『マンドリン界の限界』
7月30日は、ナポリの風景・チェチリアーナの合奏でした。
チェチリアーナは、細部まで奏法を追求した合奏となりました。
マンドリンは、トレモロをしてしまえばそれなりに雰囲気が出る(多分)と思っているんですが、
チェチリアーナはいかんせんピッキングの多い曲です。適当に弾いていると、まるで練習曲を弾いているようなつまらない感じになってしまうのですが、合田先生・前野さんがそれを許すはずはありませんでした。
自分がつまらないなと思いながら弾いていると、それは音にも出てしまうようで、「棒弾きしないで」と言われます。(かと言って、力んで弾くとそれはそれでつまらないんですよね…。難しい。)
また、3連符が3連符に聞こえないと、「マンドリン界の限界から自由になるんだ!」などとのたまわれ、しまいには3連符はすべて「ダウン・アップ・アップ」となってしまいました。
皆さん苦戦していましたが、いざ弾くとそれっぽく聞こえてくるから不思議です。しかし、不器用極まりない私にとってはなかなか苦しいものです。そもそもアップを2回続けて弾くことなどあまりなく、弾いていると自分がアップを弾いているのか、ダウンを弾いているのかよく分からなくなって、しまいには自分自身がアップアップでした。(ギャグではありません)
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練習の合間に |
「マンドリン界の限界から自由になる」というのは、なんだかとても格好いいなぁ、などと一人変な感想をもっていましたが、マンドリンという楽器は技術的に表現しづらかったり、表現の幅がせまくなってしまいがちだという部分は確かにあるかもしれません。その不自由さを乗り越えて演奏できるようになれたら素敵だなぁと思いました。
今度の演奏会で、チェチリアーナがお客様の心にどう響くかが楽しみです。
2006年8月13日更新