『考えて演奏すること』
地方大学出身の私にとって、CUMCは羨望の存在でした。
定期演奏会に聴きに行けば「凄〜」でしたし、大学〜社会人を通じて、他の団体でお手合わせさせて頂く機会があるだけでも畏れ多く…。ポルタビアンカの演奏会は何度か聴きに行ってまして、その「凄〜」なパワーに衝撃を受けてました。
何を血迷ったのか? そのOB団体であるポルタビアンカに今期入会、今日は三度目の練習参加です。
練習を通じて、毎回感じるものが多いのですが、ここまでで一番感じているのは、
「音楽について考える」
こと。
具体的には、前野さんからよく
「ここどうしたい?」
と云う問いを受ける事。
今日の練習でも「弦楽セレナーデ」の或る場面でのチェロの奏法(ピックかピチカートか)においてもありましたが、それにどう答えるか、表現するか、その曲の場面における作曲者の意図を理解していなければならない訳でして。
そうなってくると、パート譜に記譜されている音をさらう事もそうですし、スコアを読んで曲全体の流れをつかんでおく事も必要になります。
また合奏の中でも、他のパートを聴く必要がありますし、当然ですが、自分の中で拍数をカウントしなくてはなりません。(至極当然の話なのですが、これが中々…)。
今日は、それらを纏めて痛感した1日。
只でさえ弾けない処に来て、それらを全て消化しようとして、午前中の叩き練習だけで、へた〜っと来てしまいました…
大学・社会人を通じて今まで経験していた合奏練習では、指揮者が曲想から、奏法から、アンサンブルとか、あれこれと指示を頂いてそれを消化する音楽…が殆ど。
CUMCは、合田さん・前野さんの指導の下、そんな「音楽について考える」を実践して来ていたのですから、或る意味「指揮者トップダウン型」の音楽しか経験してない私には、その十数年分の時間が既に「周回遅れ」の状態。
普段から個人練習の中で音をさらっておくのは当然ですが(社会人の哀しい性か、仕事が立込んでしまうとなかなか難しいのですが…)、そんな「十数周分」の「周回遅れ」が、これからの練習を通じて何周かでも縮めていければ…と思ってます。
2008年7月5日更新