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[7911]浅草12後半
=八卦(関東)
=11/01/01(Sat)09:56



敬称略です。


11月11日からのロング・ラン。2景、8景に差替えがありました。

1.藤咲茉莉花

 道化芝居のイントロダクション。もはや大道芸のフェスティバルくらいでしかお目にかかれなくなったヨーロッパ風の道化達。水玉、縞模様と、カラフルに。
 隊長さんが横一線に並ばせて、ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ… ひとり足りないなぁ、そーか、俺のことか… と、ベタなギャグ。
 ラッパ吹いてホィッスル吹いて、おどけたり浮かれたり、笑いを誘ってこの1年の厄を祓います。
 さて花道上りは、キャミソール、ピンクのレース地にフリルで可愛らしく。レース地に強い光が散乱します。
曲に依存してベッドはゆったりとおおらかに。しなやかな腕の、指の動きでのびやかに。指先のスカルプがキラキラ輝きます。
 花道戻りは長い引き、移動台の上でも、ポーズに動きも添えてみせ、最後まで引きつけます。



2.月川ひとみ

 タイトな黒の衣装でひとり登場。閉ざされた幕を揺らすほどスピン&ターン。ハードロックの大音響のなか、挑発的で派手なアクション。
 移動台にそびえる5段の脚立に足をかけ、ブラ&パンティ姿へ。爬虫類の皮革のようなエンボス調の模様が、黒地に金色で浮かび上がります。
 ベッドはピューマのようにしなやかに。背後に蹴り上げた足先が、反り返らせた背をかすめます。連写で撮ったように一瞬一瞬にポーズを止めて、残像をきれいに残します。



3.友坂麗

 レオタード姿で忍び込み、逃走経路はバイクで撒く、闇夜の義賊3姉妹。
 手際のよい手口を思わせるアップテンポでスキのないリズム。
 舞台左右に広がり、立ち位置を互いに入れ替える、そして3人が一丸となって花道へとせり出す。ハードな素材と欲張った振付に、髪振り乱して応えます。
 2曲目を長くとって清楚な白のロングドレスに袖を通します。
 溢れるように胸がはだけ、ロングヘアーをなびかせ、ベッドに沈みます。
 立ち上がりからは白い羽根扇を手にして優雅さ、エレガントを強調。前半のそぎ落とされた展開と好対照で、はなやいで癒します。



4.はるき

 白いドレスの長い袖を顔の高さに持ち上げて、垂直に垂らした立姿。5人が舞台中央に密集し、暗い背景にパープルの淡い光でぼぉーっと浮かび上がり、緊密なアンサンブルを予感させます。
 踊り子3人でつくるトライアングルを固定して、プロのダンサー2人が大きく踏み込んで左右に、そして前方にとスペースを広げます。ゆるやかなターンで衣装の襞を水中花のように広げます。
 聞きなれたシャンソンは、鼻歌まじりのゆったりとしたテンポだったはずが、アップテンポで歯切れのいいリズムにアレンジされて、みんな浮かれ出します。体全体を揺さぶって、膝を送って、陽気な気分のまま、息つく暇もなく盆に駆け寄ったところで、メインのベッドへ。
 羽毛を集めて重ねたようなベッド着は、アザレアピンクに染まってボリュームのあるもの。女性ボーカルの祝福するように歌う澄んだ声が、天から降り注ぐように聞こえ、しっとりと演じます。



5.林泉水

 猫。
 すねる、媚びる、そして徘徊する… それをいとおしいと思うか、可愛げないと思うかは、その人次第。猫派と犬派の分かれ目でしょうか。
 1曲目は5匹をさからせて、競わせるようにスィートでコケティッシュに。むくむくのレギンス、その上のむき出しの膝小僧、太もも、ヒップのラインと目を上げて… 
 しなやかな動きがダラダラと見えないよう、切返しとアクセントは欠かせません。
 2曲目からは、着替え直したメインの独壇場。耳になじむロック調の曲は起伏がないので、フリーハンドでアプローチ。けだるい表情にアンニュイな気分に浸って、酔わせます。



6.美咲カレン

 トレンチコートを羽織った3人が、下手から順に登場、目深にかぶったハットの陰で、背格好だけでは誰が誰やらわかりません。
 手にしたステッキを仕込杖のように振り下ろしたりと、格好良く使いこなします。
 とりすました歩き方、思わせぶりな仕種をキメて、さてメインのベッド。男物のシャツに網タイツ姿で盆へ歩み寄ります。
 いたいけな表情に、羞恥心を克服しようと身構える、射抜くような視線。生硬さを残しつつ、原石のように輝きます。



7.松嶋れいな

 ミステリアスな雰囲気で、いまなお一線で活躍するポップス・クィーンのメドレーで。
 ターコイズブルーで揃えた7人のスカート。照明は抑え気味にして、知的でクールなセンスを伝えます。
舞台に鳥居を立てたようなポールとバーの組み合わせ。7人を駒のように動かすのは、このバーを常に意識しながらで、窓辺に肘をつくように、あるいはバーの下をくぐらせてチラリズム…
 メインが手袋を取って高々と放り投げるのを合図に、バーの呪縛から解き放たれました。
 花道上りはトップレス、羽根のモールで均整のとれた体に巻きつけます。
 移動台の縁に腰掛けて足を組み、物思いにふけって、ゆるりと盆へ。優雅にポーズ。
 エレガントにゆったりとした雰囲気を花道戻りまで保ちます。



8.フィナーレ

 寒色系の光を絞り気味にして、赤いラメの衣装をぼんやり浮かび上がらせると、激しい動きにつれてラメにあてた光が散乱します。
 見切れないほどポジションチェンジを重ねて、さらに太鼓を3台持ち出してアップテンポの出だしに打ち込みます。
 メインひとりに白い衣装を着せて、進軍するように先頭に立たせて引っ張らせます。花道に押し出されるように迫るシーンが圧巻です。





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