便秘(お腹の硬さ)

 便秘の自覚症状として、腹痛、吐き気、直腸残便感、腹部膨満感、下腹部痛、食欲不振、めまいなどが挙げられます。そのような方のお腹を触ってみると、ほとんどの方は硬いです。便があるから硬いというのもあるとは思いますがそれだけではなく、腸(小腸・大腸)が硬くなっています。

 腸が硬いというのは、腸と腸がくっついてしまい(癒着)自由に身動きがとれない状態であったり、血液循環が悪く冷たくなっている状態です。このような状態で、下剤などに頼って強制的に便を出しても腸が硬い状態というのが改善されない限り、いつまでも便秘に悩むことになります。

 そのほか身体への影響として直接的ではないのであまり関係ないと思われるかもしれませんが、腰痛や肩こり、足のむくみ、手先足先の冷えなどもあります。

 まずは腰痛から。少し考えてみて下さい。上半身を支えているのはどの部分でしょう?

  1. 背骨
  2. 腹筋や背筋
  3. 骨盤
  4. 便秘の話を書いていて、お腹の硬さが問題だといっているのでお腹

 正解は全部です。体は全ての部分が協力し合って絶妙なバランスで支えています。腰痛予防に腹筋や背筋を鍛えても、背骨や骨盤の歪みで体のバランスが悪いとだめです。筋肉も骨格も悪くない状態でも、お腹が硬いと、お腹で支えなければならない重さを別のところで補うことになるのでそれもまたよろしくない。便秘気味で腰痛もある体の状態はこのようになっています。

 つぎは肩こり。腸は栄養を吸収して、体内にエネルギーを運んでいきます。便秘の場合、古くて腐ったエネルギーを体内に回すことになります。肩周辺が疲れても、それを回復するだけの新鮮なエネルギーを回してあげなければいつまでも疲れたままになってしまうでしょう。呼吸をするときに吸ったときには腸のちょっと上にある横隔膜がぐぐぐっと下がっていきます。吐くときは上がっていきます。この横隔膜の動きですが、満員電車(余裕があるぐらい)を例にしてみましょう。駅について人が乗り込もうとしたときに駅員さんにぐいっと押されて、乗っていた人はほんの少しだけ押し合って譲り合っているかと思います。これぐらいが丁度いいのですが、超満員、ギチギチガッチガチの場合はどうでしょう。一生懸命に駅員さんが押しても人は乗ることができないでしょうね。駅員さんを横隔膜。既に電車の中にいる人を腸と思って下さい。腸に余裕があればそれだけ横隔膜は自由に上下できます。呼吸が楽にできるということです。横隔膜が十分に上下できないと、その代わりに肩を上げたり下げたり、胸を広げたりして呼吸することになります。常にそういう身体の使い方をしていることで、肩や背中が凝ってしまいます。

 理想的な腸の状態は、腸自身が柔軟に動けるようになること。それによって血液の循環もよくなります。さらに横隔膜の動きに合わせて、腸も押し合い譲り合うぐらい滑りあう状態がいいでしょう。そんな状態に腸を整えてあげることで、便秘という症状から解放されていきます。