●用意シュートー・サッカーその1
「サッカーとは何か」
サッカー(フットサル)とは、どのようなスポーツか。
勝利という観点から考える。
勝利を得るためには、
自己のチームが失点よりも得点を多くすることである。
これが大原則となる。
そして、得点を取るためには攻撃をしなければならない。
一方、失点を防ぐためには守備をしなければならない。
逆にいえば、攻撃をしなければ得点は取れず
守備をしなければ失点は防げないものである。
それでは、
この攻撃と守備との関係はどうなっているか。
ここで攻撃と守備の定義を定めておく。
攻撃とは、ボールを自己のチームが保有している場合を指し、
守備とは、逆にこれを相手チームが保有している場合を指す
こととする。
つまり、攻撃については、狭義の攻撃と
いわゆるボール・キープの双方を含めることとする。
守備に着いても狭義の守備と
相手にボールをキープさせるというもの等を含めることとする。
なお、両者に属さないものとしては、
フィフティー・フィフティー、あるいは
攻守の切り替えが考えられる。
さて、サッカーの試合が行われている内容を分類してみる。
すると攻撃と守備とフィフティーフィフティー
(あるいは攻守の切り替え)
この3つに分類することができる。
逆に言うとこの3つしか存在しないこととなる。
これら3つを独立させて論じるべきであるが、
まず、3者の関係は明らかにされるべきである。
では、この攻撃と守備はどのような関係にあるのか。
広義においては、両者はボール支配の有無に
違いがあることとなる。
これに対し狭義の場合はどうか。
攻撃を極端に行えば
人数をかけて相手のエリア内へ、そして、
相手ゴール付近へと入っていくことになろう。
一方、守備を極端に行えば
人数をかけて自分のエリア内へ、そして、
自分ゴール付近へと引いていくことになろう。
このことからすると、以下のことに気付く。
まず、極論からすると両者は同時に行えないのである。
そして、両者は対立した利益となる。
つまり、極端な攻撃をすれば守備をしないこととなり、
得点をするというリターンが得られるかもしれないが
失点するというリスクを背負うこととなる。
逆に、極端な守備をすれば攻撃をしないこととなり、
失点をしないというリターンは得られるかもしれないが、
得点をしないというリスクを負うのである。
もちろんこれは極論である。
しかし、サッカーはこの両者の対立利益の中で
監督の理論、選手の能力、試合の状況に応じて
揺れ動くのである。
そして、対戦する両チームが
この対立利益のいずれかに比重を置くか
によって試合という生き物は動くのである。
以上