例えばボクみたいなコーチ(注 現在、中大マンドリン倶楽部音楽監督)の人がやることが必要なのは、 指揮者をレベルアップさせること。 オケだけレベルアップしても、本番に振る指揮者がそこのレベルに達していないと、 2、3回その棒で振られたらオケはすぐそのレベルまで落ちてしまう。 だからどうしても棒を引き上げなきゃいけないんだけど、 しかし棒を引き上げるというのは相当至難な業。 やっぱりある程度の経験値と年数が必要だね。 だから学生時代に「えっ?」とか思ってても、 やっぱりたくさん経験していくとどんどんよくなる。 どっちにしても、 アマチュア団体の指導者や指揮者がどういうレベルにあるのかっていうことは、 その団体がいかに成長していくかに大きく影響するよね。 でも、オケも棒の”良さ”がわかるオケにならないといけない。 指揮の表現の違いとか、それがわからないと結局どんなにやってもダメ。 オケもそこまで成長させとかないと、 どんなに指揮者一人が上手くなったって意味がない。 で、オケがどんなに上手くなったって、指揮者が下手だったら意味がない。 だから、その辺のバランスをとりながら成長させていくっていうのは難しいかもわからないですよね。 --結局、指揮者はどうコンセンサスをとるかですが… 一つはオケのレベルが均一であるかっていうのが問題なんですよね。 プロの場合でも、やっぱり良いオケと悪いオケがあって、 良いオケっていうのは8〜9割は良いメンバーでできているから良いオケなんです。 で、その率が減っていくとやっぱり悪いオケだし、 三流のオケっていうのはメンバーの7割くらいが三流なんですよ、やっぱり(笑)。 だから三流のオケは全体が三流だし、一流のオケは全体が一流なわけ。 そうするとコンセンサスも三流のところは三流のところに、 一流のところは一流のところにスタートがある。 だから、OB団体ならみんなある程度経験値が豊富だから、 学生よりもスタートが早いはずなわけ。 レベルによって物事の進度に影響がでるよね。 やっぱり音楽的な蓄積とか経験値、テクニックが甘いと、どうしても一瞬にし て「ピッ!」と反応できるものの差が違うんじゃないですかね。
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