2010でも基本的なコンセプトである、ドリブルの爽快感は捨てないようです。
ファンタジスタやスタープレーヤーのドリブルやボールキープなどといった内容は変わらないようです。

それ自体は問題じゃないので、話を変えて本題に移ります。

そのリアルサッカーの表現に関してなのですが、リアルサッカーに近づけていくには、当然パスサッカーが基本となります。
やはり小学校の体育みたいにドリブル突破でゴールまっしぐらはワールドサッカーにふさわしくないということです。

ということは以下の対策が考えられますが・・・

1.ドリブル自体の強さを弱くする。遅くするか難しくする。
2.パスがつながりやすくする。パスサッカーが強いと自然にするようになるから。AIの強化。もしくはDFの弱体化。
3.AIを強化してゾーンプレスを強くする。ドリブルの効きにくい現代サッカーの要素を強くする。
4.接触されたら、ボールを失いやすくする。ただしフィジカル感はあまり出せない。

しかしウイイレのコンセプトは選手が実際の試合中継のように身体の写りが大きめで、ドリブルにスピードがあり、スポーツカーのように駆け抜けていくという爽快感を重視しています。
さらにフィジカルコンタクトの強さまで再現しています。

つまりサッカーのドリブルのスペクタクル感とパスサッカーを共存させること自体が矛盾になりかねないのです。

ところで現実の現代サッカーはどうでしょうか。

確かにマラドーナ2世と呼ばれる選手が何人もいたり、過去の名選手の後継者と呼ばれる選手が何人もいます。
しかし現代サッカーにおいてはプレスは強まっており、以前よりもファンタジスタが存在できにくい環境ができているといえます。
話が長くなるのでwikipediaの項目のファンタジスタをご覧下さい。
とはいってもドイツW杯後からファンタジスタの価値は見直されたりはしますが。

ドリブルが強い状態でリアルサッカーを再現すると成ると、対策の3番のAIを強化してゾーンプレスを強くするが最も考えられます。
しかしそうなるとドリブルが強いのに、ドリブルの通用しにくさという、矛盾した考え方が出てきます。
となると一人、二人は抜けても、わんさかとDFがいて囲まれて取られるという内容が考えられます。
フィジカルの強さの再現という点でも、それが妥当ではないでしょうか。

しかしこれはAIの思考に高いレベルが要求されます。
そのため難しいのではないでしょうか。
身体が大きめに写っているなら、グラフィックと動きに時間がさかれてなおさら難しくなるでしょう

でもまあAIをどうこうしなくても最初からドリブルを弱くして、簡単に取られるような仕掛けにすればすごく簡単なのでしょうけどね。
フィジカルの差もほとんどなくして。
でもそのつもりはHPの宣伝文句とDEMOからしてないと思われます。多分これからも、ドリブルに対してはプレスで対抗と思われます。
あるいは下がって固めるか。狭いところだったら、メッシでも止められると思います。

厄介なことにプレスで人数掛けてドリブルを制限すればいいと言うのは確かに合っていますが、人数を掛けると言うことは、それだけ裏が開くのですよね。
人数が多ければの話ですが。
それにドリブルどころかパスさえも通じなくなってしまったりすると言った事態も考えられます。
それと人数をかけてプレスしても、そのプレス網が突破されるという事態もゲームでも実際でもあり得る話で、突破されるとピンチになります。突破後の守る人数が少ないからです。
一対一が強い選手がいなくてゲームバランス的に一対一そのものが弱ければ、こういったピンチを招くことはありませんが、とりあえず一対一が強い選手が居る以上、突破後のピンチは存在することになります。

そこで適度なタイミングで適度な人数でプレスをかけるのがDFのやり方と言えますが、ただボールにまっすぐ向かっていく烏合の衆だと意味がありません。適度な位置と距離で状況判断して集まらないといけないし、しかもチーム全体が連動するという高度なAIの思考が必要です。
もしかしたら即席の陣形もつくる必要もあるかもしれません。

仮に実際に、現実のプレミアリーグ並のプレスができたとしたら、最初は何か余裕そうだけど、こう一人二人といくうちにわんさか集まったと言う感じで、ドリブルが強くてごり押し楽勝と思ったら、ドリブルばかりだといけないということがわかるという感じには成りますが。
しかし本当にドリブルばかりだとよくないとユーザーが理解するには、少しユーザーを選ぶようになるかも知れません。
一見するとガンガンいけそうで、いけないと言う感覚がですけどね。

この難題は確かに徐々に解決されつつあるような気もしますが、やはり難しい問題です。
しかし強いドリブルと強いプレスの両立はウイイレの今後の大きな発展の可能性を秘めている難題であり、進化の可能性があるとすれば、将来的に素晴らしい内容でプレーできると僕は思います。