糠平〜岩間温泉〜然別 |
島田さんとの出会い リンクの旅をしていたら、糠平在住の島田さんのホームページひがし大雪旅人倶楽部に辿り着いた。普段なら面白そうなサイトを見つけても「お気に入り」に追加しておこうか、で終わるのだが、プロフィールを開いて俄然興味が湧いてしまった。旅人としての生き方やその道程がとても私に似ているのである。思わずメールを出し、すぐにお会いすることが決まった。 当日午前2時までパソコンに向かっていた私は、このまま寝たら約束の時間に間に合うようには起きれない、と判断してまたまた夜中にジムニーを走らせることにした。昨日までの連日の暑さが嘘のように肌寒い。霧は糠平に近づくと小雨に変わった。 |
ワンワンと啼くキツネ 糠平に入る手前、糠平湖の東側を通る林道との分岐付近に3匹の子ギツネが現れた。いかに北海道とはいえ子ギツネを間近に見ることは少ないので近寄ってみるが、まだそれほど人慣れはしていないようだ。距離を置いて警戒の声を上げている。一匹がいきなりこちらに向かって突進してきた。おおっと、ちょっとひるんだが、敵は足下の排水口の中に飛び込んで消えた。 さわと温泉ノーリターン 糠平湖の林道はさわと温泉が撤去されたと聞いてから訪ねたことはなかった。寄ってみる気になったのは島田さんがリンクされているサイトにさわと温泉復活の文字を見たからである。結果から言えば、温泉は無かった。再び潰されてしまったのだろうか。社有地と称して、温泉のあった湖岸に出る道までも盛り土して塞いであった。私は悲しい・・・o(T◇T)o |
エゾユキウサギはとしぞうくんの早送りを見ているようだった!
としぞうくんは島田さんのポスペである。o(^o^)o エゾユキウサギを見たのは初めてだ。突然飛び出してきて、ジムニーの前を十数m飛び跳ねてまた山に消えていった。思わず引き留めておこうとマウスを探したが、勿論なかった。。・°°・(>_<)・°°・。画像に収めることも出来なかったが見れただけでもとても嬉しい。真っ白な冬毛は消えて焦げ茶色の夏毛にかわっていた。 また、エゾ鹿の頭が落ちているのも見つけた。まわりに大きな足跡もなく時間も経っているもののようだ。キタキツネあたりが運んできたものだろう。 熊さんにはやっぱり出会えない。まあいいや。これから会う島田さんは熊みたいな人だし。(HPの画像を見て思ってしまった。ごめんなさい。m(_ _)m) 予想通りとはいえ、むっちゃ早い時間に三股山荘についてしまった。 ルビナスはまだ少し早いようだった。あと一週間くらいかな? とりあえず駐車場のはずれで仮眠をとることにする。 (いつもながら寝つけないんだよね、これが。なんせジムニー狭いし) |
島田さんは気合いの入った旅人だった いろいろもがき苦しみながら何とか眠りについたが携帯電話のアラームにも気がつかず、目が覚めたら約束の10時半になろうとしていた。慌てて三股山荘のドアを開けると、はたして島田さんは既にカウンターにおられた。 岩間温泉の画像はやはりご本人だった。想像していたより小柄な方で、髭面の中で微笑む優しい目はとても羆などと言う威圧感はない。 会話を重ねるほどに私は島田さんの中に自分と重なるものを強く意識していった。そして私がなくしかけているものを島田さんは未だ持ち続けていることを感じた。 私は学生や休日を利用して北海道にやってくる旅人を、立場を同じくする者と受け止めていなかった。旅と放浪とは違うのだ、と自分で線を引いてきた。そしていま、私と同じく「放浪」という文字に「たび」というルビを振る人に初めて出会えた気がする。「ああ仲間だ」という思いに私はちょっと感動していた。 島田さんは上士幌に旅人の理想郷を造り、宮沢賢治が設計した10いくつある花壇を全て再現したいと言う。一方で未だあちこち旅したい(特に南の島)という、定住と放浪のはざまで揺れ動いている現状も語ってくれた。私のいまの夢は何だろう。北上山地での「三葉虫探索」への復帰?それは放浪とは相容れないことは既にわかっている・・・ |
土日を避けていく秘境 林道の入口に島田さんのクルマを置いて、ジムニーで岩間温泉に向かう。 岩間温泉には以前のようにクルマですぐ側まで行けなくなっていることは事前に知っていたが、現場は想像以上にスゴイことになっていた。私は、以前は乗用車でも渡れた場所が増水によって底が深くえぐれた程度に考えていたのだが、その手前数十mの地点から川は林道のほとんどを削って幅を広げていたのである。確かに戦車でもなければ渡れそうもない。 これによって岩間温泉までは10分以上の徒歩を余儀なくされることとなった。決壊は去年の9月の台風の時だという。知床でエライ目に遭ったあの台風である。(決壊の現場の写真を撮るのを忘れてしまった。私には未だに写真をパチパチという習慣はない。) まあ、より秘境色が濃くなったのはいいことかも知れない。人が多くて土日を避けて来なければならない秘境などまっぴらである。 |
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心霊写真かっ!?(@_@)
島田さんの頭上に何やら青白いもやのようなものが写っている。よく見ると笑っている?人の顔に見えないだろうか?。もやは顔と思えるものの下の方と右側にも延びているように見える。画面はぼけているが、その部分は背景が透き通って更にぼやけている。この画像はデジカメで撮ったものを1/2に縮小しただけで他に手を加えていない。私もついに心霊写真をGETしたのかっ?(ホースから出ている湯気かも知れないけど、どうかなあ。鑑定してくれる方、いませんか?) 温泉掘り さて、島田さんの提案で来週はお上によって撤去されてしまったさわと温泉跡を掘って入浴しようではないか、ということになった。木枠などを組んで建造物にしなければいいのではないかとのこと。 とても楽しみだ。(う〜ん温泉ダイエット!!) ところで糠平湖は知る人ぞ知る心霊スポットらしい。昨年も一人カヌーで亡くなっているし・・ちょっと怖いかな。 |
ナキウサギとの再会 島田さんと林道入口で分かれたあと、このまま帰って寝ようと思ったけれど、ここまで来て三股山荘のビーフライスを喰わずに帰る手はないねと思い直し、Uターン。しかし、予想外にお客が入ったとのことで、ご飯が切れていて目的を果たせず(T.T)、山菜ラーメンを食す。昔風の醤油ラーメンでこれも気に入ってしまった。 そして然別湖との分岐まで戻ったところでまたまた進路変更。ナキウサギを見て帰ることにする。 4時を回って日は陰っているのだが、三重から来たカメラマンが独り、まだ粘っていた。カメラマンが帰ってしまうと、何故か目の前に次々とナキウサギが現れだした。8ミリを回していたのだが、デジカメで至近距離から撮ってみることにする。1mくらいまでは近づけるが、私のデジカメの性能では使えるものが撮れているかは甚だ疑問。(果たして使えるのは一枚も無かった) ほどなくしてまた一人のカメラマンが現れ、私は更なる接近撮影を諦めようやく帰途につくことにした。 |
1999.6.16
1999.6.19