プロになると、なかなか(パート)分奏っていうのが無くって、ん〜、まぁ独特でね。
ボクのいる大学(桐朋学園)は、最近は少ないんだけど、伝統的に分奏が多かった学校なの。
そこの卒業生の人達は『サイトウキネン』っていうオーケストラを作ったりして。
『サイトウキネン』なんかはもう、集まるなり分奏するわけよ。
プロの一流の人達ばっかりなんだけど。
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練習を終えて上着を着る 合田先生 |
そこの分奏のやり方っていうのは、ボク達の頃から、
今でもそうなんだけど、(席で)輪っかををつくるわけ。
有名なソリストばかり、ズラ〜ッと並んで(笑)。
で、そのやり方は、結局リーダーの人が一緒に弾きながらやるんだけど、
教え込むというよりはみんなでやりながら、どこどこが合わないから一緒に確認する、
という感じかな。
まぁ、パート練習とパート分奏っていうのは、微妙なニュアンスだなとは思うけど。
一番大事なことは、パート内の事情を解決しておくことっていうのは確かですよ。
だからどういうことかっていうと、合奏でやってしまえば終わることは、
合奏でやってしまえばいい。
例えば音楽的なこととか、合わせるということとか、
みんなでやらなければいけないことは合奏でやる。
ただそうじゃなくて、合奏にくる前に片づけとかないと、他のパートが邪魔くさくな
るっていうのかな、他のパートに迷惑をかけるようなことを避けるっていうのは、
パート練習、パート分奏の必要なとこ。
♪パート練習のあり方
まぁ、アマチュアの場合にパート練習(分奏)っていうのは、
まだレベルの低い人とか低学年の人を、そこまで引っ張り上げるっていう作業もあるけど、
もう少し上の話としてパート分奏と呼ばれるものの第一段階の主旨としては、
例えば音の処理を一致させておく。
それからポジションを一緒にしておく。
ギターの場合でも、分散和音の取扱い方とか。
ベースの場合は、ボウイングやピッチカートの仕方とか。
『しゃべり方』を全部一緒にしておくこと。
あの人はここの音符を長く弾きすぎたり、この人は短かったり、
音のポジションの取り方が違ってたりすると、微妙にニュアンスが違ってくるわけでしょ?
そういうのを整理しておく。
それが一番の第一段階。
ポイントは、合奏をする時にそれが揃ってないがために他のパートを待たせないということ。
そういうパート練習でやらなければいけないことや、後輩達に必要なことに対して、
ポルタビアンカという団体は技術的なことや、考え的なこと、
見解へのアプローチの仕方を教えたり、
サポートしたりしていく団体であり得るんじゃないか、と思いますよね。