境倫理

  北樹出版2400円 1996.7.10発行

  1. 倫理の視点から
    1. 環境倫理学
      1. 倫理学の対象としての「環境」
      2. 環境倫理学-その問題意識の端緒
      3. 環境倫理学-その三つの要求事項
      4. 環境倫理学-その文明批判的含蓄
      5. "エコロジカル”な”徳”?
    2. ディープ・エコロジー
      1. ディープ・エコロジーの出現
      2. ディープ・エコロジーの基本概念
      3. ディープ・エコロジーの射程-利己主義と利他主義を越えて
      4. ディープ・エコロジーの展開
  2. 科学の視点から
    1. 環境破壊とはなにか
      1. 私達の生存とは
      2. 環境とはなにか
      3. 環境破壊はなぜ起こるのか?
      4. 生存と破壊
      5. 20世紀の破壊活動、エネルギーの濫用
      6. 人々の対応の仕方
      7. 科学技術の功罪か人の功罪か
    2. エネルギー・資源からみた地球環境
      1. ヒトから人間へ
      2. エネルギーを操る人間
      3. 熱の利用技術の発展と熱からの学び
      4. 熱力学
      5. 熱力学からみた地球システム
      6. 地球は生きている
      7. エントロピー過程からみた社会システム
      8. むすび
    3. 科学とキリスト教の接点から見た環境問題-共有と分配の原理
      1. 環境は自然のネットワークの進化の産物である
      2. 人類には義務と責任がある-環境倫理の根拠
  3. 教育の視点から
    第3部を読む前に
    1. 「道徳・倫理教育」における環境の問題-宗教的情操の問題を中心に
      1. 戦後公教育における「価値」と「宗教的情操」
      2. 新しい「生命尊重」の教育にむけて
    2. 日本人の自然観
      1. 機械論的自然観
      2. 日本人の自然観
      3. 主客二分論を排した生物学-今西錦司の生物学
      4. 日本人の自然観とこれから-自然という他者
    3. 女性の権利と環境問題
      1. 自然と同一視されてきた女性
      2. エコロジカル・フェミニズム
      3. 侵害されている女性の権利-アジア、アフリカの女たち
      4. 女性の権利拡大に向けて-人権教育の重要性
  4. 提言・これからの倫理に向けて
    1. 第3倫理の道
      1. アルド・レオポルトの「土地倫理」
      2. 「土地」の永続性
      3. 人間の自然権(人権)と「土地」(=自然)の自然権
      4. ジョン・ミューアにおける自然(=「土地」)の自然権
      5. 「土地共同体」モデルから地球規模の超生命体「ガイア仮説」へ
      6. 現代の倫理的課題
    2. 生態学から「第三倫理の生態学」へ
      1. 「土地」の生態学的ネットワーク
      2. 競争関係の数学的モデル
      3. 捕食関係について