温泉王国・北海道に於いても本当に天然の、人の手が加えられていない露天風呂というのは少ない。まして あるがままの状態で快適な入浴が出来るとなると 私の知る限り カムイワッカの湯の滝だけであり、 これに比肩し得る温泉は日本では秋田の川原毛大湯滝しかないだろう。
既に超有名な観光地と化した感ある当地だが、敬老の日の休日ということもあって この日も早朝から多くの人々で賑わっていた。言わずと知れた場所であるから、以下は書かなくてもいいかもしれないが(笑)とりあえず概要を記しておこうか・・
知床半島のウトロ側のどん詰まりが知床大橋である。その先にも番屋に続く林道は延びているが、施錠してあるゲートに阻まれ、一般人は立ち入れない。その大橋の少し手前にカムイワッカの滝の入り口がある。
沢水が直接素足に触れる装備なら沢を遡るにつれ、水温が上がっていくことに気づくだろうが、この先は結構ハードな沢登りになる。それなり足元を固めた方が無難だ。また濡れた岩場は滑り易いので、水が流れている場所を通ることをお勧めする。温泉成分のためか、藻が生えていないのでしっかり足場を確保することが出来るはずだ。
湯船となる滝つぼは、大まかに言って三つ。しかし、下の二つは入浴するのは夏場でもぬるいかも知れない。少々難儀だが、やはり最上部まで行くべきだろう。
ここには秘湯にありがちな藻の沈殿等の汚れが一切ない。澱むことなく 何時もきれいな湯が旅人を迎えてくれる。訪れる人間の多さからいって、水着着用の入浴となるのは仕方ないことかも知れないが、出来ることなら男も女もすっ裸で この大自然を満喫したいものだ。秘境と一体になれる本当に稀有な場所なのだから・・(下心は・・ないよ、ちょっとしか!爆)
大阪の学生・りえこちゃんと くみこちゃん
カムイワッカの湯滝、最上部の全景
この先、沢を離れた山腹にも温泉の湧出があるらしいが、
もはや観光客の行くところではないと思われる。余談だが、カムイワッカ橋の袂には「草履貸し」ご一行様が出没する。束ねるのは、かつて私が「知床五胡のトウキビ売り」の屋台で世話になった○賀親分である。
この時の話は三文青春小説的に面白くて、私も何時かどこかで書きたいと思っている。○賀親分のことについては、村野雅義氏の著書「だきしめ北海道」で 思いっきり触れられているので(笑)図書館や古書店で見つけたら読んでみたらいいだろう。
○賀親分、出店準備中。
トレードマークのハゲ隠し(爆)の帽子は
これから被るよ(爆々)
2002.9.15
Update 2002.11.9