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| 患者さんに向かって「頑張ってね。」とは決して言わないで下さい。 現場の看護婦さんですらこの言葉を簡単におっしゃいますが、患者 さんに対して「言ってはいけない言葉」であるという事をどれだけの 方が認識していらっしゃるでしょうか?重い病気を発症した、重傷を 負ったというだけで患者さんは既に目一杯頑張る事を強いられてい ます。 そしてそれは突然訪れる事が殆どです。心の準備なんて出 来ていません。精神的に不安定です。その上、相手に悪意がない のは分かっていても「頑張れ」と言われたら、「これ以上どう頑張れっ て言うんだ?」と患者さんは戸惑い、不快に思います。少なくとも私 はそうです。日本語の「頑張れ」という言葉は非常に罪な存在だと 思います。その一言を発した方にはそういうつもりはなくても、受け た相手にはプレッシャーが必要以上にかかっています。 それから「大丈夫ですよ。」というのも患者の側にはただの気休めの 言葉にしか聞こえません。がんの場合医者にすら「大丈夫」という言 葉は使えない(これをすれば100 %治るとか、再発・転移をしないと いう事は言えない為)、 つまり誰にも大丈夫とは言えないのです。 90%以上の確率で転移・再発しないと言われていてもするケースは あります。大丈夫じゃないから少しでも転移・再発しない可能性を上 げる為に放射線を当てる、抗ホルモン剤を飲む、抗がん剤を入れる、 そして日常生活に気を付けるという事になります。悲観的に聞こえる と思います。しかし、「これをすれば間違いない」という方法がない以 上、「再発・転移がないと信じる」 事は出来ても「再発・転移がない と安心する」事は出来ないのです。 毎回言われる度に本当は「言わないでよ!」と言いたいのを私は我 慢しています。相手の気持ちも分かるし、直接反論する事で関係が 悪くなるのは…相手が目上の場合は尚更です。だからこうしてここに 書いているのです。 皆様は気付かぬ内に「頑張れ」「大丈夫」という言葉のナイフを患者 さんの心にグサグサ突き刺しているかも知れません。 ですから皆様にお願いです。患者さんに対しての皆様からのお見舞 いのお言葉は「お加減は如何ですか?」 「どうぞお大事に。」の短い 言葉で収めて頂けませんか?そして患者さん自らが病状等をお話し された場合には耳を傾けて頂くのが「患者の側から見て最も理想的」 だと私は思います。 |
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