<美味しい紅茶とは?>

“紅茶って美味しいんですか?”とか、“どうも紅茶って苦いから好きになれないんです”と言う声を時々聞きます。そういう時、私は“あ−ぁ、残念!きっとこの方は、きちんと美味しく淹れた紅茶を、タイミングよく飲む機会に恵まれていないのかしら...!?我が家のティータイムにお招きしなくては!?!”と思います。
よく、“日本茶は‘味’のお茶”、“中国茶は‘香り’のお茶”と言われますが、“では紅茶は?”と聞かれたら私は、
“‘香り・味・水色’のお茶”と答えます。
ちなみに、‘水色’とは紅茶を淹れた時のあの褐色の紅茶液の色の事です。つまり、まず紅茶の芳しい、優雅な香りを楽しみ、次に白いティーカップの中できらきら輝く、透明な紅茶の色を目で楽しみながらストレートで、あるいはミルクを入れてキャラメル色になったところを口に含み、その清々しく、繊細な風味を楽しむ。紅茶って、3度楽しめるお茶なのです。

でも、“美味しい紅茶とは?”と聞かれると、紅茶は嗜好品ですので個人の好みで、実に様々だと思うのです。例えばレモンティーが好きな人、濃い紅茶にミルクをたっぷり入れるのが好きな人、ストレートで水色や、香りを楽しむ人。それから、どれ位色々な種類の紅茶を味わった事があるかという事も、嗜好を左右します。ただ、とても重要で、皆様に是非伝えたい事としては、ここ数年は日本人は、かつて無いほど、様々な産地や種類の紅茶を味わう事ができるという事。日本の紅茶市場は現在とても選択の幅が広く、新鮮で、美味しい紅茶を楽しめるとても恵まれた環境にあるのです。

*注ここで私が紅茶と指すのは、いわゆるスタンダードな紅茶で、人工的に香りを付けたり、乾燥した果物や、スパイスをブレンドした“着香茶”ではありません。



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●紅茶の産地と特徴
●紅茶の楽しみ方/美味しい紅茶の淹れ方