インドの代表的茶葉/ダージリン<茶葉>と<お茶を淹れたところ>
<紅茶の産地と特徴>

 まずは、紅茶がどのようなところで生産されるか、又だいたいの味や特徴がわかると、例えば何処かのメーカーの缶入りの紅茶を買うにしても、どこかに必ずどのような紅茶が原材料として使用されているかが書いてありますし、最近は産地別で少量ずつ買い求められるようになりましたので、主な紅茶の産地と、特徴をお知らせします。始めは少量づつ買い求めて、飲み比べること

それとミルクティーの楽しみも是非知ってほしいものです。日本茶を飲み慣れているせいか、日本人は紅茶にミルクや砂糖を入れる事をあまりしませんが、少し濃い目に渋味を強く淹れた紅茶に、ミルクや砂糖を入れるとまるで手品のようにその風味が変わる楽しさ、美味しさを是非体験してみてください。ちなみに私は、アッサムやダージリンに、ディンブラを混ぜてミルクティーにするのが好きです。

紅茶名
産 国
産 地
特 徴
ダージリン
インド
インド北部東ヒマラヤ連峰の山麓、
標高500〜2,000m
の高地で生産される。
標高が高いので1日の気温の寒暖の差が大きく、それにより発生する白い霧が、繊細でとても優雅な「マスカテル フレーバー」と呼ばれる良い香りを作るといわれ、紅茶のシャンパンと称されるほど。水色は薄めだが、非常に香り高く、きりっとした香味。3月下旬から4月にかけて生産される1番茶は、“ファーストフラッシュ”と呼ばれ、緑色がかった茶葉で、水色は非常に薄いが、とても若々しい、爽やかな香り高い香味を楽しめる。ストレートがお奨め。
アッサム
インド
ダージリンより少し南の北東インド、アッサム州のプラマプトラ河流域の広大な平坦地で生産される。 最近ではCTCと呼ばれると細かい球状の特殊な形体に加工された物が多く流通している。水色は濃く、赤っぽい褐色。渋味はそれ程強くなく、くせは無いが、力強く、コクのある紅茶。甘い、サツマイモのような香りがする。ミルクティーにするとさらにマイルドになる。
ニルギリ
インド
インドの南端の西側にある、西ガーツ山脈の標高1,200〜1,800m、かつて支配した英国人の避暑地として開発されたニルギリ高原で生産される。 水色は明るく、少しオレンジっぽい、褐色。紅茶の渋味や、香味の元となるタンニンが少ないので軽く、フレッシュでくせが無く、ストレートティーやアイスティー向き。良質の物だと、揮発性の、レモンのような爽やかな香味がある物もある。
ウ バ
スリランカ
スリランカの中部山岳地帯にある中心地ヌワラエリヤの南東斜面に広がる産地。標高1,200m以上の地区で生産される。 水色はきらきらと輝き、明るい真紅がかった紅茶色。爽快なコクとパンチのある渋味、特に良質な物にはスーッとしたメンソールに似た、メチル・サルチレートの刺激的な香りがある。ストレートでも、濃い目に入れてミルクティーでも美味。
ヌワラエリア
スリランカ
スリランカの中部山岳地帯にある中心地ヌワラエリヤを中心に標高1,800m以上の斜面に広がる産地。 水色はダージリンと似て薄い。水仙やスズランのような爽やかで、繊細な香りがあり、紅茶の中では、どちらかというと日本茶や中国茶に近い風味、渋味も強い。ストレートがお奨め。
ディンブラ
スリランカ
スリランカの中部山岳地帯のヌワラエリヤよりやや低い南西の地域で
標高1,200m以上の地域で生産される。
水色はウバよりは濃い鮮紅色。くせの無いスタンダードな紅茶の味で、強い、爽やかな香味が特徴。心地よい刺激性と、力強さに適度な渋味もあり、ストレートでも、ミルクティーでも美味しい。我が家の定番の紅茶。
ジャワ
インドネシア
インドネシアのジャワ島のあまり高度の無い山間部で生産される。 渋味があまりなく、マイルドで、軽い味わいだが特徴が無くほとんどが、ブレンド用の原材料として消費される。
キーモン
中 国 
中国の北東部、安徽省の祁門県で生産される。 水色は少し薄めで、明るく、オレンジがかった紅茶色。渋味は少なく、特有の燻し香があるが、慣れるとホッとするような優しい香味。ストレート向き。
ケニア
アフリカ
アフリカ大陸の東岸の赤道直下の国、ケニアで生産される。
標高1,500〜2,000mの火山性の肥沃な土壌に恵まれた高地。
ほとんどの紅茶が、CTC製法で生産される。水色は明るくとてもクリアーで、アッサムと似ているがやや赤味がかっている。コクがあるがすっきりとした、爽やかな香味が特徴。ブレンド用として流通している。ストレートでも、ミルクでも良い。