ヒロインたち
朝倉理絵     [歌枕殺人事件]

東京都カルタ大会の女王。浅見家新年恒例のカルタ大会で光彦と決勝戦を争い、僅差で負ける。「すゑのまつやま」の話から光彦と一緒に多賀城市へと旅立つ。

痩せ型で、色白で、目が大きく、髪は肩まで。首筋のあたりから先が優しくカールして、白い項が襟元からこぼれるように覗いている。

年齢24,5歳、会社員。

安達理沙     [風葬の城]

会津藩士の出という漆器職人の娘。雪国特有の黒目がちの瞳。出身校の教師となって1年、ようやく教え方も板についてきた。

年齢23歳、会津女子高等学校教師。

阿部 美果     [平城山を越えた女]

大学を出て大手出版社の就職した。割と売れている文芸雑誌の編集部に所属後、四年目の春に美術全集の編纂室に異動。

黒目がちの目。弥勒菩薩に似ている。

細身の体ながらよく飲み、かつよく食う。

年齢25、6歳、K出版編集者

阿部 悦子     [沃野の伝説]

肩近くまで垂らしたヘアスタイル服装などに、余分な飾り気がまるでない。
黒目がちの大きな目と、椿の花びらを思わせる、上側の山がくっきりとした唇が印象的。
痩せぎすで色白で、外見はいかにもひ弱そうだが、相当に気が強い。

年齢27歳、会社員。

天沢 まゆ子(あまさわ)     [城崎説殺人事件]

出石焼の白磁の肌を想わせる、白い顔のたおやかな娘。
不思議な蠱惑的な雰囲気の漂う娘でリスのような瞳がチャームポイント

年齢は20歳を少し越えた程度で 自宅の美術工芸品店を手伝っている。

黒いビロードのような毛をした猫を抱いている。
愛車は赤いシビック。

稲田 佐和     [平家伝説殺人事件]

土讃本線、高知発7時59分、急行「あしずり1号」車中で出会う。

「鈴を張ったような」という古風な表現がぴったりの、黒い大きな瞳。伸びやかな鼻筋、小さめの唇、上気した頬−−−すべてのバランスが申し分ない。
動作や口のきき方には、朴訥を通り越して、粗野といってもいいほどの荒削りな面があるが、底流には雅やかで毅然とした本質の美しさが脈うっている。

予知能力がある。(母親の血筋)父親が病院で死んだ時、報せが来る前に分かっていた。

二度目の上京の時、雪江の希望で浅見家に泊まったが、この日応接室でお互いの思いを確認し熱いキスを交わした。

事件の容疑者として逮捕された佐和に会いに行った光彦は、警察に関係を聴かれて「恋人です」と答えている。

年齢19歳、家事手伝い

池宮 果奈     [耳なし芳一からの手紙]

下関市出身で家出同然に上京する。新下関から乗った上り新幹線の車内で殺人事件が発生し、東京での住所がまだ決まっていないため刑事に追求されるが、光彦が助け船をだす。

年齢24歳、漫画家で勝ち気でお茶目な性格

伊藤木綿子     [日蓮伝説殺人事件]

ボーイッシュな短い髪を無造作にオールバックにして、リスがびっくりしたようなつぶらな目をしている、美しい人。
頭がいいにちがいないと思わせる、真っ直ぐ通った鼻筋。紅の薄い小さな唇。ものを言う時、チラッとこぼれる白い歯。

年齢25歳 、宝石鑑定士

東京の浅見家からの帰り道で、「私を好きなら抱いて」と言って光彦にキスをした。

今尾芙美(いまおふみ)     「藍色回廊殺人事件」

ボーイッシュに短くカットした髪。
鼻梁がスッと反ったような細面が、小さな格子窓から入り込む淡い光量効果的に受けて、いい感じの白いシルエットを作っている。
いくぶん黄色味がかったクリーム色のレインコートが膝から上を覆っているので、はっきりはしないが、プロポーションも悪くなさそうだ。
年齢は22か3か−−いや、もう少し上かな? P19
年齢は25か6ぐらいか P61
住所:脇町、染め物テ゜ザイナー P63

岩崎 夏美     [志摩半島殺人事件]

プロポーションは八頭身の新米海女。
日焼けした顔はつややかに輝き、健康美に満ちている。

年齢18歳、海女

石井靖子     [津軽殺人事件]

歳よりずっと若く見える、なかなかの美人。まさに弘前美人を思わせる美しい女性。

少し紅を差したような顔。娘としてはもう、若いとはいえない。それなのに、ふっと放心した瞬間の横顔には、まだ人生の垢に塗れていない少女のあどけなさがほの見えた。

本質的に、公平な物の見方ができる、美しく清純な香りのする女性。

年齢27歳、フリーアルバイター

父は本事件の被害者で、青森県弘前市の真ん中で古本屋を営んでいた。また、母は若くして死に、20数年のあいだ、親ひとり子ひとりの暮らし。

池野真理子     [杜の都殺人事件]

なかなかの美貌で、根っからの仙台っ子。

年齢24、5歳、観光写真師

父の事故死の謎を探るために勤め先を辞め、父の跡を継いだ。

一条万里子     [シーラカンス殺人事件]     

清楚なしっかりした感じの娘、ほんの僅か口紅を差した程度のさり気ない化粧だが、なんといっても土台がいい。

年齢20歳代、会社員

兄・秀夫(大東新聞学芸部員)と二人暮らし。

今井香子     [王将たちの謝肉祭]

他人に媚びることも知らないし、ましてや酒席の付き合いなどまっぴらだと思っている。

年齢19歳、女流棋士

父の清司は大道詰将棋をやっいる。

江藤美香     [夏泊殺人岬]

少し痩せた目の大きい美人で、「カマトト」とからかわれるほどオクテに育った。

年齢20歳くらい、伊勢の皇習館大学国史学科2年生

大学の雅楽部に所属し、笙を担当している。

漆原 肇子(はつこ)     [漂泊の楽人]

兄が死んで、大学時代の恩人である光彦にその遺言を伝えるために東京の浅見家を訪ねた。

楚々とした感じの立ち姿が美しい美人。髪の毛は肩に届くほどの長さで、裾のほうでわずかにカールしている。あまり化粧っ気を感じさせない顔、涼やかな目許。 気丈な性格。

年齢、22歳。 家事手伝い

近江佳美     [江田島殺人事件]

色白で目が大きい美人だ。

男性に対して警戒心の強いほう。

年齢20歳代中頃、会社員

父が亡くなった時地所を切り売りして、それでずっとなんとか生活してこられた。

大島翼     [怪談の道]

色白で人形のような大きな黒目が印象的で美しい顔立ち。

短めの髪が額の真ん中で割れて、見るからに活発で利発そう。

年齢20歳、大学3年生(文学部)

小泉八雲のゼミに出ていて「怪談」をやっている。

大林繭美     [上野谷中殺人事件]

年齢28歳、タウン誌編集長

5年前に「谷根千マガジン」を創設して、地元の情報誌「谷根千界談」を発行し始めた。

谷中銀座の街ではちょっとした「顔」である。

岡田夏美     [朝日殺人事件]

年齢21歳、美容師

高校を出てから、美容師の世界に入った。

秋山裕子と食事中に「浅見さんのこと、好きなのね?」と言われて、心の底の方でジワジワと発酵しつつあったものが、不意に意識の上に爆発したような気分になった。

岡村 里香     [箱庭]

プロポーションがよく、踊りのテクニックも抜群

年齢20歳代、バレリーナ(白鳥バレエ教室インストラクター)