『立体化するドラマ』
8月27日、土曜日。朝7時に自宅を出て、車で東京へと出発しました。
大変タフな合宿練習が行われるとの連絡を受けていた為、東名高速を運転しながら
ハンドルを握る手に汗をかいてしまっていました。
第3回から団員の家族として参加させて頂いているのですが、練習に行くときはいつも
緊張します。
6時間ものドライブを経て、「BumB 東京スポーツ文化館」へ到着。
午後の部から参加した練習は、とにかく濃くてハードであるにも関わらず
高速に時間が過ぎて行きました。
夕食後も22時まで練習、翌日は9時半から17時過ぎまで練習…。
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ソリストを招いて |
自分の実力不足を痛感したり、他のベースパート仲間たちの素晴らしさに感嘆したり、
指揮者の一言で音楽の色彩を変えられる団体のパワーに敬服したり…。
気がつけば、あっと言う間に合宿練習は終了。
夜の高速道路を走っているとき、指や手の甲や背中や腕や腰が
早くも悲鳴をあげていました。
ところで、今回プログラムのメインとして演奏される曲「失われた都」について。
私の実家は、その「失われた都」都府楼(大宰府政庁)の要塞・水城跡のすぐ近くにあります。
現在残る礎石の上には回廊をもつ立派な建物があり、外交の窓口として栄え、
1274年には元寇の惨劇が対馬・壱岐を蹂躙し、全軍が博多を捨てて水城に立てこもり…。
そんなドラマが、練習に参加するごとに立体的な姿で迫ってくるような気がします。
先日帰省した際は、思わず朝一番で都府楼跡を散策しに出掛けてしまいました。
本番まであと2週間。
その日のことを考えるだけでまた緊張するのですが、
曲それぞれが持つ情景にとって、微力なりとも礎石になれるのでしょうか…。
残り少ない合奏練習を大切にしたいと思います。
2005年9月5日更新