●用意シュートー・サッカーその2
「フリーの重要性」
よく、サッカーでは攻撃選手と守備選手との
マッチアップ、つまり1対1が重要とされる。
フットサルの場合は特にそういわれるようである。
なぜ、1対1が重要とされるのだろうか。
その理由はいろいろ考えられるだろう。
まず、理論的に言うと試合は原則として同人数で
行われるということであろう。
他には、統計的現実的には
試合では1対1の場面が多いということであろう。
また、技術的にも1対1の練習が多くなされるからであろうか。
ここで1対1の重要性を否定することはしない。
しかし、この1対1の重要性があまりにも
多く叫ばれていることで
より重要なものが看過されているところがあるといえる。
そのより重要なものとは何か。
それが1対0であると考える。
先述の通り、サッカーで勝利を得るためには、
自己のチームが、失点よりも多くの得点をすることである。
これが大原則である。
そして、得点を容易に取れる状況とはどういう場面か。
極論して考えると、
それは1対0(もちろんキーパーも除く)場面である。
これがいわゆる「フリー」である。
それでは、1対0の場面で
自分がその攻撃側の「1」であった場合
どのように得点を決めるか。
より容易な状況下で確実に決めることが
得点を得るという観点からは重要となろう。
その必要かつ十分条件としては、
@より相手ゴールに近い位置へ行き(ゴールライン)
A可能な限りゴールの枠内へ行き(ゴール中央)
B可能な限り静止した状態で
C可能な限り静止したボールを
Dシュートすること
といえる。これが理想であろう。
(なお、@AとBCDは相関関係になろうか。)
しかし、試合においては、これが容易ではない。
なぜか。
それは、相手守備が存在するからである。
つまり、1対0の状況にはなく、守備の存在により、
先の@〜Dが制限されることとなるのである。
これが1対1の状況といえる。
このことからすると、
得点を取るためには、1対0を作ることが
重要だということがいえる。
そして、1対1とは
あくまで攻撃側からいえば1対0を作るため
守備側からいえば1対0を作らせないための
手段にすぎないのである。
これはあくまで極論である。
しかし、実際上、得点を取るためには
多かれ少なかれ、原則として
1対0の状況が生じているのである。
1対0という表現が適さないとすれば
これを広義のスペース、
つまり、シュートを打ちボールが
ゴールへと運ばれる空間がある、
と言い換えられよう。
サッカーは、この(広義の)スペースを
作れるか、あるいは使えるかのゲームである。
このスペースを作るため、使うために
(ア)数的優位(2対1等)の状況をつくり、
あるいは
(イ)フリーランニング(第三の動き)や
(ウ)体をつかったプレー(ポストプレー)、
(エ)ボールコントロール(フェイント)
(オ)パス回し(ワンツー・スルーパス・センタリング)
等がなされるのである。
そしてこれらを組み合わせることにより
スペースを作り使うことがより容易となり、
得点を入れる蓋然性が高まると考えられるのである。
このようなことから、いえることは、サッカーでは、
1対0が主であり1対1は従にすぎないのである
(ただ、この主を生み出すために
1対1は行われるのであるから
その意味では1対1が重要ともいえるのであろうか)。
このような観点からサッカー(フットサル)を
実際にプレーしてみれば
試合の中で自己が1選手として
より良く機能することになるのではないだろうか。
まずは、1対0の状況下で
@より相手ゴールに近い位置へ行き(ゴールライン)
A可能な限りゴールの枠内へ行き(ゴール中央)
B可能な限り静止した状態で
C可能な限り静止したボールを
Dシュートすること
ということを当然のごとく行うことである。
サイドでフリーな状態でボールを受けたときに
すぐにセンタリングをあげる前に1つ
このことを考えて欲しい。
以上。