SHODAの部屋

2007年 「私の突発性難聴日記」          

今日は2007年4月7日(土曜日)
年度初めの忙しさからも開放され、少し余裕ができたので、入院中にメモっていた闘病日記をアップすることにした。
    カウンタメモリ 13979

退院して1ヵ月半経過したが、聴力は退院時とほぼ同じでその後は改善していない。(左耳40〜50db程度)

3月の終わりから内服薬を変更していただき、現在は、オパルモン3Tと当帰芍薬散7.5gを服用している。1〜2ヶ月続けてみるつもりだ。

突発性難聴の発症要因にはいろいろな説があり、未だにこれといった治療方法が確立されていない厄介な病気である。
(@ウィルス関与?説→ステロイド投与 A内耳の血流障害?説→血管拡張剤の投与 Bその他にもリンパの障害?説など諸々・・・・)

私の場合は精神的に強いストレスを受けたこと、テニスボールが左耳に直撃したこと、それに疲れや寝不足、飲酒などの
不摂生が重なって起こった複合的要因なのだろうか?。
この病気は中年期に多い事だけはデータでわかっているが、いつ何時誰に降りかかるか分からない病気なのだ。

耳の聞こえが悪いな?と思ったらすぐに耳鼻科を受診することをすすめる。
治療開始は早ければ早い方が効果が期待できるらしい。
それでも、突発性難聴と診断され、後に正常まで改善する割合が全体の1/3、やや改善が1/3、全く改善しないケースが1/3といわれている。
私の場合は「やや改善」ということで今後長くこの病気と付き合っていくことになってしまった。

しかし、元に戻らなかったと嘆くよりも、少しでも改善してよかったと思うようにしている。日常生活に不便はないのだから。

突発性難聴という貴重な体験?をさせてもらったことを感謝しつつ、この日記をHPに掲載させていただいた。
(このHPを観てくれている人や家族、身近な友人などが突然難聴をきたした場合、何かの参考になれば幸いである)

月日 曜日 突発性難聴日記 内服薬 注射薬
1/20 ここ数日、とても強いストレスを受けて精神的に参っていた。

週末で身体も疲れきっていたが、友人から誘われたのでテニスに行く。
(こんな時こそテニスでストレス解消をと思い、仕事を終え帰宅後1.5時間くらい汗を流す)
1/21 この日も朝からテニス。

体調は普通。2試合目だったか?ペアのTさんの打ったファーストサーブ
(アドバンテージ側)が私の左耳上に直撃。痛くてその場で少しの間動けなかった。
クラブハウスで観戦していたI先生が心配して出てきてくれた。

私が「耳から出血していませんか?」と聞いたら、「大丈夫」とのこと。
ほんの少し休んだら痛みも治まったのでプレー再開。
その後もう1試合して(計3試合)1勝2敗でテニスは終了。
昼はいつものように近所の食堂へ。
耳の痛みは多少残っていたが、それほど気にならないくらいであった。
1/22 通常通り出勤。先週土曜日からのストレスは多少残っていたが、普通に仕事をこなす。
1/23 このころから少し耳の聞こえが悪いのかな?と意識する。
風邪の初期によくある症状だろうと思い、あまり気にもしなかった。
1/24 体調はいまひとつだし、ストレスは続いていた。

酒でも飲んでストレス発散しようと思い、友人を誘って食事と2次会へ。
この時疲れもピークだった。
1/25 通常通り仕事するが、あきらかに左耳の聞こえが悪い。

しかしボールが当たったのが原因ならば、腫れが引けば治るだろうと思い、
もう少し様子を見ることにした。(この時点では突発性難聴など全く考えなかった)
1/26 ストレスはまだ続いていた。

この日は以前から約束していた職場の後輩と食事会に行く。
午後6時スタート。体調も悪かったので午後10時には帰宅しすぐ寝た。
1/27 尾道の友人からテニスの誘いあり。

寒くて風も冷たかったが、ストレス解消にと参加した。
耳は相変わらず良く聞こえない。
1/28 この日も朝からテニス。(耳が聞こえにくい以外は元気)

動きもよく、久しぶりに勝ち越した。(2勝1敗)
アフターテニスはいつもの食堂へ。
「ボールが当たってから少し耳の聞こえが悪い」と歯科医のK先生に話すと、
早めに耳鼻科に行ったほうがいいとアドバイスされた。
(K先生は私の左耳にテニスボールが直撃したときの対戦相手だったので、
状況をよく知っており心から心配してくれた)
1/29 朝起きたら左耳が塞がった状態。(今迄で一番ひどく、これはやばい!)

今日は何が何でも耳鼻科に行かなければと強く思った。
今週は朝礼当番。
挨拶すると頭の中で自分の声が響き、壊れたステレオ状態。
朝のミーティング後、院長に事情を話し、耳鼻科に紹介状を書いてもらった。
近所のH耳鼻科受診。内耳、外耳とも炎症など無く、『突発性難聴』と診断された。
ステロイド大量投与開始。
「うまくいけば数日で改善される可能性がある」と言われ、少し安心する。
プレドニン8T
メチコバール3T
カリクレイン3T"
1/30 ステロイドを服用しながら通常通り仕事をする。

しかし、人の話し声はキンキン響くし、自分のしゃべる声は頭の中でワンワン響く。
仕事に集中できない。
夕方、院長に病状報告したところ、ステロイド注射薬を追加することになる。
プレドニン6T
メチコバール3T
カリクレイン3T
ヘスパンダー300ml
サクシゾン100mg×3V
1/31 朝から体調最悪。耳はふさがっているし、頭もふらふらする。

これではとても仕事にならない。職場に連絡し、休ませてもらった。
一日ベッドの中で過ごす。午後から一冊だけ本を読む。
「博士の愛した数学」気分転換にはなった。
(後でわかったが、読書もあまりよくないらしい)
プレドニン6T
メチコバール3T
カリクレイン3T
2/1 ステロイド療法4日目。H耳鼻科午前中受診(2回目)。

聴力検査の結果、不変であったというか、前回よりもさらに低音域の聞こえが
悪くなっていた。ショック。
抗不安薬を服用すれば少し良くなるかもしれないと言われ、この日から
マイナートランキライザー(コンスタン)を追加。
次回、土曜日受診予定。
この日、午後から入院となる。
プレドニン4T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
ヘスパンダー300ml
サクシゾン100mg×3V
2/2 入院生活2日目。不安でイライラするが、ストレスを避けてボーっとしているのが
一番良いとのこと。テレビなしで読書だけで一日過ごす。
プレドニン4T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
ヘスパンダー300ml
サクシゾン100mg×3V
2/3 耳鼻科受診日。(3回目)

聴力検査するも、最初とほとんど変わっていない。
O病院で来週月曜日から高圧酸素療法を受けるようにと紹介状を書いていただく。
(近隣の病院で高圧酸素療法ができるのはここだけ)
プレドニン4T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
メチコバール注
フィジオ35 250ml
2/4 入院後初の日曜日。テレビも読書もせずに一日中ぼやーっとして過ごした。 プレドニン3T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
メチコバール注
フィジオ35 250ml
2/5 O病院受診。

脳腫瘍から難聴をきたすこともあるので、MRI検査を受けた方がよいと勧められ、予約。
この日から高圧酸素療法開始。
加圧に15分、1時間維持し、減圧に15分で合計90分くらい小さなカプセルの
中で過ごす。聴力が良くなるのであればという思いが強いので、全く苦痛ではなかった。
加圧時と減圧時に少し耳が痛くなるが、我慢できる程度。
プレドニン3T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
メチコバール注
フィジオ35 250ml
2/6 この日から星状神経ブロック開始(1回目)。

小手術室に寝かされて、首に真上から注射される。
インターネットなどで知識は得ていたが、怖くて身体が硬直する。
思ったほどの痛みはないが、注射前後の血圧は180/100とかで、血圧の状態を
みただけでも極度の緊張状態があったことがわかる。

ブロック注射の後に高圧酸素療法を受けると、より効果が増すと言われているので、
少し休んでO病院受診し高圧酸素療法(2回目)を受ける。
プレドニン3T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
メチコバール注
フィジオ35 250ml
2/7 昨日同様、午前中に星状神経ブロック(2回目)を受けた後、O病院受診し
高圧酸素療法(3回目)。この日は左耳(悪い方)が特に痛かった。
痛いということは何らかの形で効果が現れているのではと期待。
プレドニン3T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
メチコバール注
フィジオ35 250ml
2/8 午前中、星状神経ブロック(3回目)O病院受診し高圧酸素療法(4回目)。

予約していたMRI検査も受けた。治療は大分慣れてきたが、耳のふさがった状態は
あまり改善していない。
ブロックと高圧酸素療法を併用しているのでもうそろそろ効果が出てきても
いいのではないか?と多少あせりの気持ちがある。
プレドニン3T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
メチコバール注
フィジオ35 250ml
2/9 午前中、H耳鼻科受診。関係ないがこの日は私の誕生日。

いろいろな治療をしているので改善しているのでは?と期待して聴力検査受けるが、
前回とほぼ同じで聴力は不変であった。(がっかりした)

星状神経ブロック(4回目)は受けたが、高圧酸素療法は一時中止した。
(最新の医療雑誌で突発性難聴のことを取り上げた記事があり、
「高圧酸素療法は効果なし」と載っていたので・・)
なかなか症状が改善しないので、不安とイライラで精神的に落ち込む。
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/10 何年か前に私の同級生で幼なじみののO君が、突発性難聴で3週間入院し、
「ステロイド療法+ブロック注射と血管拡張剤(プロスタグランディン)を併用し完治した」
ことを知っていたので、ブロックの専門医にて星状神経ブロックを受けることにした。

午前中受診。治療開始が早かったので十分回復する可能性があると励まされ、
気持ちも明るくなった。この病院では初めてのブロック注射(計5回目)
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/11 今日は休日。

午前中点滴して、ゆったり過ごす。
耳に血流が行くのではないかと勝手に自分で想像し、一日中ガムを噛んでみた。
この頃から自分の声が頭の中で響かなくなったし、少し聴力が上がってきたような
気がする。(検査していないのでなんともいえないが・・・)
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/12 この日は振り替え休日。天気が良く、とても暖かかったので、気分転換にドライブ方々、
自宅やテニスクラブに寄ってみた。運転中、車のラジオを使って自分で聴力検査を
してみたが、まだまだ左と右では大分聴力が違う。そう簡単には回復しないようだ。
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/13 午前中、点滴。
O病院にて高圧酸素療法(5回目)。
午後4時、麻酔科にて星状神経ブロック(計6回目)
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/14 午前中、パルクス点滴。
O病院にて高圧酸素療法(6回目)。午後4時、麻酔科にて星状神経ブロック(計7回目)
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/15 退院日。(15日間の入院だった)

午前中、耳鼻科にて聴力検査(6回目)低音域が50dBまで上がってきたが、
自分の中ではもっと改善していると思っていたので、嬉しさもいまひとつ。
しかし贅沢は言っていられない。改善傾向にあるのは事実だから。
午前中、パルクス点滴。O病院にて高圧酸素療法(7回目)。
午後4時から麻酔科にて星状神経ブロック(計8回目)
プレドニン2T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/16 通常勤務。
休憩時間を利用し、麻酔科にて星状神経ブロック(計9回目)
プレドニン1T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/17 通常勤務。
麻酔科にて星状神経ブロック(計10回目)。ブロック注射は今回で終了。
プレドニン1T
メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V
2/19 ブロックも終了。パルクス注射も本日で終了。後は内服薬のみの治療となる。 メチコバール3T
コンスタン3T
アデホスコーワ3g
パルクス10μg 1A
生食100ml1V