キャブレタージェッティング

PE26とK&Nフィルター


一般的なキャブセッティング

環境変化によるジェッティングの変化

状 態 高 低 混合気
気 温 高い 濃くなる
低い 薄くなる
気 圧 高い 薄くなる
低い 濃くなる
湿 度 高い 濃くなる
低い 薄くなる


混合気が濃すぎる場合/薄すぎる場合の主な症状

●濃すぎる場合
  • 過渡特性はフラットだが、加減速にメリハリがなく頭打ちが早い。
  • エンジンが暖まると不調になり、チョークを引くとさらに悪化する。
  • エアクリーナーやパワーフィルタを外すと改善する。
  • エンジン音が重々しくスロットルレスポンスが悪い。
  • スパークプラグが黒く湿っている。
  • 吹け上がりが遅く、パワーが出ない。
●薄すぎる場合
  • 伸びがあるがパワーが無く、低速走行中にギクシャクする。
  • エンジンが暖まってくると改善する。チョークを引くと改善する。
  • エアクリーナーやパワーフィルタを外すとさらに悪化する。
  • エンジンブレーキをかけるとアフターファイヤが出る。
  • キャブレター内でバックファイヤが起きる。
  • スパークプラグが白く焼けている。オーバーヒートを起こしやすい。



症状で判断するキャブセッティング

症状 原因 対処
スロットル全開で 息つき
ノッキング
オーバーヒート
プラグが白く焼ける
薄い
  • メインジェットの番数を上げる
  • プラグの焼け色を見て番数を上げる
  • ガソリン流入経路のつまりを点検する
    (ホースやコック、フィルタ、フロートバルブ)
頭打ちが早い
伸びない
ボコつく
吹け上がりが遅い
パワーが出ない
プラグが黒い
濃い
  • メインジェットの番数を下げる
  • プラグの焼け色を見て番数を下げる
  • プラグの焼け色が薄い褐色になればOK
スロットル開度
1/4〜3/4で
息つき
ノッキング
失速
薄い
  • ジェットニードルのクリップ位置を1段下げる
もたつく
ボコつく
加速が悪い
濃い
  • ジェットニードルのクリップ位置を1段上げる
スロットル開度
1/8〜1/2で
息つき
ノッキング
失速
薄い
  • ジェットニードルのストレート径を細くする
  • ニードルジェットの番数を上げる
もたつく
ボコつく
加速が悪い
濃い
  • ジェットニードルのストレート径を太くする
  • ニードルジェットの番数を下げる
極低速・アイドリングで 回転が不安定 薄い
  • パイロットジェットの番数を上げる
  • エアスクリューを締め込む
黒煙が出る
音が鈍い
エンストする
濃い
  • パイロットジェットの番数を下げる
  • エアスクリューを緩める
スロットル急閉時の レスポンスが悪い 両方の
可能性有
  • メインジェットの番数を下げる
  • ニードルのクリップ位置を上げる
  • 直らない場合は逆の操作を行ってみる
極低速・アイドリングで 回転が不安定 両方の
可能性有
  • パイロットジェットの番数を上げる
  • エアスクリューを緩める
スロットル急閉時の 回転の戻りが悪い 薄い
  • パイロットジェットの番数を上げる
  • エアスクリューを締め込む
パイロットスクリュー エアスクリューを調整しても
エンジンの調子が変わらない
両方の
可能性有
  • パイロットジェットの番数を変えてみる




ここからちょっと特殊なキャブセッティングになります

おいらのモンキーには特売で購入したボアアップキットのセット販売になっていた京浜 PE26が装着しています。本来はPE24かTMR−24が良かったのですが何しろ安かったので、そのまま利用することにしました。

ジェッティングした車両の状況です。(勿論おいらのモンキーです(^^))

エンジン デイトナ ハイポートヘッド ビッグボアキット(85cc)
キャブレター 京浜 PE26
マニホールド ビッグボアキット付属
フィルタ K&N φ51
マフラー ヨシムラ サイクロンTYPE4

PE26の出荷状態のセッティングです。

メインジェット #105
スロージェット #45
カットアウェイ 2.5
ジェットニードル 1DA
上から3段目
エアスクリュー 1回転半戻し

ジェッティング状況

1.パイロットエアスクリュー戻し量

まず出荷状態のセッティングのままで、エンジンは掛かったのでしばらく暖機運転をして走り出そうとしたのですが、ごくアイドル付近のレスポンスが悪く1/8位開くとドッカーンとパワーがでるという状況だったので、とりあえずパイロットエアスクリューを調整する事にしました。
通常サービスマニュアルなどの本に載っているやり方。
  1. スロットルストップスクリューを左に回し、持続で出来る最小回転にする。
  2. エアスクリューを左右に回し、最も回転の高いところにする。
  3. 再びスロットルストップスクリューにより規定アイドリングにする。
  4. さらにエアスクリューを動かし回転に変動がないか調べる。
    変動があれば2〜4を繰り返し、規定アイドリング回転にする。
  5. スナップやつながりを調べる。
このやり方で調整したのですが、エアスクリューは戻すほどアイドル回転は高くなり安定しているのですが、やはり開け始めのレスポンスが悪く、下手するとストールする始末でした。
そこでNAPSの店員Kさんに聞いたところ、その俗説は捨ててこのやり方でやると良いと教わったやり方です。
  1. 十分に暖気をする。
  2. パイロットエアスクリュー戻し量を基準となる1回転3/4にあわせる。
  3. 1/4回転ずつ締め込んだり緩めたりしてスロットルのつきが一番よいところにあわせる。
  4. 基準から締め込み側1回転、緩め側3/4回転以内で入っていればそれでOK。
    1回転以上締め込む場合スロージェットを1番上げる。
    3/4回転以上締め込む場合スロージェットを1番下げる。
    そして2〜4を繰り返す。

このやり方ではなんとパイロットエアスクリュー戻し量は1/2位だったのですが、ほぼ問題なく走るようになりました。
そして、スロージェットを1番あげて#48にして再度エアスクリュー戻し量を調節してスロー系のジェッティングを終わりにしました。

あとはメインジェットを決めるのですが、何しろボアアップを組んで間もないので馴らし中に付き出荷状態のままで走っています。
2000/01/03
その後天候に左右されやすいPE26をあきらめて、ヨシムラTM24MJNを購入しました。
セッティングは非常に簡単なキャブで楽ちんです。 2001/01/05
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