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第30回 合田香氏・前野一隆氏対談
ポルタビアンカは上手くなっているのか?

--どうでしょうか?

合:今回の方針というか、自分の中で言い聞かせたことに、「あきらめない、妥協しない」ってことがありますね。失礼な話で、今までは「これは、マンドリンでは表現できないのか」っていう、あきらめをしてたところがあったんだけど、今回はやめようと。

 例えば、ギターがソロでメロディーを受け持ったときにある程度ショボくなるのはしょうがないと思ってたんですよ。大学で教えていたときもギターの人たちに「たまにギターのメロディーが出てきてドギマギするかもしれないけど、頑張って弾いてね」って言ってたくらいで。こっちがその時点でレベルを下げてたんですね。マンドリンオケではこういう表現はできないだろう、ってあきらめをついついしてた。それをやめようと思って。

 最近良く言うのは、これバイオリンだったらどうかっていう話。僕はね、あれは、今までタブーだと思っていたんですよ。バイオリンだったらこういう風にできる、でもマンドリンだとできないから言っちゃいけないと思ってた。今回バンバン言うのは、バイオリンになれとかいう話ではなくて、「それは、本来はこうやって表現されないといけない」っていうこと。これを僕が遠慮せずに出し始めたというのが、妥協していないってことなんです。

 オーケストラの曲を吹奏楽でやることがよくありますよね。「威風堂々」とか「1812年」とか。そこでは例えばチェロの音形をクラリネットが吹いたりするわけだけど、どうしたってその時点では表現されるものが変わってきてしまう。でも、最終的には吹奏楽の人たちだって「ここは本来どうやって表現されなきゃいけないのか」ってことをちゃんと考えて、そのように表現する努力をする。

 だから、今回は、マンドリンオケだからできないということはせず、求めているものに妥協はしていません。今までは全体的にある程度形になってきて、余裕があれば深めようとしてましたけど、そうではなくきっちりやろうと。例えば、鈴木静一では、今までなんとなく口伝のように言い伝えられてきたような演奏の仕方をみんな一から見直してみた。他の曲でも同じです。この形が続いていけば、この団体はどんどん良くなると思うし、相当面白くなりますよ。

 それに皆さんが応える可能性が出てきたってことです。前野さんは前野さん自身が真剣に楽しめるものをぶつけて、僕は僕で「あきらめない」ということをぶつける。そういうことをこれからもやっていければ良いな、と。厳しいですよ。でも、これは皆さんにとって大事なことですし、僕らにとっても大事なことです。やる意味はあるなと。正直、ワクワクしてるんですよ。

2005年10月7日更新
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