〜はじめに〜 昔、純正車載工具でリヤアクスルのナットをゆるめようとして工具が負けてナットが外せなかった経験から、純正車載工具は緊急用としても使い物にならないと、それ以来、プラグレンチとプライヤー以外は後で買い足していったものにしています。そして、その工具を、工具入れ(RSタイチ製。使い勝手がよく、結構気に入ってました。)に入れて常にリュックの中に忍ばせていました。 しかし、これが結構重くて(計ってみたら2.6kgありました)、長時間背負ってると肩が凝ります。できれば、車載工具入れのように、常にバイクに積んでおけられればいいんですが、RSタイチ製の工具入れは布製なので雨が染み込み工具を傷めるだろうし、いたずらや盗難の心配もあります。そういうわけで、あきらめてたんですが・・・ ガルル2004年10月号のファンコーナーのページに、「自作XR工具入れ」というのが紹介されているのを発見。キャリアの荷台部分を切り取って、そこに鉄かアルミの荷台兼工具入れを埋め込んでます。かなり美しい仕上がりです。そうか!この手があったか!よ〜し、私もあんなのを作ろう! 私の作ったツールボックスのポイントは、 ・元のキャリアは、無加工。切ったり穴を開けたりしない。 ・荷台として機能させるための、十分な強度。 (主として2mm厚のアルミ板を使用。) ・荷台なので面積を広く、乗車時に邪魔にならないよう高さは抑える。 (高さは、工具がギリギリ入る高さ、35mmとしました。) ・いたずら防止のため、鍵をつける。 (掛金をつけ、南京錠等をかけられるようにしました。) ・防水対策。 (各部に、シーリング剤を塗りました。) 元のROUGH&ROAD製アルミキャリアは、こんな感じ。 ![]() で、ツールボックスを装着すると、こんな感じ。 ![]() 2mm厚のアルミ板を主材とし、1mm厚のアルミアングル、3.2mm(一部4.0mmも)ブラインドリベットにより、組み立てました。 元々付いてた左右の金具は、ツールボックスを固定するために排除。その分積載物がズレやすくなるかもしれないと思い、天板にゴムの滑り止めを付けました。 後ろから見ると、こんな感じ。 ![]() 密閉するため、パッチン錠を2ケ所配置しました。真ん中には掛金を1つ付け、南京錠を付けられるようにしました。 ![]() 写真では見にくいですが、キャリアの隙間部分に、小物入れスペース(35mm×200mm×30mm)を作りました。また、ベータ版で林道ツーリングに行った時南京錠が暴れてキズついたので、掛金周辺とキャリア後部にゴムを張り付けました。 フタを開けます。 ![]() ウレタン入りの袋(百均で購入)を適当に切ったやつで、工具を保護してます。縁や角、ブラインドリベットの裏等の突起物に、シーリング剤を塗り、防水と工具保護にしています。 それをめくると、工具が入ってます。 ![]() サイズは縦200mm、横300mm、高さ35mm(プラス小物入れ)で薄型のツールボックスですが、今まで工具入れに入ってた工具が全て入りました。一番大きい17mm-19mmメガネレンチも、問題無しです。 ![]() 底板には、キャリアとサブフレームをつなぐボルトを外せるように、大穴を2ケ所開けてます。これにより、ツールボックスを付けたまま、キャリアの脱着が可能です。(ウレタンにも切れ目を入れているので、工具が入ったままでもOK) ![]() 最終完成品。左右に、キャリアに元々付いてたコの字型の金具を付けました。ロープを通せるのと、ツールボックスの角が危険なのでケガ防止として。 製作にあたって苦労したことは、特にありません。時間はかかりましたけど。強いてあげれば、底板の大穴を、百均の木工用ホールソー32mmを使って開けたので、穴が開くまでちょっと時間がかかったことぐらい。結構いい加減に作ったので、近くで見ると、雑な作りがバレてしまいます。 完成品の重量は、1250gでした。まずまず、軽くできました。でも、工具の重量も含めれば、結構な重量が重心から遠い所に行ってしまい、運動性能はスポイルされてしまうことでしょう。 費用は、材料費だけざっと計算すると、なんと8千円弱も!?。予想以上に高くなってしまいました。アルミ板は4千円弱分でしたが、その他、2、3百円程度のパーツを必要に応じて買い足していったら、いつの間にかこんな金額に。他の人には、オススメできないかな・・・。高さは高くなってもいいなら、市販のツールボックスは、もっと低価格で売ってるから、それを固定できるよう加工したほうが、手間も費用もかかりません。まあ、私はこれで、あのリュックの重さの苦痛から解放されるし、市販品には無い理想に近いものが出来たので、かなり満足してます。 道具は、ディスクグラインダー、電動ドリル、ハンドリベッターを使用しましたが、ハンドリベッター以外はすでに持ってたし、ハンドリベッターは職場で借りたので、買い足さずに済みました。 |