当薬局からのご提案 — 慢性疾患とともに生きるあなたへ
「運動がいいとはわかってるけど、どこまでやっていいのかわからない」——そんなふうに感じていませんか?
今日は、難しいことは抜きにして、毎日の生活のなかで無理なく続けられる運動について、一緒に考えてみましょう。
「運動しましょう」と言われると、スポーツジムや激しいトレーニングを思い浮かべてしまいがちです。でも、からだを動かすことは、もっとずっと身近なこと。
お買い物に行く、お庭の水やりをする、テレビを見ながら足首を回してみる——そういった「ちょっとした動き」の積み重ねが、体にとって大切な運動になるのです。
慢性疾患をお持ちの方にとって、適度な運動はさまざまな面でプラスに働くことがわかっています。
「どんな動きをすればいいの?」という疑問にお答えします。
場所や体力に合わせて、やりやすいものから試してみましょう。
背筋を軽く伸ばし、少し大股で、かかとから着地するように歩きましょう。会話ができるくらいのペースが目安です。
近所を一周するだけでOK。無理に距離を伸ばさず、「気持ちいい」と感じる範囲で続けるのがコツです。
椅子に深く座り、左右交互にひざを持ち上げる「足踏み」を行います。上半身は力を抜いてリラックス。
外出が難しい日や天気が悪い日でも室内でできます。テレビを見ながらでもOKです。
胸〜腰の深さのプールで、ゆっくり歩きます。水の抵抗で筋肉を使いながら、関節への負担がとても少ないのが特徴です。
膝や腰が痛い方にも取り組みやすい運動です。市区町村の温水プールを利用するとリーズナブルです。
①椅子の前に座る ②足を肩幅に開く ③手を太ももに置き、ゆっくり立ち上がる ④3秒かけてゆっくり座る、を5〜10回繰り返します。
太ももの大きな筋肉が鍛えられます。転倒予防・血糖コントロールに効果的。最初はゆっくり「3回」からでも大丈夫!
壁や椅子の背もたれに軽く手を添えて立ちます。両足のかかとをゆっくり上げ、2〜3秒キープしてゆっくり下ろします。10〜15回が目安。
ふくらはぎを鍛えることで、血液の循環がよくなります。「第二の心臓」とも呼ばれる大切な筋肉です。
床にタオルを広げ、足の指でタオルをつかんで引き寄せます。足指を大きく開いて「パー」にする動きも交互に。1セット10回。
足の裏の筋肉を鍛えて、バランス感覚がアップします。椅子に座ったままできるので、テレビを見ながらでもOK。
NHKラジオ・テレビ体操(毎朝6:25〜)に合わせて、第一体操(3分)だけでもOKです。起きたあとに行うと体が目覚めやすくなります。
全身の関節をまんべんなく動かせます。「体操は激しい」と思わず、無理のない範囲で小さく動かすだけでも十分です。
椅子に座り、片足を前に伸ばしてつま先を上に向け、20〜30秒キープします。左右交互に行いましょう。痛みを感じたらすぐにやめてください。
むくみの改善や、こむら返りの予防に役立ちます。ベッドの上でも行えます。
首をゆっくり右・左・前・後ろに傾け、各5秒ずつキープ。次に肩を大きくゆっくり後ろに回します(5回)。
座ったままできるので、診察の待ち時間にもこっそりできます。肩こりや首の疲れがほぐれて気持ちいい!
歯みがきをしながら、両足のかかとをゆっくり上げ下げします。歯みがきの2〜3分間で、20〜30回の「かかと上げ」が自然にできます。
「歯みがき=かかと上げ」とセットにすれば、意識しなくても毎日続けられます。
CMが始まったら、ゆっくりと立ち上がって、またゆっくり座る動作を繰り返します。1回のCMで3〜5回できれば十分。
長時間の座りっぱなしは体に負担をかけます。30分に1回、立ち上がるだけでも体への好影響があります。
コンロの前で待ち時間があるとき、片足を軽く浮かせてバランスをとるか、つま先立ちを10〜20秒キープしてみましょう。
転倒予防に大切なバランス感覚が鍛えられます。最初は壁やカウンターに手を添えながら行いましょう。
ちょっとひとこと
「続けること」より「また始めること」が大事。
休んでしまっても、また動き出せばいい。
それでじゅうぶんです。
完璧を目指さなくていいのです。調子が悪い日は休んで、元気な日に少し体を動かす——その繰り返しが、長い目で見た健康につながります。
体調が優れないとき、痛みが強いとき、めまいや息切れを感じるときは、その日の運動はお休みしましょう。
「いつもとなんか違う」と感じたら、まずはお薬のことも含めて薬剤師にお気軽にご相談ください。かかりつけ医への受診が必要な場合も一緒に考えます。
あなたのからだのことを一番よく知っているのは、あなた自身です。