- 第1章 人を助けるために嘘をつくことは許されるか カントの「人間愛のために嘘をつく権利について」をもとに、嘘をつくことの倫理的な
原理の厳密性をアンネフランクを救うためにナチス側の権力者を欺いた行為につい て倫理の客観性と決断の判断の主体性のもんだいについて
ナチスがアンネたちの隠れ家にやってきたときナチスに嘘をつくことが道徳的であるとすれば、一体どのような場合に嘘をついてよいのか。
キケロは「義務について」の中で「約束した当人や相手の不利益になる場合は約束は守らなくてもよい」としている。
- 第2章 10人の命を救うために1人の人を殺すことは許されるか
- 第3章 10人のエイズ患者に対して特効薬が1人分しかない時、誰に渡すか
- 第4章 エゴイズムに基づく行為はすべて道徳に反するか
- 第5章 どうすれば幸福の計算ができるか
- 第6章 判断応力の判断は誰がするか
- 第7章 <・・・である>から<・・・べきである>を導きだすことはできないか
- 第8章 主義の原理は純粋な形式できまるのか、共同の利益で決まるのか
- 第9章 思いやりだけで道徳の原則ができるか
- 第10章 正直者が損をすることはどうしたら防げるか
- 第11章 他人に迷惑をかけなければ何をしてもよいか
- 第12章 貧しい人を助けるのは豊かな人の義務であるか
- 第13章 現在の人間は未来の人間に対する義務があるか
- 第14章 正義は時代によって変わるか
- 第15章 科学の発達に限界を定めることができるか
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