吹上温泉
 午前2時半、いつものパターンで帯広を出発。10qも走らないうちにAさんは、おねむの時間となり運転を交代する。目指すは上富良野、久しぶりの吹上温泉である。最近はAさんのデリカで出掛けることが多い。ウチのジム君ではAさんのカメラ機材もろくに積めないし、何より運転に余裕が持ててラクである。

 吹上温泉には朝5時だというのに既に3台のクルマがあった。はたして地元のジーさんバーさんが朝風呂を楽しんでいる、の図である。ここはもう24時間人が絶えることはない。

 脱衣場はすのこが敷いてあるだけの簡単なものだが、前回来たときには無かった目隠しが設けられていた。(ムムッ余計なことを?!) ンツを穿いたジーさんや水着を着たバーさん方と一緒の入浴。そりゃ〜見たくないものを隠してくれているのだから文句も言えないが、正統派?の露天風呂入浴者が少なくなった。オトコならタオル一枚で入るべき。女性なら湯浴み着かバスタオル一枚で入浴して欲しい!!

 夏のカムイワッカなどは水着天国で遊園地のプールさながらという。ヒジョーに嘆かわしいコトではないか。(ヤケに力が入っているな)

 うーむ、何はともあれ今日の吹上温泉は熱い。一番風呂した人は熱くてしばらく入れなかったそうだ。プロトレックの温度計で測ったら45度を越えていた。いつもは下の浴槽は適温でぬるい場所もある。上はやや湯温は高いが入れないほどではない。源泉の温度が上がっているのだろうか。岩手山や上高地の例もある、そのうち十勝岳もまた噴火するんじゃないかな?

十勝岳温泉

 十勝岳温泉での入浴は高いし(800円)かつての風情が失せているのでパス。バスの転回場から見るとリニューアルオープンしたときの露天風呂に浴槽が新たに追加されていた。

 ところで十勝岳温泉の駐車場でナキウサギの声を聞いた。すぐ裏は森で岩の露出もあるが、こんな処で..という感じだった。しばらく姿を探したが確認できなかった。美瑛に向かう途中、白金温泉の手前の樹海ロードでも聞いた。

 「ホントにこいつら汚れた空気の中にいると肺にカビが生えて死んじまうのかねぇ、然別湖でもここでもバンバン車が走るところにいるじゃない。」Aさんが言う。「ホントはもっとタフな生き物で、そんな繊細な生き物であって欲しいという人間側の願望が言わせたことなんじゃないのかねぇ。」とも言った。かといって、そのうち鼠のように台所に進出するようなヤツには思えないが・・。私はナキウサギには氷河期を生き抜いた したたかさで人間如きには滅ぼされないで欲しいと希うばかりである。

1998.9.3

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