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第8回 合田香氏インタビュー
アマチュア団体における指揮者 その2

--アマチュアの場合、オケはもっと良い演奏ができるのに、 棒が良くないためにオケの邪魔をしてしまうってことがあるじゃないですか。 そういうアマチュア指揮者のジレンマっていうのは、どう対処していけばいいんでしょうか?

あるよね、そういうの。 何から取り組まなければいけないか、それは一にも二にも、 まず大事なのは“何がやりたいか”ということ。

例えば音楽的に正しいか正しくないかという区別は、 アマチュア団体にとってはなかなか難しい。 ちゃんとしたコーチが入ってる団体で「この解釈はおかしいな」とか 「ここはどうしてそうなるの?」とか言ってもらえるならいいけど、 そうじゃないとしたら、やっぱりまず取り組まなければいけないのは“どうやりたいのか”。 それをちゃんと自分の中で組み立てる。

合田先生
指揮者の前野氏と

「ここは好き」とか「ここは嫌い」とか、 「ここは激しく」とか「ここはやわらかく」っていうのだけでなく、 それをどの順番でどう組み立てれば一つのストーリーになるのか。 正しいかどうかは別として、自分の思いをキッチリ確認する。 だって自分の思い、どうやりたいかが確認できなかったら、 オケに要求することもできないんだから。

その次に必要なのは、 その自分のやりたいことを“いかにメンバーに伝えるか”に必要な棒のテクニック。 それが後についてくる。 どんなに図形がきれいに振れたって、 どんなにちゃんとアインザッツがとれたって、それは何を表現したいかがなければ意味が無い。 メトロノームといっしょになってしまうから。

だから、一にも二にも“どうやりたいか”。 それから“どう組み立てていくか”。 そしたらそれを的確に表現するのに“どう振るか”。

それと、問題はそれを処理するための、いろんな基礎や知識。 例えばこの前のインタビューでも、 ボクに足りないものとして言ったけど、マンドリンの音の処理の仕方について。 みなさんのほうが詳しいよね。 あと、音の重ね方とか。 なんていうのかな、指揮者におけるテクニック的な基礎知識っていうのも必要。

だけど、例えばボクが練習をやってて、 「ターターター」っていう音を「ここはピッキングじゃおかしいからトレモロにしましょう。」 とか言う。 でもそれは逆算して言うと、 「ターターター」ってやってほしいという要求に基づいて処理されるんだから、 やっぱりまず“何をやりたいか”。 それと、それを表現するための棒と、テクニック的なノウハウが必要。 それは、ブラスバンドを指揮する人も、バイオリンのオケを指揮する人も同じ。 バイオリンなら、かたい音がほしい時に「もう少し駒のほうで弾いて下さい」とか。

2002年6月21日更新
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