ラジエータ冷却ファンを自作する
 
 


CRM250ARは、普通の使い方の範囲内で水温警告灯が点灯することはありませんが、難所が多くてスピードが乗らず、とくにマディや木の根でリヤタイヤが空転してもがき苦しんでるようなときには、湯気がモクモク吹き上がることがあります。
 
前々から、ラジエータ冷却ファンを付けたいとは思ってたのですが、他車の電動ファンはけっこう高価なので、これまでは、我慢して冷却水をペットボトルに入れて携行してましたが、最近調べ事をしてたとき偶然、パソコン用電動ファンが流用可能ということを知ったので、自作してみることにしました。
 
ファンのON/OFFの操作は、サーモスタットで自動で行うものと、スイッチで手動で行うものがありますが、CRMの場合はそんなに頻繁に使うことはないと思うので、スイッチで作ることにします。電動ファンは、パソコン用パーツの8cm×8cmのものを使うことにします。12Vで動作するので、おあつらえ向きです。
 


配線図を、大雑把に考えると、こんな感じ。
 

 
まず電源をどう確保するかが問題。CRM250ARサービスマニュアルを眺める。ほとんどの電装パーツは、黒の被覆のコードから電源を取っているみたい。赤も電源に使えるか・・・。緑はフレームアース(マイナス)で間違いない。
 
これは失敗談。CRMを実際に見ると、タンクの下のフレーム右側の外から見える位置に赤線+緑線の2Pカプラがあるから、ここから取るつもりで、計画を練ってみる。でも、赤線+緑線につながっているのは、メインスイッチ、エンジンコントロールユニット、コンデンサのみ。ホントに赤線から電源を取ってもいいんだろうかと不安になる。サービスマニュアルをもう一度眺めてみる。赤線+緑線は、常に14V程度流れているみたい。使えんこともなさそうだけど、やっぱりやめとこ。しかし、既にこの時、例のカプラを分岐させるためのパーツを買った後でした。
 
 
さて、いろいろ情報を集めて、最終的に考えたのが、これです。
 

 
電源は結局、ブレーキスイッチの黒線+フロントウインカーランプの緑線で。その間に、スイッチ、ヒューズ、電動ファンを組み込みます。
 


必要な物
・電動ファン
 DOS/Vショップや、パソコンパーツを扱ってるショップで売ってます。
・ON/OFFスイッチ
 私はハンドルバーに固定できるやつにしましたが、何でもいいです。
・配線コード
 色分けしておくと、作業しやすいので、最低でも2色あるとよいです。私は、黒、青、緑・・・にしたかったのですが、緑が売っておらず、黄で代用。
・平型端子(187型)
 最低オスメス1セット必要。ブレーキスイッチの接続に必要。
・ギボシ端子
 最低オスメス3セット必要。
・2Pカプラ
 私は、後々の増設を可能にするため、2セットとしてます。
・ヒューズボックス
 電動ファンの漏電によるショートが心配なので、付けます。
・ヒューズ
 いろいろ調べたけど、何Aのものがよいか、イマイチよく分からない。ファンは死んでもいいから、配線や他の機器を保護できればいいので、5Aにしてみました。
・ビニールテープ、タイラップ
 
あるといい物
・電工ペンチ(端子用)
 端子を扱っているところなら、売ってると思います。
 ちなみに私は、家に電工ペンチ(リングスリーブ用)というのがあったので、
 ラジオペンチと併用して何とかしました。
 とにかく、コードと端子を引っ張っても、抜けないようにできればOK。
 
購入した店
電動ファン・・・ヤマダ電機
ON/OFFスイッチ・・・レーシングワールド
その他の配線パーツ・・・オートバックス
 
実際にかかった費用
Mets製 ケース用ファンCA-FAN80 サイズ8cm×8cm・・・714円
KITACO製 ON/OFFスイッチ 製品コード:755-0400100・・・2,100円
配線コードや端子等の配線用パーツ・・・1,533円
タイラップ、ビニールテープ等・・・0円(既に持ってる物を使ったので)
計4,347円
 



KITAKO製の、キルスイッチと同タイプのもの。ハンドルバーのこの位置に固定。
 

主な配線は、メーター下に集める。
 

ブレーキスイッチの黒線の処理。ハンドルバー下のL字に曲がったやつの黒線のほうを、引っこ抜く。ブレーキスイッチを外したほうが、作業しやすいです。で、自作パーツの平型端子(メス)をブレーキスイッチ(オス)へ。
 

こんな感じ。で、自作パーツ平型端子(オス)をブレーキスイッチ配線(メス)へ接続します。
 

図で表すと、こんな感じ。
 

ウインカーの緑線は、メーター下にあります。ブレーキスイッチ部分と同様、引っこ抜いて、自作パーツを割り込ませます。
 

で、こんな感じに。緑線が売ってなかったので、黄線で代用し、緑ビニールテープを巻いてます。
 

配線をビニールテープでまとめ、ここを通してラジエータへ。
 

電動ファンは、こんな感じに。増設用カプラ付き
 

タイラップで固定。とりあえずか、これで完成か・・・。ファンは、写真では1つですが、現在は2連装です。
 
 
最後に、注意しなければならないことを。ON/OFFスイッチと電動ファンは、赤がプラス、黒がマイナスとなっています。CRMの配線図では赤も黒もプラスですし、今回黒線から電源を取ったので、間違えやすく注意が必要です。実は、私は実際に間違えてしまいました。最後の最後、電動ファンの配線で。
 
使用した感想。ファン1つで、ラジエータがそこそこ熱を持つまでロードを走ってからスイッチをONにしてみましたが、かすかに熱風を感じるけどなんだか頼り無い感じでした。そこで2連装にして、今度は実戦アタックでテストしてみました。難所で渋滞やスタックしたりしましたが、水温計ランプすら点灯しませんでした。効果は絶大です!!ファン1つでも効果あるかどうか、もうちょっとテストしてみたかったところですが、めんどくさいのでこのままでしょう、多分。



 
 
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