プラリペアによるサーボモーターの応急補修
(サーボモーターのギヤの歯こぼれ)
 
 


本題に行く前に、まず今回、サーボモーターの中のギヤの歯こぼれが発覚した経緯を書きます。
 
2004年1月2日。プラザ阪下へ向かう途中、練習中、帰り道で、ARCバルブが作動しなくなり、高回転が回らなくなりました。過去の経験から、ARCバルブの作動不良が原因なのはすぐに分かりました。次の日、CRM250ARのHPでも紹介されているので御存じの方も多いと思いますが、エンジンコンディショナー(ワコーズ)による洗浄を行いました(知らない人は、探してください。)。数日間、様子を見てみる・・・。
1月15日。症状再発。
1月16日。ARCバルブのワイヤーに注油。そのついでに、念のためARCバルブの動きを見てみました。動きが悪い。ねっとりとした感触。洗浄して一時は動きがよくなったはずなのに、なにかおかしい。調べたところ、エンジンコンディショナーの容器に書いてある注意書きに、「取外したキャブレターへ本品を使用する場合、バルブ、ジェットなどの作動不良の原因となる場合がありますので、使用後ガソリン、灯油で十分洗浄する事。」と書いてあります。推測するに、通常のエンジンコンディショナー使い方では、ガソリンで洗い流されるかシリンダー内で燃焼されて除去されるので問題ないけど、そうでない場合は、ちゃんと洗い流しておかないとエンジンコンディショナーが作動不良を起こさせるということなのでしょう。ARCバルブも、ガソリンも通らないし燃焼される場所でもないので、ちゃんと洗い流す必要があるということです。
 
1月17日午前。そこで私は、チェーンクリーナーを使ってみました。エンジンコンディショナーと同様、曲がるストローを連結してバルブめがけて噴射するのですが、チェーンクリーナーは泡タイプではなく、ストローの太さでは圧力が弱まってうまくいかないので、ストローの先を細くしてやる必要があります。
 
1月17日午後。チェーンクリーナーのおかげで、バルブの動きは軽くなりました。しかし、手遅れでした。テスト走行1kmも走らないうちに、再発。不吉な予感を感じ、恐る恐る、サーボモーターを分解。やっぱり・・・。中にある1番大きいプラスチックギヤとその次のギヤの歯がちびていました。2年前にも1度経験したことなのですが、かなりショックでした。早速、某ショップでサーボモーターを注文しましたが、なんかすんごい値上げしてるし、ホンダに在庫がなく納期未定。これまたかなりショック。モノが手に入るまで、なんとかしなければ。・・・やっぱり、アレか・・・とほほ。
 


前置きがながくなりましたが、ようやく本題。プラスチックの補修には、プラリペアです。
 

某ホームセンターで見つけました。「プラリペア」と「型取り君」のセットです。バイク用品店でも売ってますが、この作業では必ず「型取り君」が必要です。また、プラリペアには、色がホワイト、ブラック、クリアーの3種類あるのですが、ギヤが白いので、あえてブラックを選びました。そのほうが、補修箇所が確認しやすいので。
 
まず、サーボモーターを外します。配線から外すにはタンクも外す必要がありめんどくさいので、付いたまま分解して、必要なものだけを持ち帰ります。
 

 
ギヤを取り出し、パーツクリーナーで油分を落としてから、ちびた箇所を、ヤスリ、カッター等で、大胆に削ります。「ちょっとだけ残ってるのに、もったいな〜い」と思うかもしれませんが、下地とプラリペアの接合面は力が加わると意外ともろいので、プラリペアに厚みを持たせる必要があるのです。
 

写真のは、まだ削り足りないくらいです。ちなみに、黒い部分は、説明するとややこしくなるので気にしないでください。
 
横にも、溝を掘っておきました。これも、強度を上げるための工夫です。
 

 
「型取り君」の登場です。熱湯に浸けてしばらくすると軟らかくなるので、それを欠けてない部分に押し付けて、冷やし固めます。
 

 
プラリペアを補修したい部分に盛り、「型取り君」を押しつけ、数分待てば硬化します。バリを削れば、
 

はい完成。
 
この方法は、あくまで応急的なものとして、紹介してみました。注文したサーボモーターを入手するまでのつなぎです。しばらくして走行中に補修部分が砕ける場合もありますが、高回転が回らないのを乗り続けるよりかはマシです。



 
 
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